Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Performance Management - Agent Option for Oracle


1.3.4 データ更新処理パフォーマンス

Oracle Databaseのデータ更新処理パフォーマンスの低下を防ぐために,Oracleを監視します。データ更新処理のパフォーマンス低下を防ぐためのOracle監視には,次のような項目が考えられます。

〈この項の構成〉

(1) データ更新処理パフォーマンスに関連する主なフィールド

データ更新処理パフォーマンスに関連するレコードとフィールドを次の表に示します。

表1‒2 データ更新処理パフォーマンスに関連するレコードとフィールド

使用レコード

使用フィールド

値の見方(例)

PI

Cache Hit %

バッファ・キャッシュ使用率。

Buffer Busy Wait %

バッファビジー待機率。

Free List Wait Events

空きリストの待機イベント。

(2) 監視方法

バッファ・キャッシュ使用率の監視

バッファ・キャッシュ使用率は,監視テンプレートで提供している「Buffer Cache Usageアラーム」を使用することで監視することができます。

データベースのデータやロールバック・ブロックの競合の監視

データベースのデータやロールバック・ブロックの競合は,監視テンプレートで提供している「Buffer Cache Waitsアラーム」を使用することで監視することができます。データベースのデータやロールバック・ブロックの競合は,「バッファ・キャッシュ使用率」と合わせて監視すると効果的です。

Buffer Cache Usageがしきい値以下,かつBuffer Cache Waitsがしきい値以上の場合,バッファ・キャッシュが不足していることが考えられます。バッファ・キャッシュが不足するとディスクI/Oが発生し,データ更新処理パフォーマンスの低下を招く可能性があります。DB_CACHE_SIZEを増やすなどして対応します。

フリー・リストの競合の監視

フリー・リストの割合は,監視テンプレートで提供している「Free List Waitsアラーム」を使用することで監視することができます。

Free List Waitsがしきい値以上の場合,セグメントのフリー・リストが不足していることが考えられます。フリー・リストが不足すると,データ更新処理パフォーマンスの低下を招く可能性があります。STORAGE句にFREE LISTSオプションを付けて表を再構築するなどして対応します。