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JP1 Version 12 JP1/Performance Management - Agent Option for Platform(UNIX(R)用)


6.4.2 クラスタシステムでのアンセットアップ手順

論理ホスト環境をアンセットアップします。アンセットアップ手順には,実行系ノードの手順と,待機系ノードの手順があります。実行系ノード,待機系ノードの順にアンセットアップしてください。

なお,ここでの[図データ]は実行系ノードで実施する項目を,[図データ]は待機系ノードで実施する項目を示します。また,[図データ]は次に示すセットアップ項目を示します。

PFM - Agent for Platformのアンセットアップ手順について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 実行系ノードの論理ホスト環境をアンセットアップする

(a) クラスタソフトからの停止[図データ]

クラスタソフトからの操作で,実行系ノードで起動しているPerformance Managementのプログラムおよびサービスを停止してください。停止する方法については,クラスタソフトのマニュアルを参照してください。

(b) 共有ディスクのマウント[図データ]

共有ディスクがマウントされていることを確認します。共有ディスクがマウントされていない場合は,クラスタソフトからの操作やボリュームマネージャーの操作などで,共有ディスクをマウントしてください。

注意

共有ディスクがアンマウントされていても,アンセットアップする論理ホストの環境ディレクトリにjp1pcディレクトリがあり,jp1pcディレクトリ以下にファイルがある場合は,共有ディスクをマウントしないでセットアップしています。この場合は次の手順で対処してください。

  1. ローカルディスク上のアンセットアップする論理ホストの環境ディレクトリにあるjp1pcディレクトリをtarコマンドでアーカイブする。

  2. 共有ディスクをマウントする。

  3. 共有ディスク上にアンセットアップする論理ホストの環境ディレクトリがない場合は,環境ディレクトリを作成する。

  4. 共有ディスク上のアンセットアップする論理ホストの環境ディレクトリにtarファイルを展開する。

  5. 共有ディスクをアンマウントする。

  6. ローカルディスク上のアンセットアップする論理ホストの環境ディレクトリにあるjp1pcディレクトリ以下を削除する。

(c) ポート番号の設定の解除[図データ] [図データ]

この手順は,ファイアウォールを使用する環境で,セットアップ時にjpcconf port defineコマンドでポート番号を設定した場合だけに必要な手順です。

ポート番号の解除方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,UNIX用のインストールとセットアップについて説明している章,およびクラスタシステムでの運用について説明している章を参照してください。

(d) PFM - Agent for Platformの論理ホストのアンセットアップ[図データ]

手順を次に示します。

注意

共有ディスクがマウントされていない状態で論理ホスト環境を削除した場合は,物理ホスト上に存在する論理ホストの設定が削除され,共有ディスク上のディレクトリやファイルは削除されません。この場合,共有ディスクをマウントして,環境ディレクトリ以下のjp1pcディレクトリを手動で削除する必要があります。

  1. jpcconf ha listコマンドを実行して,論理ホスト設定を確認する。

    次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf ha list -key all -lhost jp1-halaop

    論理ホスト環境をアンセットアップする前に,現在の設定を確認します。論理ホスト名や共有ディスクのパスなどを確認してください。

  2. jpcconf ha unsetupコマンドを実行して,PFM - Agent for Platformの論理ホストの情報を削除する。

    次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf ha unsetup -key UNIX -lhost jp1-halaop

    jpcconf ha unsetupコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。

    jpcconf ha unsetupコマンドを実行すると,論理ホストのPFM - Agent for Platformを起動するための設定が削除されます。また,共有ディスク上の論理ホスト用のファイルが削除されます。

  3. jpcconf ha listコマンドを実行して,論理ホスト設定を確認する。

    次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf ha list -key all

    論理ホスト環境からPFM - Agent for Platformが削除されていることを確認してください。

(e) 他Performance Managementプログラムの論理ホストのアンセットアップ[図データ] [図データ]

PFM - Agent for Platformのほかに,同じ論理ホストからアンセットアップするPFM - Agentがある場合は,この段階でアンセットアップしてください。

アンセットアップ手順については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,クラスタシステムでの運用について説明している章,または各PFM - Agentマニュアルの,クラスタシステムでの運用について説明している章を参照してください。

(f) 論理ホスト環境定義ファイルのエクスポート[図データ]

論理ホストのPFM - Agent for Platformを削除したら,環境定義をファイルにエクスポートします。

Performance Managementでは,環境定義のエクスポートおよびインポートによって実行系と待機系の環境を合わせる方式を採っています。

待機系ノードにはPerformance Managementの定義が削除前の状態で残っています。実行系ノードでエクスポートした環境定義を待機系ノードにインポートすると,待機系ノードで環境定義を削除しなくても,Performance Managementが定義を比較して,差分を自動で削除します。

手順を次に示します。

  1. jpcconf ha exportコマンドを実行して,論理ホスト環境定義をインポートする。

    次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf ha export -f lhostexp.txt

    ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf ha exportコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf ha exportコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。

(g) 論理ホスト環境定義ファイルの待機系ノードへのコピー[図データ] [図データ]

(f) 論理ホスト環境定義ファイルのエクスポート」でエクスポートしたファイルを,実行系ノードから待機系ノードにコピーします。

(h) 共有ディスクのアンマウント[図データ] [図データ]

クラスタソフトからの操作やボリュームマネージャーの操作などで,共有ディスクをアンマウントして,作業を終了します。なお,アンマウントした共有ディスクを続けて使用する場合は,再度アンマウントする必要はありません。

(2) 待機系ノードの論理ホスト環境のアンセットアップ[図データ]

実行系ノードでエクスポートしたファイルを待機系ノードにコピーし,待機系ノードで,論理ホスト環境をアンセットアップします。

手順を次に示します。

(a) クラスタソフトからの停止[図データ]

クラスタソフトからの操作で,待機系ノードで起動しているPerformance Managementのプログラムおよびサービスを停止してください。停止する方法については,クラスタソフトのマニュアルを参照してください。

(b) 論理ホスト環境定義ファイルのインポート[図データ]

実行系ノードからコピーしたエクスポートファイルを,待機系ノードに反映させるためにインポートします。なお,待機系ノードでは,インポート時に共有ディスクをマウントする必要はありません。

論理ホスト環境定義ファイルをインポートする手順を次に示します。

  1. jpcconf ha importコマンドを実行して,論理ホスト環境定義をインポートする。

    次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf ha import -f lhostexp.txt

    ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf ha importコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf ha importコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。

    コマンドを実行すると,待機系ノードの環境が,エクスポートファイルの内容と同じ環境になるように変更されます。これによって,論理ホストのPFM - Agent for Platformを起動するための設定が削除されます。ほかの論理ホストのPerformance Managementのプログラムをアンセットアップしている場合は,それらの設定も削除されます。また,セットアップ時にjpcconf port defineコマンドで固定のポート番号を設定している場合も,同様に解除されます。

  2. jpcconf ha listコマンドを実行して,論理ホスト設定を確認する。

    次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf ha list -key all

実行系ノードでjpcconf ha listコマンドを実行したときと同じ内容が表示されることを確認してください。

(3) クラスタソフトからのPFM - Agent for Platformの登録解除[図データ] [図データ]

クラスタソフトから,論理ホストのPFM - Agent for Platformに関する設定を削除してください。

設定を削除する方法は,クラスタソフトのマニュアルを参照してください。

(4) 接続先PFM - Managerの解除[図データ] [図データ]

接続先PFM - Managerを解除する場合は,対象のPFM - Managerに接続しているPFM - Agent for Platformのサービス情報を削除する必要があります。

サービス情報の削除方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」のインストールとセットアップ(UNIXの場合)の章の,サービス情報の削除手順について説明している個所を参照してください。

なお,接続先を別のPFM - Managerに変更する場合は,「6.3.4(2)(c) 接続先PFM - Managerの設定」を参照してください。