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JP1 Version 12 JP1/Performance Management - Remote Monitor for Microsoft(R) SQL Server


3.4.2 アンセットアップ手順

論理ホスト環境をアンセットアップします。アンセットアップ手順には,実行系ノードの手順と,待機系ノードの手順があります。実行系ノード,待機系ノードの順にアンセットアップしてください。

[図データ]は実行系ノードで行う項目を,[図データ]は待機系ノードで行う項目を示します。また,[図データ]は使用する環境によって必要になるセットアップ項目,またはデフォルトの設定を変更する場合のオプションのセットアップ項目を示します。

PFM - RM for Microsoft SQL Serverのアンセットアップ手順について説明します。

〈この項の構成〉

(1) クラスタソフトからの停止[図データ] [図データ]

クラスタソフトからの操作で,実行系ノードと待機系ノードで起動しているすべてのPerformance Managementのプログラムおよびサービスを停止してください。停止する方法については,クラスタソフトのマニュアルを参照してください。

(2) 共有ディスクのオンライン[図データ]

共有ディスクがオンラインになっていることを確認します。共有ディスクがオンラインになっていない場合は,クラスタソフトからの操作やボリュームマネージャの操作などで,共有ディスクをオンラインにしてください。

(3) ポート番号の設定の解除[図データ] [図データ]

この手順は,ファイアウォールを使用する環境で,セットアップ時にjpcconf portコマンドでポート番号を設定した場合だけに必要な手順です。

通信ポート番号の設定の解除方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」のインストールとセットアップについて説明している章,およびマニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」のクラスタシステムでの構築と運用について説明している章を参照してください。

(4) PFM - RM for Microsoft SQL Serverの論理ホストのアンセットアップ[図データ]

手順を次に示します。

注意
  • 共有ディスクがオフラインの状態で論理ホスト環境を削除した場合は,物理ホスト上に存在する論理ホストの設定が削除され,共有ディスク上のディレクトリやファイルは削除されません。この場合,共有ディスクをオンラインにして,環境ディレクトリ以下のjp1pcディレクトリを手動で削除する必要があります。

  • jpcconf target unsetupコマンドによる監視対象の削除は,そのインスタンス環境のPFM - RM for Microsoft SQL Serverのサービスが停止している状態で行ってください。

    jpcconf target unsetupコマンドによる監視対象の削除をPFM - RM for Microsoft SQL Serverのサービスの起動中に行った場合,PFM - RM for Microsoft SQL Serverのサービスは,監視対象を削除したあと,エージェントログにKAVL19848-Eメッセージを出力して停止します。

  1. jpcconf ha listコマンドを実行して,論理ホスト設定を確認する。

    次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf ha list -key all -lhost jp1-halSQL

    論理ホスト環境をアンセットアップする前に,現在の設定を確認します。論理ホスト名や共有ディスクのパスなどを確認してください。

  2. jpcconf target unsetupコマンドを実行して,監視対象ホストの情報を削除する。

    次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf target unsetup -key RMSQL -inst SDC1 -target 監視対象名 -lhost jp1-halSQL

    jpcconf target unsetupコマンドを実行すると,論理ホストの監視対象ホストは監視対象外となります。

  3. jpcconf inst unsetupコマンドを実行して,インスタンス環境を削除する。

    次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf inst unsetup -key RMSQL -lhost jp1-halSQL -inst SQL1

    ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf inst unsetupコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf inst unsetupコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。

    jpcconf inst unsetupコマンドを実行すると,論理ホストのインスタンスを起動するための設定が削除されます。また,共有ディスク上のインスタンス用のファイルが削除されます。

  4. jpcconf ha unsetupコマンドを実行して,PFM - RM for Microsoft SQL Serverの論理ホスト環境を削除する。

    次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf ha unsetup -key RMSQL -lhost jp1-halSQL

    jpcconf ha unsetupコマンドを実行すると,論理ホストのPFM - RM for Microsoft SQL Serverを起動するための設定が削除されます。また,共有ディスク上の論理ホスト用のファイルが削除されます。

  5. jpcconf ha listコマンドで,論理ホスト設定を確認する。

    次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf ha list -key all

    論理ホスト環境からPFM - RM for Microsoft SQL Serverが削除されていることを確認してください。

(5) 他Performance Managementプログラムの論理ホストのアンセットアップ[図データ] [図データ]

PFM - RM for Microsoft SQL Serverのほかに,同じ論理ホストからアンセットアップするPerformance Managementプログラムがある場合は,この段階でアンセットアップしてください。

アンセットアップ手順については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,クラスタシステムでの構築と運用について説明している章,または各PFM - RMマニュアルの,クラスタシステムでの運用について説明している章を参照してください。

(6) 論理ホスト環境定義ファイルのエクスポート[図データ]

論理ホストのPFM - RM for Microsoft SQL Serverを削除したら,環境定義をファイルにエクスポートします。

Performance Managementでは,環境定義のエクスポートおよびインポートによって実行系と待機系の環境を合わせる方式を採っています。

実行系ノードでエクスポートした環境定義(Performance Managementの定義が削除されている)を,待機系ノードにインポートすると,待機系ノードの既存の環境定義(Performance Managementの定義が削除前のままの状態で定義が残っている)と比較して差分(実行系ノードで削除された部分)を確認してPerformance Managementの環境定義を削除します。

手順を次に示します。

  1. jpcconf ha exportコマンドを実行して,論理ホスト環境定義をエクスポートする。

    Performance Managementの論理ホスト環境の定義情報を,エクスポートファイルに出力します。エクスポートファイル名は任意です。

    例えば,lhostexp.txtファイルに論理ホスト環境定義をエクスポートする場合,次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf ha export -f lhostexp.txt

    は非対話形式でも実行できます。jpcconf ha exportコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。

(7) 論理ホスト環境定義ファイルの待機系ノードへのコピー[図データ] [図データ]

「(6) 論理ホスト環境定義ファイルのエクスポート」でエクスポートしたファイルを,実行系ノードから待機系ノードにコピーします。

(8) 共有ディスクのオフライン[図データ] [図データ]

クラスタソフトからの操作やボリュームマネージャの操作などで,共有ディスクをオフラインにして,作業を終了します。なお,その共有ディスクを続けて使用する場合は,オフラインにする必要はありません。

(9) 論理ホスト環境定義ファイルのインポート[図データ]

実行系ノードからコピーしたエクスポートファイルを,待機系ノードに反映させるためにインポートします。なお,待機系ノードでは,インポート時に共有ディスクをオフラインにする必要はありません。

手順を次に示します。

  1. jpcconf ha importコマンドを実行して,論理ホスト環境定義をインポートする。

    次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf ha import -f lhostexp.txt

    ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf ha importコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf ha importコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。

    コマンドを実行すると,待機系ノードの環境を,エクスポートファイルの内容と同じ環境になるように設定変更します。これによって,論理ホストのPFM - RM for Microsoft SQL Serverを起動するための設定が削除されます。ほかの論理ホストのPerformance Managementのプログラムをアンセットアップしている場合は,それらの設定も削除されます。

    また,セットアップ時にjpcconf portコマンドで固定のポート番号を設定している場合も,解除されます。

  2. jpcconf ha listコマンドを実行して,論理ホスト設定を確認する。

    次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf ha list -key all

    実行系ノードでjpcconf ha listコマンドを実行したときと同じ内容が表示されることを確認してください。

(10) クラスタソフトからのPFM - RM for Microsoft SQL Serverの登録解除[図データ] [図データ]

クラスタソフトから,論理ホストのPFM - RM for Microsoft SQL Serverに関する設定を削除してください。

設定を削除する方法は,クラスタソフトのマニュアルを参照してください。

(11) PFM - Managerでの設定の削除[図データ] [図データ]

PFM - Web ConsoleでPFM - Managerにログインし,アンセットアップするPFM - RM for Microsoft SQL Serverに関連する定義を削除してください。

手順を次に示します。

  1. (1) クラスタソフトからの停止」でPFM - Managerサービスを停止している場合,クラスタソフトの操作でPFM - Managerサービスを起動してください。起動する方法については,クラスタソフトのマニュアルを参照してください。

  2. PFM - Web Consoleから,エージェントを削除する。

  3. PFM - Managerのエージェント情報を削除する。

    例えば,PFM - Managerが論理ホストjp1-hal上で動作し,PFM - RM for Microsoft SQL Serverが論理ホストjp1-halSQL上で動作している場合,次のように指定してコマンドを実行します。

    jpctool service delete -id サービスID -host jp1-halSQL -lhost jp1-hal

    サービスIDには削除するエージェントのサービスIDを指定してください。

  4. PFM - Managerサービスを再起動する。

    サービスの起動方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,Performance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。

  5. PFM - Managerホストのサービス情報を反映する。

    PFM - Web Consoleホストにサービス情報の削除を反映するため,PFM - Manager ホストとPFM - Web Consoleホストのエージェント情報を同期します。エージェント情報を同期するにはjpctool service syncコマンドを使用してください。