3.1.1　HAクラスタシステムでのPFM - RM for Virtual Machineの構成

PFM - RM for Virtual MachineをHAクラスタシステムで運用すると，障害発生時にフェールオーバーすることができ，可用性が向上します。PFM環境をHAクラスタシステムで運用する場合，一般的には，実行系ノードと待機系ノードの両方で同じPFM環境のインスタンスが実行できる環境を構築し，データ（データファイル，構成ファイル，ログファイルなど）一式を共有ディスクに格納した構成にします。

HAクラスタシステムでPFM - RM for Virtual Machineを運用する場合は，次の図のような構成で運用します。

図3‒1　HAクラスタシステムでのPFM - RM for Virtual Machineの構成例

図3-1に示すように，PFM - RM for Virtual Machineは論理ホスト環境で動作し，別ホストで稼働する仮想環境を監視します。このため，それぞれのホスト上から，同一ホスト名で仮想環境に接続できるようにする必要があります。

また，共有ディスクに定義情報やパフォーマンス情報を格納し，フェールオーバー時に引き継ぎます。1つの論理ホストに複数のPerformance Managementのプログラムがある場合は，それぞれが同じ共有フォルダを使います。

1つのノードでPFM - RM for Virtual Machineを複数実行できます。クラスタ構成が複数ある構成（アクティブ・アクティブ構成）の場合，それぞれの論理ホスト環境で，PFM - RM for Virtual Machineを実行してください。それぞれのPFM - RM for Virtual Machineは独立して動作し，別々にフェールオーバーできます。

PFM - RM for Virtual Machineをクラスタ構成で使用する場合、監視対象の仮想化製品によってクラスタ対応状況が異なります。監視対象の仮想化製品ごとのフェールオーバー時の処理を次の表に示します。

監視対象	フェールオーバー対応
VMware	アクティブ・アクティブ構成
Virtage	アクティブ・アクティブ構成
Hyper-V	アクティブ・スタンバイ構成
KVM	アクティブ・スタンバイ構成
Docker環境	アクティブ・スタンバイ構成
Podman環境	アクティブ・スタンバイ構成

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