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JP1 Version 12 JP1/Performance Management - Remote Monitor for Platform


5.6.2 UNIX版のクラスタシステムでのアンセットアップ手順

論理ホスト環境をアンセットアップします。

アンセットアップ手順には,実行系ノードと待機系ノードをそれぞれアンセットアップする必要があります。実行系ノード,待機系ノードの順にアンセットアップしてください。

なお,ここでの[図データ]は実行系ノードで実施する項目を,[図データ]は待機系ノードで実施する項目を示します。また,[図データ]は次に示すセットアップ項目を示します。

PFM - RM for Platformのアンセットアップ手順について説明します。

〈この項の構成〉

(1) クラスタソフトからの停止[図データ] [図データ]

クラスタソフトでの操作で,実行系ノードと待機系ノードで起動しているすべてのPerformance Managementのプログラムおよびサービスを停止してください。

停止する方法については,クラスタソフトのマニュアルを参照してください。

(2) 共有ディスクのマウント[図データ]

共有ディスクがマウントされていることを確認します。

共有ディスクがマウントされていない場合は,クラスタソフトやボリュームマネージャでの操作などで,共有ディスクをマウントしてください。

注意

共有ディスクがアンマウントされていても,アンセットアップする論理ホストの環境ディレクトリにjp1pcディレクトリがあり,jp1pcディレクトリ以下にファイルがある場合は,共有ディスクをマウントしないでセットアップしています。この場合は次の手順で対処してください。

  1. ローカルディスク上のアンセットアップする論理ホストの環境ディレクトリにあるjp1pcディレクトリをtarコマンドでアーカイブする。

  2. 共有ディスクをマウントする。

  3. 共有ディスク上にアンセットアップする論理ホストの環境ディレクトリがない場合は,環境ディレクトリを作成する。

  4. 共有ディスク上のアンセットアップする論理ホストの環境ディレクトリにtarファイルを展開する。

  5. 共有ディスクをアンマウントする。

  6. ローカルディスク上のアンセットアップする論理ホストの環境ディレクトリにあるjp1pcディレクトリ以下を削除する。

(3) ポート番号の設定の解除[図データ] [図データ]

この手順は,ファイアウォールを使用する環境で,セットアップ時にjpcconf port defineコマンドでポート番号を設定した場合に必要な手順です。

ポート番号の解除方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」のインストールとセットアップについて説明している章,およびマニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」のクラスタシステムでの構築と運用について説明している章を参照してください。

(4) PFM - RM for Platformの論理ホストのアンセットアップ[図データ]

論理ホストのアンセットアップ手順を次に示します。

なお,共有ディスクがマウントされていない状態で論理ホスト環境を削除した場合は,物理ホスト上に存在する論理ホストの設定だけが削除され,共有ディスク上のディレクトリやファイルは削除されません。この場合,共有ディスクをマウントし,環境ディレクトリ以下のjp1pcディレクトリを手動で削除する必要があります。

  1. jpcconf ha listコマンドを実行して,論理ホスト設定を確認する。

    次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf ha list -key all -lhost 論理ホスト名

    論理ホスト環境をアンセットアップする前に,現在の設定を確認します。論理ホスト名や共有ディスクのパスなどを確認してください。

  2. jpcconf target unsetupコマンドを実行して,PFM - RM for Platformの監視ホストの情報を削除する。

    次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf target unsetup -key RMPlatform -lhost 論理ホスト名 -inst インスタンス名 -target 監視対象名

    jpcconf target unsetupコマンドを実行すると,論理ホストの監視対象ホストが監視対象外になります。

  3. jpcconf inst unsetupコマンドを実行して,PFM - RM for Platformのインスタンス環境を削除する。

    次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf inst unsetup -key RMPlatform -lhost 論理ホスト名 -inst インスタンス名

    ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf inst unsetupコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf inst unsetupコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。

    jpcconf inst unsetupコマンドを実行すると,論理ホストのインスタンスを起動するための設定が削除されます。また,共有ディスク上のインスタンス用のファイルが削除されます。

  4. jpcconf ha unsetupコマンドを実行して,PFM - RM for Platformの論理ホスト環境を削除する。

    次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf ha unsetup -key RMPlatform -lhost 論理ホスト名

    jpcconf ha unsetupコマンドを実行すると,論理ホストのPFM - RM for Platformを起動するための設定が削除されます。また,共有ディスク上の論理ホスト用のファイルが削除されます。

  5. jpcconf ha listコマンドを実行して,論理ホスト設定を確認する。

    次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf ha list -key all

    論理ホスト環境からPFM - RM for Platformが削除されていることを確認してください。

(5) 他Performance Managementプログラムの論理ホストのアンセットアップ[図データ] [図データ]

PFM - RM for Platformのほかに,同じ論理ホストからアンセットアップするPerformance Managementプログラムがある場合は,この段階でアンセットアップしてください。

アンセットアップ手順については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」のクラスタシステムでの構築と運用について説明している章を参照してください。また,各PFM - RMマニュアルまたは各PFM - Agentマニュアルのクラスタシステムでの運用について説明している章を参照してください。

(6) 論理ホスト環境定義ファイルのエクスポート[図データ]

PFM - RM for Platformの論理ホスト環境が削除できたら,環境定義をファイルにエクスポートします。

Performance Managementでは,環境定義のエクスポートとインポートによって実行系ノードと待機系ノードを同様の環境に設定します。実行系ノードでエクスポートした環境定義(Performance Managementの定義が削除されている)を,待機系ノードにインポートすると,待機系ノードの既存の環境定義(Performance Managementの定義が削除前のままの状態で残っている)と比較し,差分(実行系ノードで削除された部分)を確認してPerformance Managementの環境定義を削除します。

論理ホスト環境定義ファイルをエクスポートする手順を次に示します。

  1. jpcconf ha exportコマンドを実行して,論理ホスト環境定義をエクスポートする。

    Performance Managementの論理ホスト環境の定義情報を,エクスポートファイルに出力します。エクスポートファイル名は任意です。例えば,lhostexp.txtファイルに論理ホスト環境定義をエクスポートする場合,次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf ha export -f lhostexp.txt

    ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf ha exportコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf ha exportコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。

(7) 論理ホスト環境定義ファイルの待機系ノードへのコピー[図データ] [図データ]

(6) 論理ホスト環境定義ファイルのエクスポート」でエクスポートした論理ホスト環境定義ファイルを,実行系ノードから待機系ノードにコピーします。

(8) 共有ディスクのアンマウント[図データ] [図データ]

ファイルシステムをアンマウントして,作業を終了します。

なお,その共有ディスクを続けて使用する場合は,ファイルシステムをアンマウントする必要はありません。

(9) 論理ホスト環境定義ファイルのインポート[図データ]

実行系ノードからコピーしたエクスポートファイルを,待機系ノードにインポートします。なお,待機系ノードでは,インポート時に共有ディスクをマウントしておく必要はありません。

論理ホスト環境定義ファイルをインポートする手順を次に示します。

  1. jpcconf ha importコマンドを実行して,論理ホスト環境定義をインポートする。

    次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf ha import -f lhostexp.txt

    ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf ha importコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf ha importコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。

    コマンドを実行すると,待機系ノードの環境をエクスポートファイルの内容と同じ環境になるように設定変更します。これによって,論理ホストのPFM - RM for Platformを起動するための設定が削除されます。ほかの論理ホストのPerformance Managementのプログラムをアンセットアップしている場合は,それらの設定も削除されます。また,セットアップ時にjpcconf port defineコマンドで固定のポート番号を設定している場合も,解除されます。

  2. jpcconf ha listコマンドを実行して,論理ホスト設定を確認する。

    次のようにコマンドを実行します。

    jpcconf ha list -key all

    実行系ノードでjpcconf ha listコマンドを実行したときと同じ内容が表示されることを確認してください。

(10) クラスタソフトからのPFM - RM for Platformの登録解除[図データ] [図データ]

クラスタソフトから,論理ホストのPFM - RM for Platformに関する設定を削除してください。

設定を削除する方法は,クラスタソフトのマニュアルを参照してください。

(11) PFM - Managerでの設定の削除[図データ] [図データ]

PFM - Web ConsoleからPFM - Managerにログインして,アンセットアップするPFM - RM for Platformに関連する設定を削除してください。

PFM - Managerで設定を削除する手順を次に示します。

  1. PFM - Managerサービスを起動する。

    5.6.2(1) クラスタソフトからの停止」でPFM - Managerサービスを停止している場合,クラスタソフトの操作でPFM - Managerサービスを起動してください。起動する方法については,クラスタソフトのマニュアルを参照してください。

  2. PFM - Web Consoleからエージェントを削除する。

  3. PFM - Managerのエージェント情報を削除する。

    例えば,PFM - Managerが論理ホストjp1-hal上で動作し,PFM - RM for Platformが論理ホストjp1-halrmp上で動作している場合,次のように指定してコマンドを実行します。

    jpctool service delete -id サービスID -host jp1-halrmp -lhost jp1-hal

    サービスIDには削除するエージェントのサービスIDを指定してください。

  4. PFM - Managerサービスを再起動する。

    サービスの起動方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」のPerformance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。

  5. PFM - Managerホストのサービス情報を反映する。

    PFM - Web Consoleホストにサービス情報の削除を反映するため,PFM - Manager ホストとPFM - Web Consoleホストのエージェント情報を同期します。エージェント情報を同期するにはjpctool service syncコマンドを使用してください。