10.2.1 インストールとセットアップの前に
(1) 前提条件
(a) クラスタシステム
次の条件が整っていることを確認してください。
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クラスタシステムがクラスタソフトによって制御されていること。
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クラスタソフトから論理ホスト運用するPerformance Managementの起動や停止などを制御するように設定されていること。
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実行系および待機系でMicrosoftへのエラー報告を抑止するよう設定されていること。
Windowsでは,アプリケーションエラーが発生すると,Microsoftへエラーを報告するダイアログボックスが表示されます。このダイアログボックスが表示されるとフェールオーバーできないおそれがあるため,エラー報告を抑止する必要があります。設定されていない場合は次のように設定してください。
- Windows Server 2012の場合
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[コントロールパネル]−[システムとセキュリティ]−[アクションセンター]−[メンテナンス]を選択する。
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[問題のレポートの解決策を確認]で[設定]をクリックする。
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[Windowsエラー報告の構成]ダイアログボックスで,[レポートを送信せず,この確認画面も今後表示しません]を選択する。
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[OK]ボタンをクリックする。
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- Windows Server 2016以降の場合
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[ファイル名を指定して実行]で「gpedit.msc」と入力して[OK]ボタンをクリックする。
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ローカルグループポリシーエディターで,[コンピュータの構成]−[管理用テンプレート]−[Windows コンポーネント]−[Windows エラー報告]をクリックする。
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画面右側の[Windows エラー報告を無効にする]を右クリックして[編集]を選択する。
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設定画面で[有効]のラジオボタンをオンにする。
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[OK]ボタンをクリックする。
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(b) 共有ディスク
次の条件が整っていることを確認してください。
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論理ホストごとに共有ディスクがあり,実行系ノードから待機系ノードへ引き継げること。
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共有ディスクが,各ノードに物理的にFibre ChannelやSCSIで接続されていること。Performance Managementでは,ネットワークドライブや,ネットワーク経由でレプリケーションしたディスクを共有ディスクとして使う構成はサポートされていません。
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フェールオーバーが発生した際に,何らかの問題によって共有ディスクを使用中のプロセスが残った場合でも,クラスタソフトなどの制御によって強制的に共有ディスクをオフラインにしてフェールオーバーができること。
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1つの論理ホストでPerformance Managementのプログラムを複数実行する場合,共有ディスクのディレクトリ名が同じであること。なお,Storeデータベースについては格納先を変更して,共有ディスク上のほかのディレクトリに格納できます。
(c) 論理ホスト名,論理IPアドレス
次の条件が整っていることを確認してください。
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論理ホストごとに論理ホスト名,および論理ホスト名と対応する論理IPアドレスがあり,実行系ノードから待機系ノードに引き継げること。
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論理ホストと論理IPアドレスが,hostsファイルやネームサーバに設定されていること。
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DNS運用している場合は,FQDN名ではなく,ドメイン名を除いたホスト名を論理ホスト名として使用していること。
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物理ホスト名と論理ホスト名は,システムの中でユニークであること。
- 重要
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論理ホスト名について注意
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論理ホスト名に,物理ホスト名(hostnameコマンドで表示されるホスト名)を指定しないでください。正常な通信処理がされなくなるおそれがあります。
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論理ホスト名に使用できる文字は,1〜32バイトの半角英数字だけです。
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論理ホスト名には,"localhost",IPアドレス,"-"から始まるホスト名を指定できません。
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(d) 言語環境の設定
Windowsには言語環境を設定する個所が複数ありますが,設定はすべて実行系ノードおよび待機系ノードで統一しておく必要があります。
言語環境の設定手順については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の言語環境の設定について説明している個所を参照してください。
(2) セットアップ環境の確認
論理ホスト運用するPerformance Managementをセットアップするには,通常のPerformance Managementのセットアップで必要になる環境情報に加えて,次の情報が必要です。
項目 |
例 |
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論理ホスト名 |
jp1-ha1 |
論理IPアドレス |
172.16.92.100 |
共有ディスク |
S:\jp1\ |
なお,1つの論理ホストで論理ホスト運用するPerformance Managementが複数ある場合も,同じ共有ディスクのディレクトリを使用します。
(3) 論理ホスト運用時のバージョンアップに関する注意事項
論理ホスト運用のPFM - Managerをバージョンアップする場合,実行系ノードまたは待機系ノードのどちらか一方で,共有ディスクをオンラインにする必要があります。
PFM - Web Consoleがクラスタ環境の場合にバージョンアップするときは共有ディスクをオンラインにする必要はありません。