2.4.6 Storeデータベースの保存方式の検討
Performance Managementでは,監視エージェントで収集した稼働監視データを蓄積するためのデータベースを用意しています。これをStoreデータベースと呼びます。Storeデータベースには保存方式の違いによって,バージョン1.0とバージョン2.0があり,それぞれStoreバージョン1.0,Storeバージョン2.0と呼びます。利用するバージョンによって,機能,保守,使用リソースの面から特徴が異なるため,稼働監視システムを構築する場合は,Storeデータベースの保存方式を検討する必要があります。
- ヒント
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PFM - RMで利用できるのは,Storeバージョン2.0だけです。
分類 |
項目 |
Storeバージョン1.0の特徴 |
Storeバージョン2.0の特徴 |
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機能性 |
蓄積可能なパフォーマンスデータ量 |
各エージェント(インスタンス)のレコードタイプ(PI・PD・PL)ごとに2ギガバイトを上限とする |
各エージェント(インスタンス)のレコードごとに1日当たり2ギガバイトを上限とする |
保存期間の設定 |
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PIレコードの保存期間の最大値 |
分・時・日・週・月レコードは最長1年。年レコードは制限なし |
分・時レコードは最長1年,日・週・月レコードは最長10年。年レコードは制限なし |
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過去データの参照 |
保存条件から外れた期間のデータはバックアップデータがあったとしても参照できない |
期間に関係なくバックアップデータをインポートすることで参照できる |
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保守性 |
バックアップ |
データベース全体のバックアップ(フルバックアップ)だけ可能 |
データベース全体または実行日からの相対日で期間を指定して部分バックアップが可能(前回との差分だけバックアップが可能) |
データベース再編成 |
定期的に無効領域を削除するためにデータベースの再編成が必要 |
データベース再編成は不要 |
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使用リソース |
作成されるファイル数 |
少ない(19ファイル) |
多い(詳細については,各PFM - AgentまたはPFM - RMマニュアルの付録を参照のこと) |
同時にオープンされるファイルの数 |
少ない(19ファイル) |
多い(詳細については,各PFM - AgentまたはPFM - RMマニュアルの付録を参照のこと) |
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汎用性 |
利用できるPerformance Managementプログラム |
PFM - Agent |
PFM - AgentおよびPFM - RM |
上記の特徴から,推奨する運用例について説明します。
- Storeバージョン1.0での運用を推奨するケース
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Storeバージョン2.0では,08-00以前のバージョンと比べて使用するシステムリソース(ファイル数,ファイルオープン数)が増加します。また,保存期間の設定内容が変更されたことで,使用ディスク容量も含めた設定内容の再見積もりが必要になります。
このため,システム運用開始後のバージョンアップなどで,上記設定の変更が難しい場合には,Storeバージョン1.0で運用することをお勧めします。この場合,従来どおり(バージョン08-00以前)のシステム見積もりで運用を継続できます。
- Storeバージョン2.0での運用を推奨するケース
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Storeバージョン2.0では,パフォーマンスデータの部分バックアップやインポートができるため,長期間にわたって稼働性能情報の管理ができます。このため,新規にシステムを構築する場合には,Storeバージョン2.0で運用することをお勧めします。また,バージョン08-00以前からバージョンアップする場合に,蓄積したいパフォーマンスデータ量や保存期間がStoreバージョン1.0では対応できないときはStoreバージョン2.0を利用してください。