2.3.1 再コンパイルしないで移行する
JP1/Baseでは,旧バージョンで作成したユーザーアプリケーションとのバイナリ互換性を保証しています。したがって,ユーザーアプリケーションを再コンパイルすることなく,最新のJP1/Base上で動作します。
なお,ユーザーアプリケーションのバイナリ互換性を保証しているのは,実行環境のJP1/Baseが開発環境のJP1/Baseと同じバージョン,または上位バージョンの場合です。そのため,一つのユーザーアプリケーションを複数バージョンのJP1/Baseで実行させる場合は,開発環境のJP1/Baseを実行環境の最下位バージョンに合わせてください。
開発環境と実行環境とでJP1/Baseのバージョンが異なる場合,バイナリ互換性の保証範囲の例を次の表に示します。
開発環境 |
実行環境 |
ユーザーアプリケーションのバイナリ互換性 |
---|---|---|
次のような開発環境で,ユーザーアプリケーションを開発した場合
|
JP1/Baseが上位バージョンである場合
|
○ |
JP1/Baseが同じバージョンである場合
|
○ |
|
JP1/Baseが下位バージョンである場合
|
× |
- 重要
-
上記の表では,使用するコンパイラーで生成するユーザーアプリケーションの動作が保証されているOSのバージョンについて考慮していません。例えば,JP1/Base 09-10でサポートしているコンパイラーで生成したユーザーアプリケーションが,JP1/Base 09-50で新たにサポートされたOS上で動作できるとは限りません。コンパイラーで生成するユーザーアプリケーションの動作が保証されているOSバージョンについては,コンパイラーのマニュアルなどで確認してください。