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JP1 Version 12 JP1/Base 関数リファレンス


2.3.1 再コンパイルしないで移行する

JP1/Baseでは,旧バージョンで作成したユーザーアプリケーションとのバイナリ互換性を保証しています。したがって,ユーザーアプリケーションを再コンパイルすることなく,最新のJP1/Base上で動作します。

なお,ユーザーアプリケーションのバイナリ互換性を保証しているのは,実行環境のJP1/Baseが開発環境のJP1/Baseと同じバージョン,または上位バージョンの場合です。そのため,一つのユーザーアプリケーションを複数バージョンのJP1/Baseで実行させる場合は,開発環境のJP1/Baseを実行環境の最下位バージョンに合わせてください。

開発環境と実行環境とでJP1/Baseのバージョンが異なる場合,バイナリ互換性の保証範囲の例を次の表に示します。

表2‒7 バイナリ互換性の保証範囲の例

開発環境

実行環境

ユーザーアプリケーションのバイナリ互換性

次のような開発環境で,ユーザーアプリケーションを開発した場合

  • JP1/Base 09-10

  • コンパイラー

  • ユーザーアプリケーション

JP1/Baseが上位バージョンである場合

  • JP1/Base 09-50以降

JP1/Baseが同じバージョンである場合

  • JP1/Base 09-10

JP1/Baseが下位バージョンである場合

  • JP1/Base 09-00以前

×

(凡例)

○:保証している。

×:保証していない。

重要

上記の表では,使用するコンパイラーで生成するユーザーアプリケーションの動作が保証されているOSのバージョンについて考慮していません。例えば,JP1/Base 09-10でサポートしているコンパイラーで生成したユーザーアプリケーションが,JP1/Base 09-50で新たにサポートされたOS上で動作できるとは限りません。コンパイラーで生成するユーザーアプリケーションの動作が保証されているOSバージョンについては,コンパイラーのマニュアルなどで確認してください。