Jiscond
機能
データファイルの無効領域を圧縮します。同時に,キーファイルを再構築します。
レコードを更新したり,レコードを削除したりすると,データファイルに無効領域が発生します。このコマンドでは,データファイルの無効データを除去して,データファイルを圧縮します。また,キー定義ファイルのキー情報に従って,キーを抽出しながらキーファイルを再構築します。ただし,ファイルにキーが定義されていない場合,キーファイルは再構築しません。
形式
Jiscond [-r] [-d dir ワークフォルダ名] [-k | -q] ファイル名(Windowsの場合) Jiscond [-T dir ワークディレクトリ名] [-k | -q] ファイル名(UNIXの場合)
実行権限
Windowsの場合:Administrators権限(WindowsのUAC機能が有効な場合は管理者コンソールから実行)
UNIXの場合:スーパーユーザー権限またはJP1/Base管理者権限
格納先ディレクトリ
- Windowsの場合
-
インストール先フォルダ\bin\
- UNIXの場合
-
/opt/jp1base/bin/
引数
-r
データファイルおよびキーファイルの圧縮率を表示する場合に指定します。指定すると,ファイル圧縮ユーティリティの実行結果に,圧縮前のファイルサイズに対する圧縮後のファイルサイズの割合が表示されます。
-d dir ワークフォルダ名
ファイルの圧縮では,キーファイルをソートするために,ワークファイルを使用します。そのため,ワークファイルを作成するディレクトリを指定します。省略時は,環境変数のtemp,またはtmpで指定されたディレクトリ,またはカレントディレクトリを使用します。なお,このオプションはWindowsだけで使用できます。
-T dir ワークディレクトリ名
ファイルの圧縮では,キーファイルをソートするために,ワークファイルを使用します。そのため,ワークファイルを作成するディレクトリを指定します。省略時は,/tmp,または/usr/tmpを使用します。なお,このオプションはUNIXだけで使用できます。
-k
ISAMファイルの再編成と同時に,肥大化抑止を設定する場合に指定します。JP1の運用を長期間継続すると,ISAMデータベースのインデックスであるキーファイルのサイズが際限なく増加するため,定期的にISAMファイルを再編成する必要があります。この引数を指定すれば,キーファイルの肥大化を抑止できます。
-q
ISAMファイルの再編成と同時に,肥大化抑止の設定を解除する場合に指定します。JP1を以前のバージョンに戻すためには,以前のバージョンで対応していない機能を解除する必要があります。この引数を指定すれば,以前のバージョンのJP1でもISAMファイルをアクセスできます。
ファイル名
検証するファイルのファイル名を指定します。ドライブ,およびディレクトリを省略した場合は,カレントドライブ,およびカレントディレクトリが仮定されます。Windowsで,複数のファイルを指定する場合は,ファイル名を1文字以上のスペースで区切ります。スペースを含むファイル名を指定する場合は,ダブルクォーテーションマーク(")で囲みます。また,ワイルドカード(*)を使用してファイルを指定できます。
- (例)
-
Windowsの場合の指定例を次に示します。
-
ディレクトリc:\dataにあるすべてのファイルを指定します。
Jiscond c:\data\*
-
ディレクトリc:\dataにある,ファイル名がSAMPLEで始まるファイルを指定します。
Jiscond c:\data\SAMPLE*
-
注意事項
-
ファイルを圧縮するときにワークファイルを使用します。また,ファイルの圧縮では,データファイルの複製を作成してからキーファイルを構築するので,容量の大きいファイルを圧縮する場合には注意が必要です。
-
Windowsで,複数のファイルを指定したときに,処理の途中で入出力エラーが発生した場合,またはファイルがなかった場合は,その時点でコマンドの実行は終了します。
-
Windowsで,圧縮率を表示する指定にすると,結果が表示されるまでに多少時間が掛かります。
戻り値
0 |
正常終了 |
1 |
異常終了 |