Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Base 運用ガイド


Jiscond

〈このページの構成〉

機能

データファイルの無効領域を圧縮します。同時に,キーファイルを再構築します。

レコードを更新したり,レコードを削除したりすると,データファイルに無効領域が発生します。このコマンドでは,データファイルの無効データを除去して,データファイルを圧縮します。また,キー定義ファイルのキー情報に従って,キーを抽出しながらキーファイルを再構築します。ただし,ファイルにキーが定義されていない場合,キーファイルは再構築しません。

形式

Jiscond [-r] [-d dir ワークフォルダ名] [-k | -q] ファイル名(Windowsの場合)
Jiscond [-T dir ワークディレクトリ名] [-k | -q] ファイル名(UNIXの場合)

実行権限

Windowsの場合:Administrators権限(WindowsのUAC機能が有効な場合は管理者コンソールから実行)

UNIXの場合:スーパーユーザー権限またはJP1/Base管理者権限

格納先ディレクトリ

Windowsの場合

インストール先フォルダ\bin\

UNIXの場合

/opt/jp1base/bin/

引数

-r

データファイルおよびキーファイルの圧縮率を表示する場合に指定します。指定すると,ファイル圧縮ユーティリティの実行結果に,圧縮前のファイルサイズに対する圧縮後のファイルサイズの割合が表示されます。

-d dir ワークフォルダ名

ファイルの圧縮では,キーファイルをソートするために,ワークファイルを使用します。そのため,ワークファイルを作成するディレクトリを指定します。省略時は,環境変数のtemp,またはtmpで指定されたディレクトリ,またはカレントディレクトリを使用します。なお,このオプションはWindowsだけで使用できます。

-T dir ワークディレクトリ名

ファイルの圧縮では,キーファイルをソートするために,ワークファイルを使用します。そのため,ワークファイルを作成するディレクトリを指定します。省略時は,/tmp,または/usr/tmpを使用します。なお,このオプションはUNIXだけで使用できます。

-k

ISAMファイルの再編成と同時に,肥大化抑止を設定する場合に指定します。JP1の運用を長期間継続すると,ISAMデータベースのインデックスであるキーファイルのサイズが際限なく増加するため,定期的にISAMファイルを再編成する必要があります。この引数を指定すれば,キーファイルの肥大化を抑止できます。

-q

ISAMファイルの再編成と同時に,肥大化抑止の設定を解除する場合に指定します。JP1を以前のバージョンに戻すためには,以前のバージョンで対応していない機能を解除する必要があります。この引数を指定すれば,以前のバージョンのJP1でもISAMファイルをアクセスできます。

ファイル名

検証するファイルのファイル名を指定します。ドライブ,およびディレクトリを省略した場合は,カレントドライブ,およびカレントディレクトリが仮定されます。Windowsで,複数のファイルを指定する場合は,ファイル名を1文字以上のスペースで区切ります。スペースを含むファイル名を指定する場合は,ダブルクォーテーションマーク(")で囲みます。また,ワイルドカード(*)を使用してファイルを指定できます。

(例)

Windowsの場合の指定例を次に示します。

  • ディレクトリc:\dataにあるすべてのファイルを指定します。

Jiscond c:\data\*
  • ディレクトリc:\dataにある,ファイル名がSAMPLEで始まるファイルを指定します。

Jiscond c:\data\SAMPLE*

注意事項

戻り値

0

正常終了

1

異常終了