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JP1 Version 12 JP1/Base 運用ガイド


8.1.6 GUIを使ってユーザーマッピングを設定する

GUIでユーザーマッピングを設定する場合,[JP1/Base環境設定]ダイアログボックスの[ユーザーマッピング]タブを選択します。[JP1/Base環境設定]ダイアログボックスの[ユーザーマッピング]タブを,次の図に示します。

図8‒5 [JP1/Base 環境設定]ダイアログボックス([ユーザーマッピング]タブ)

[図データ]

[ユーザーマッピング]タブでは,認証サーバに登録されているJP1ユーザーと自ホストのOSに登録されているユーザー(OSユーザー)をマッピングします。なお,ユーザーマッピングを設定する前に,ユーザーマッピングされるOSユーザーにWindows特有のユーザー権利を与える必要があります。詳細については,「8.1.5 ユーザーマッピングを設定する前にOSユーザーにユーザー権利を与える」を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) [パスワード管理]での設定

Windowsの場合,ユーザーマッピングを設定する各ホストで,マッピングするOSユーザーとそのOSユーザーのパスワード情報を,JP1/Baseのパスワード管理情報に登録する必要があります。[パスワード管理]は,OSユーザーとそのOSユーザーのパスワード情報をパスワード管理情報に登録するための項目です。

なお,[パスワード管理]は,ディレクトリサーバと連携してユーザー認証をする際に使用する情報検索用ユーザーを登録するときにも使用しますが,情報検索用ユーザーをマッピングすることはできません。

パスワード管理情報を登録したあとにシステムのOSユーザーのパスワードを変更した場合は,パスワード管理情報に登録してあるOSユーザーのパスワードも変更してください。

注意事項
  • [OSユーザー設定時にWindowsに対してログオンチェックを行わない]をチェックした場合,次に示す条件であっても,OSユーザーの登録に成功します。

    ・システム(Windows)に登録されていないOSユーザーの登録

    ・パスワードが誤っているOSユーザーの登録

    ・OSユーザーに「ローカル ログオン」のユーザー権利がない状態でのOSユーザーの登録

    [OSユーザー設定時にWindowsに対してログオンチェックを行わない]をチェックしなかった場合は,上記個条書きの条件でOSユーザーを登録しようとしても失敗します。

  • OSユーザーを削除する場合は,該当するOSユーザーがどのJP1ユーザーともマッピングしていない状態にしてから削除してください。ユーザーマッピングの情報は[JP1/Base 環境設定]ダイアログボックスの[ユーザーマッピング]タブの[マッピングOSユーザー一覧],またはjbsgetumapコマンドで確認できます。

パスワード管理情報の設定手順を次に示します。

  1. [パスワード管理]の[設定]ボタンをクリックする。

  2. [パスワード管理]ダイアログボックスでOSユーザーおよびそのOSユーザーのパスワード情報を登録,変更,および削除する。

    図8‒6 [パスワード管理]ダイアログボックス

    [図データ]

    OSユーザーとそのOSユーザーのパスワードを登録する場合は[新規登録]ボタン,登録したOSユーザーのパスワードが変更された場合は[パスワード変更]ボタン,登録されたOSユーザーのパスワード情報を削除する場合は[ユーザー削除]ボタンをクリックします。

    なお,登録するOSユーザー名には,ユーザー名だけでなく,自ホストが所属するドメイン名やローカルホスト名も記述できます。その場合,「domain\user1」,「server\user1」のように,ドメイン名やローカルホスト名とユーザー名の区切り文字として「\」を使用します。ドメイン名やローカルホスト名を記述した場合,登録するOSユーザーがドメイン上のユーザーまたはローカルユーザーであるかどうかチェックされます。ドメイン上のユーザーまたはローカルユーザーでなかった場合,そのOSユーザー名では登録できません。

    ドメイン名やローカルホスト名を記述しなかった場合,登録するOSユーザー名がローカルユーザーであるかどうかチェックされます。ローカルユーザーでなかった場合,信頼するドメインを含むドメイン上のユーザーであるかどうかチェックされます。ローカルユーザーまたはドメイン上のユーザーでなかった場合,そのOSユーザー名では登録できません。

    なお,Windowsのドメインコントローラー上で登録する場合は,「ドメイン名\ユーザー名」の形式で記述してください。ドメインコントローラー上ではドメインユーザーとローカルユーザーの区別がないため,ドメインユーザーとして扱われるためです。

    注意事項

    [ユーザーマッピング]タブの[OSユーザー設定時にWindowsに対してログオンチェックを行わない]をチェックした場合,OSユーザー名やOSユーザーのパスワードが誤っていても,パスワード管理情報に登録できます。ただし,実際にジョブやリモートコマンドを実行するときに権限エラーとなってしまうので,注意が必要です。

  3. [終了]ボタンをクリックする。

    [パスワード管理]ダイアログボックスが閉じ,[JP1/Base環境設定]ダイアログボックスの[ユーザーマッピング]タブに戻ります。

(2) [JP1ユーザー]での設定

[JP1ユーザー]では,OSユーザーとマッピングしたいJP1ユーザー,および操作命令を出すサーバホストを設定します。

  1. [追加]ボタンをクリックする。

    [JP1ユーザー]ダイアログボックスで,OSユーザーとマッピングしたいJP1ユーザーとそのJP1ユーザーがジョブやリモートコマンド(自動アクション)などの操作命令を出すサーバホストを設定します。サーバホストに「*」を指定すると,すべてのサーバホストからの操作が有効になります。

    図8‒7 [JP1ユーザー]ダイアログボックス

    [図データ]

    サーバホストが物理ホストの場合

    サーバホスト名には,hostnameコマンドで表示されるホスト名を指定してください。ただし,DNS運用でドメイン名を使用している場合は,FQDN形式のホスト名の定義も追加してください。

    サーバホストが論理ホストの場合

    サーバホスト名には,論理ホスト名を指定してください。ただし,jp1hosts情報またはjp1hosts2情報に論理ホストを定義しないで,DNS運用でドメイン名を使用している場合は,FQDN形式の論理ホスト名の定義も追加してください。

    なお,JP1/AJS - Viewからログインする場合,および自ホストに対してJP1/AJSのコマンドを実行する場合,自ホスト名をサーバホスト名として設定する必要があります。詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編)」,「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編)」,および「JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド」を参照してください。

  2. [OK]ボタンをクリックする。

    [JP1ユーザー]ダイアログボックスが閉じ,[マッピングOSユーザー詳細]ダイアログボックスが表示されます。

    図8‒8 [マッピングOSユーザー詳細]ダイアログボックス

    [図データ]

  3. [マッピングOSユーザー詳細]ダイアログボックスでJP1ユーザーとOSユーザーをマッピングする。

    このダイアログボックスで,マッピングするOSユーザーとマッピングしないOSユーザーを設定します。なお,ここに表示されるOSユーザーは,[パスワード管理]ダイアログボックスで登録されたOSユーザーになります。ただし,情報検索用ユーザーをマッピングすることはできません。

    また,プライマリーOSユーザーには,ジョブの実行やコマンド実行時などにOSユーザー名を指定しなかった場合に,マッピングしたいOSユーザーを指定します。

  4. [OK]ボタンをクリックする。

    JP1ユーザーとOSユーザーのマッピングが完了します。

(3) [マッピングOSユーザー一覧]での設定

[マッピングOSユーザー一覧]には,マッピングしたOSユーザー名が表示されます。この[マッピングOSユーザー一覧]で,JP1ユーザーがどのOSユーザーとマッピングしているか確認できます。また,JP1ユーザーとOSユーザーのマッピング内容を変更する場合にも使用します。

マッピング内容の変更手順を次に示します。

  1. [JP1ユーザー]の[JP1ユーザー名]からマッピングの内容を変更したいユーザーを選択する。

    [マッピングOSユーザー一覧]に,そのユーザーがマッピングしているOSユーザー名が表示されます。

  2. [変更]ボタンをクリックする。

  3. [マッピングOSユーザー詳細]ダイアログボックスで,マッピングする,またはマッピングしないOSユーザーの変更,およびプライマリーOSユーザーを設定する。

    図8‒9 ユーザーがマッピングしているOSユーザー名

    [図データ]

  4. [OK]ボタンをクリックする。

    JP1ユーザーとOSユーザーのマッピングが完了します。