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JP1 Version 12 JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス


jcogencore

〈このページの構成〉

機能

JP1/IM - Managerのプロセスで障害が発生したときに,ダンプを出力するためのコマンドです。なお,インテリジェント統合管理サービス(jddmain),セントラルスコープサービス(jcsmain)は除きます。また,jcogencoreコマンドを実行した場合は,JP1/IM - Managerを再起動する必要があります。

jcogencoreコマンドは,通常実行するコマンドではありません。プロセスがハングアップした場合や,サポートからの調査の過程で指示された場合に,実行してください。

障害の検知手段としてはJP1/IM - Managerのヘルスチェック機能を利用します(ヘルスチェック機能については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド」の「8.2 JP1/IM - Managerのヘルスチェック機能」参照)。

jcogencoreコマンドを実行すると,どのプロセスの障害資料を出力するか問い合わせメッセージが表示されます。障害が発生したプロセスの資料を出力するようにします。jcogencoreコマンドを実行することで出力されるファイルを次の表に示します。

表1‒34 出力されるファイル

OS

プロセス名

出力されるファイルの名称

Javaスレッドダンプ

コアダンプ

Windows

evflow

javacoreプロセスID.XXXXXXXXXX.txt

jcamain

evtcon※1

javacoreプロセスID.XXXXXXXXXX.txt

evgen※1,※2

javacoreプロセスID.XXXXXXXXXX.txt

jcfmain

javacoreプロセスID.XXXXXXXXXX.txt

UNIX

evflow

javacoreプロセスID.XXXXXXXXXX.txt

core.evflow

jcamain

core.jcamain

evtcon※1

javacoreプロセスID.XXXXXXXXXX.txt

core.java

evgen※1,※2

javacoreプロセスID.XXXXXXXXXX.txt

core.evgen

jcfmain

javacoreプロセスID.XXXXXXXXXX.txt

core.jcfmain

core.プロセスID.jcfallogtrap

(凡例)

XXXXXXXXXX:OSが自動で割り当てる一意のID

−:出力しない

注※1

evtcon,およびevgenは機能名です。

注※2

統合監視DBを使用しない場合に使用される機能名です。

出力されたファイルは,次のフォルダに格納されます。

プロセス名がjcfmain以外の場合
Windowsの場合

物理ホスト:Consoleパス\log\

論理ホスト:共有ディスク\jp1cons\log\

UNIXの場合

物理ホスト:/var/opt/jp1cons/log/

論理ホスト:共有ディスク/jp1cons/log/

プロセス名がjcfmainの場合
Windowsの場合

物理ホスト:Managerパス\log\imcf\

論理ホスト:共有ディスク\jp1imm\log\imcf\

UNIXの場合

物理ホスト:/var/opt/jp1imm/log/imcf

論理ホスト:共有ディスク/jp1imm/log/imcf

出力したスレッドダンプおよびコアダンプは,資料採取ツールを使って,ほかの障害資料と合わせて採取してください。

また,このコマンドを実行したあとは,JP1/IM - Managerの再起動が必要です。

形式

jcogencore [-h 論理ホスト名]

実行権限

Windowsの場合:Administrators権限(WindowsのUAC機能が有効な場合は管理者コンソールから実行)

UNIXの場合:スーパーユーザー権限

格納先ディレクトリ

Windowsの場合

Consoleパス\bin\

UNIXの場合

/opt/jp1cons/bin/

引数

-h 論理ホスト名

クラスタシステムで運用している場合に,論理ホスト名を指定します。指定した論理ホストのJP1/IM - Managerプロセスのスレッドダンプ,またはコアダンプを出力します。このオプションを省略した場合,環境変数JP1_HOSTNAMEに指定した論理ホスト名が仮定されます。環境変数JP1_HOSTNAMEを指定していない場合,物理ホスト名が仮定されます。クラスタシステムを使用していない場合には指定は不要です。

注意事項

戻り値

0

正常終了

1

オプション・引数解析エラー

2

プロセスチェックエラー

3

論理ホストエラー

4

実行権限エラー(Windows限定)

5

パイプ作成エラー(Windows限定)

6

スレッドダンプ出力処理エラー

10

その他のエラー

使用例1

Windowsで,物理ホストのイベントコンソールサービス(evtcon)プロセスがハングアップした場合

jcogencore

使用例2

Windowsで,論理ホストhostAのイベントコンソールサービス(evtcon)プロセスがハングアップした場合

jcogencore -h hostA

使用例3

UNIXで,物理ホストのイベントコンソールサービス(evtcon)プロセスがハングアップした場合

/opt/jp1cons/bin/jcogencore

出力例

UNIXで,物理ホストのイベントコンソールサービス(evtcon)プロセスがハングアップし,コアダンプおよびスレッドダンプを出力する場合

     ProcessName    PID
[1] : evflow        1234
[2] : jcamain       94320
[3] : evtcon        3333
[4] : evgen         65654
[6] : jcfmain       3316
[7] : Exit
KAVB8427-I When outputting dumps for the three processes evflow, jcamain, and evtcon at the same time, output the dumps in order of evtcon, jcamain, and evflow.
KAVB8417-I Please enter a number for the process to output the core dump file [1-7]:3
KAVB8414-I The thread dump output request has been sent.
KAVB8407-I When the core dump is output, evtcon will stop. Is this OK? (y/n):y
KAVB8406-I The core dump file will be output.
KAVB8416-I The core dump file has been output.