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JP1 Version 12 JP1/Integrated Management 2 - Manager 構築ガイド


7.3.3 新規インストール時の論理ホスト環境(実行系)のセットアップ(Windowsの場合)

〈この項の構成〉

(1) セットアップの前準備

  1. JP1/IMとJP1/Baseのサービスが停止していることを確認する。

    物理ホストおよびすべての論理ホストの,JP1/IMとJP1/Baseのサービスが停止していることを確認してください。JP1/IM - MOを使用している場合は,接続元のJP1/IM - MOのJP1/IM - Message Optimizerサービスも停止してください。

  2. 共有ディスクが使用可能なことを確認する。

(2) JP1/Baseのセットアップ

  1. JP1/Baseの論理ホスト(実行系)をセットアップする。

    手順の詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。

  2. JP1/Baseのコマンド実行環境を設定する。

    jcocmddefコマンドを実行して,JP1/Baseのコマンド実行環境を設定します。jcocmddefコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。

(3) JP1/IM - Manager(セントラルコンソール)の設定

  1. JP1/IM - Manager(セントラルコンソール)の論理ホストの設定画面を起動する。

    Consoleパス\bin\jp1cohasetup.exeを実行すると,クラスタ構成の設定画面(実行系)が表示されます。

    [図データ]

  2. [実行系論理ホストの設定]ボタンをクリックする。

    論理ホストの設定画面が表示されます。

    [図データ]

    論理ホスト名と,ファイルフォルダを指定します。

    • 論理ホスト名

      JP1/Baseで作成した論理ホスト名が表示されますので,選択します。

    • ファイルフォルダ

      共有ディスク上のフォルダを指定してください。「指定したフォルダ名\jp1cons\」フォルダ下に,論理ホストのJP1/IM - Managerのファイル一式が作成されます。

    設定したら[次へ]ボタンをクリックします。

  3. 設定内容を確認する。

    次の画面が表示されます。

    [図データ]

    設定内容を確認してください。設定内容が正しければ,[完了]ボタンをクリックしてください。

    なお,論理ホストのJP1/IM - Managerの環境設定は,物理ホストの設定値を引き継ぎます。必要に応じて,jcoimdefコマンド(-hオプション)で論理ホストの環境設定をカスタマイズしてください。

    jcoimdefコマンドについては,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・API リファレンス」の「jcoimdef」(1. コマンド)を参照してください。

    続けて,フェールオーバー時に自動アクションの再実行が適切に動作するように論理ホストのJP1/IM - Manager(セントラルコンソール)の環境設定をカスタマイズします。

  4. 自動アクションの再実行の設定をする。

    次のコマンドを実行して,フェールオーバー時の自動アクションの再実行について設定をします。コマンドに指定するシステム環境の設定情報は,物理ホストの定義情報を引き継ぎます。物理ホストのシステム環境の設定情報を確認し,必要に応じて論理ホストのシステム環境を設定してください。

    jcoimdef -r { EXE | OUTPUT | OFF } -h 論理ホスト名

    フェールオーバー時に次の状態となっているアクションに対する動作を設定できます。

    • 送信待機

    • 送信待機(キャンセル中)

    • 送信待機(キャンセル失敗)

    • 送信中

    • 送信中(キャンセル中)

    • 送信中(キャンセル失敗)

    • キューイング

    • キューイング(キャンセル中)

    • キューイング(キャンセル失敗)

    • 実行中

    • 実行中(キャンセル中)

    • 実行中(キャンセル失敗)

    EXEを指定するとアクションを再実行し,OUTPUTを指定するとアクションの一覧をファイルに出力し,OFFを指定すると処理を行いません。システム設計時の検討内容に従って設定してください。この設定は任意です。

    jcoimdefコマンドについては,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「jcoimdef」(1. コマンド)を参照してください。

(4) JP1/IM - Manager(統合監視DB)の設定(任意)

JP1/IM - Manager(統合監視DB)を使用する場合に設定します。統合監視DBを使用してJP1イベントを管理するためには,統合監視DBを構築する必要があります。

  1. クラスタセットアップ情報ファイルを編集する。

    統合監視DBを構築するために必要なデータベース領域のサイズやデータベース格納ディレクトリの情報を記述したクラスタセットアップ情報ファイルを準備します。

    クラスタセットアップ情報ファイルの設定内容については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「クラスタセットアップ情報ファイル(jimdbclustersetupinfo.conf)」(2. 定義ファイル)を参照してください。

  2. jcodbsetupコマンドを実行し,統合監視DBを作成する。

    jcodbsetup -f クラスタセットアップ情報ファイル名 -h 論理ホスト名 -c online [-q]

    引数により,クラスタセットアップ情報ファイル名,論理ホスト名,セットアップ種別を指定します。

    • クラスタセットアップ情報ファイル名(-fオプション)

      手順1.で作成したクラスタセットアップ情報ファイル名を指定します。

    • 論理ホスト名(-hオプション)

      実行系サーバでセットアップした論理ホスト名を指定します。

      論理ホスト名には,JP1/Baseで設定した論理ホスト名を,大文字・小文字を含めて正確に指定してください。JP1/Baseのセットアップについては,「7.3.3(2) JP1/Baseのセットアップ」を参照してください。

    • セットアップ種別(-cオプション)

      実行系ホストのセットアップ種別(online)を指定します。

      online」を指定する場合は,共有ディスクをマウントし,論理ホストと通信できる状態にしてください。

    jcodbsetupコマンドについては,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「jcodbsetup」(1. コマンド)を参照してください。

  3. jcoimdefコマンドを実行して,統合監視DBを有効にする。

    jcoimdef -db ON -h 論理ホスト名

    jcoimdefコマンドについては,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「jcoimdef」(1. コマンド)を参照してください。

(5) JP1/IM - Manager(IM構成管理DB)の設定(任意)

JP1/IM - Manager(IM構成管理DB)を使用する場合に設定します。IM構成管理DBを使用してシステムの階層構成(IM構成)を管理するためには,IM構成管理DBを構築する必要があります。

  1. クラスタセットアップ情報ファイルを編集する。

    IM構成管理DBを構築するために必要なデータベース領域のサイズやデータベース格納ディレクトリの情報を記述したクラスタセットアップ情報ファイルを準備します。

    クラスタセットアップ情報ファイルの設定内容については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「クラスタセットアップ情報ファイル(jimdbclustersetupinfo.conf)」(2. 定義ファイル)を参照してください。

  2. jcfdbsetupコマンドを実行して,IM構成管理DBを作成する。

    jcfdbsetup -f クラスタセットアップ情報ファイル名 -h 論理ホスト名 -c online [-q]

    引数により,クラスタセットアップ情報ファイル名,論理ホスト名,セットアップ種別を指定します。

    • クラスタセットアップ情報ファイル名(-fオプション)

      手順1で作成したクラスタセットアップ情報ファイル名を指定します。

    • 論理ホスト名(-hオプション)

      実行系サーバでセットアップした論理ホスト名を指定します。

      論理ホスト名には,JP1/Baseで設定した論理ホスト名を,大文字・小文字を含めて正確に指定してください。JP1/Baseのセットアップについては,「7.3.3(2) JP1/Baseのセットアップ」を参照してください。

    • セットアップ種別(-cオプション)

      実行系ホストのセットアップ種別(online)を指定します。

      online」を指定する場合は,共有ディスクをマウントし,論理ホストと通信できる状態にしてください。

    jcfdbsetupコマンドについては,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「jcfdbsetup」(1. コマンド)を参照してください。

  3. jcoimdefコマンドを実行して,IM構成管理DBを有効にする。

    jcoimdef -cf ON -h 論理ホスト名

    jcoimdefコマンドについては,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「jcoimdef」(1. コマンド)を参照してください。

(6) JP1/IM - Manager(IM構成管理)の設定(任意)

JP1/IM - Manager(IM構成管理)を使用する場合に設定します。なお,表示される設定画面は,タイトルバーにConfiguration Managementと表示される以外は,JP1/IM - Manager(セントラルコンソール)の場合と同じです。

  1. JP1/IM - Manager(IM構成管理)の論理ホストの設定画面を起動する。

    Managerパス\bin\imcf\jp1cfhasetup.exeコマンドを実行します。

  2. [実行系論理ホストの設定]ボタンをクリックする。

    [実行系論理ホストの設定]画面で,論理ホスト名と,ファイルフォルダを指定します。

    • 論理ホスト名

      JP1/Baseで作成した論理ホスト名が表示されますので,選択します。

    • ファイルフォルダ

      共有ディスク上のフォルダを指定してください。「指定したフォルダ名\jp1imm\」フォルダ下に,論理ホストのJP1/IM - Managerのファイル一式が作成されます。

    設定したら[次へ]ボタンをクリックします。

  3. 設定内容を確認する。

    確認画面が表示されますので,設定内容を確認してください。設定内容が正しければ,[完了]ボタンをクリックしてください。

(7) JP1/IM - Manager(セントラルスコープ)の設定(任意)

JP1/IM - Manager(セントラルスコープ)を使用する場合に設定します。なお,表示される設定画面は,タイトルバーにCentral Scopeと表示される以外は,JP1/IM - Manager(セントラルコンソール)の場合と同じです。

  1. JP1/IM - Manager(セントラルスコープ)の論理ホストの設定画面を起動する。

    Scopeパス\bin\jp1cshasetup.exeを実行する。

  2. [実行系論理ホストの設定]ボタンをクリックする。

    [実行系論理ホストの設定]画面で,論理ホスト名と,ファイルフォルダを指定します。

    • 論理ホスト名

      JP1/Baseで作成した論理ホスト名が表示されますので,選択します。

    • ファイルフォルダ

      共有ディスク上のフォルダを指定してください。「指定したフォルダ名\jp1scope\」フォルダ下に,論理ホストのJP1/IM - Managerのファイル一式が作成されます。

    設定したら[次へ]ボタンをクリックします。

  3. 設定内容を確認する。

    確認画面が表示されますので,設定内容を確認してください。設定内容が正しければ,[完了]ボタンをクリックしてください。