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JP1 Version 12 JP1/Integrated Management 2 - Manager 構築ガイド


6.9.4 汎用監視オブジェクトの作成例(JP1/Cm2/SSOによるCosminexus業務のリソース監視)

Cosminexusで定義したJ2EEアプリケーションおよび一部の論理サーバは,バージョン8以前のJP1/Cm2/SSOを使って稼働性能を監視することができます。

セントラルスコープでは,Cosminexusおよびバージョン8以前のJP1/Cm2/SSOともにセットアップコマンドによる連携(監視ツリーの自動生成)ができるため,次の条件を満たす場合は,JP1/Cm2/SSOで監視しているJ2EEアプリケーションおよび論理サーバのリソース状態変化により発行されるJP1イベントを監視する監視オブジェクト(汎用オブジェクト)を自動生成できます(Cosminexus+JP1/Cm2/SSO連携)。

自動生成の条件

Cosminexus+JP1/Cm2/SSO連携で自動生成できる監視オブジェクトを次の表に示します。

表6‒15 Cosminexus+SSO連携で自動生成できる監視オブジェクト

監視オブジェクト名

説明

監視単位

J2EEサーバリソース監視(SSO)

CosminexusのJ2EEサーバのリソース状況を監視する監視オブジェクト。J2EEサーバリソースに関するイベント発行を契機に状態が変化する。

J2EEサーバ

CTMリソース監視(SSO)

CosminexusのCTMのリソース状況を監視する監視オブジェクト。CTMに関するイベント発行を契機に状態が変化する。

CTM

SFOリソース監視(SSO)

CosminexusのSFOのリソース状況を監視する監視オブジェクト。SFOに関するイベント発行を契機に状態が変化する。

SFO

J2EEアプリケーションリソース監視(SSO)

CosminexusのJ2EEアプリケーションのリソース状況を監視する監視オブジェクト。J2EEアプリケーションに関するイベント発行を契機に状態が変化する。

J2EEアプリケーションサーバ

注※ 重要度が「Warning」以上のSNMPトラップが監視オブジェクトの監視対象イベントになります。

自動生成の条件に一致しないCosminexus環境のリソース状況を監視したい場合には,ユーザーは手動で監視オブジェクトを作成する必要があります。

以降,手動で監視オブジェクトを作成する方法について説明します。なお,以降の説明では,次表に示すCosminexusのJ2EEサーバ,CTM,SFO,およびJ2EEアプリケーションのリソース状況を監視すると仮定して説明します。

表6‒16 監視対象となるCosminexusのサーバ,アプリケーション情報

監視対象種別

監視オブジェクト名

設定項目

設定値

J2EEサーバ

J2EEサーバリソース監視(SSO)

ドメイン名

DefaultDomain

論理サーバ名

J2EE_SV1

バージョン8以前のJP1/Cm2/SSOマネージャー名(イベント発行元ホスト名)

HostA

論理サーバが稼働するホスト名(ホスト名)

HostB

CTM

CTMリソース監視(SSO)

ドメイン名

DefaultDomain

論理サーバ名

CTM_SV1

バージョン8以前のJP1/Cm2/SSOマネージャー名(イベント発行元ホスト名)

HostA

論理サーバが稼働するホスト名(ホスト名)

HostB

SFO

SFOリソース監視(SSO)

ドメイン名

DefaultDomain

論理サーバ名

SFO_SV1

バージョン8以前のJP1/Cm2/SSOマネージャー名(イベント発行元ホスト名)

HostA

論理サーバが稼働するホスト名(ホスト名)

HostB

J2EEアプリケーション

J2EEアプリケーションリソース監視(SSO)

ドメイン名

DefaultDomain

論理サーバ名

J2EE_SV1

バージョン8以前のJP1/Cm2/SSOマネージャー名(イベント発行元ホスト名)

HostA

論理サーバが稼働するホスト名(ホスト名)

HostB

上記表に示したサーバ,アプリケーションのリソース状態を監視する監視オブジェクトを作成する場合,幾つかの項目はユーザーが入力する必要があります。ユーザーが監視条件として入力する項目,値を次の表に示します。なお,ユーザーが入力する必要があるのは,次表の下線を引いた個所です。

表6‒17 監視条件として入力する必要がある項目,値

監視オブジェクト種別

入力画面

監視ノード属性名

属性名

監視ノード属性値

条件

J2EEサーバリソース監視(SSO)

[基本情報設定]画面

カテゴリー名

E.SNMP_VARBIND2

COSMINEXUS

と一致する

イベント発行元ホスト

E.SNMP_VARBIND11

HostA※1

ホスト名比較

ホスト名

E.SNMP_VARBIND12

HostB※1

ホスト名比較

[状態変更条件設定]画面

リソースグループ名

E.SNMP_VARBIND3

サーバ

と一致する

インスタンス名

E.SNMP_VARBIND6

^DefaultDomain:J2EE_SV1(:.*|$)※2

正規表現

CTMリソース監視(SSO)

[基本情報設定]画面

カテゴリー名

E.SNMP_VARBIND2

COSMINEXUS

と一致する

イベント発行元ホスト

E.SNMP_VARBIND11

HostA※1

ホスト名比較

ホスト名

E.SNMP_VARBIND12

HostB※1

ホスト名比較

[状態変更条件設定]画面

リソースグループ名

E.SNMP_VARBIND3

スケジューラ(CTM)

と一致する

インスタンス名

E.SNMP_VARBIND6

^DefaultDomain:CTM_SV1(:.*|$)※2

正規表現

SFOリソース監視(SSO)

[基本情報設定]画面

カテゴリー名

E.SNMP_VARBIND2

COSMINEXUS

と一致する

イベント発行元ホスト

E.SNMP_VARBIND11

HostA※1

ホスト名比較

ホスト名

E.SNMP_VARBIND12

HostB※1

ホスト名比較

[状態変更条件設定]画面

インスタンス名

E.SNMP_VARBIND6

^DefaultDomain:SFO_SV1(:.*|$)※2

正規表現

J2EEアプリケーションリソース監視(SSO)

[基本情報設定]画面

カテゴリー名

E.SNMP_VARBIND2

COSMINEXUS

と一致する

イベント発行元ホスト

E.SNMP_VARBIND11

HostA※1

ホスト名比較

ホスト名

E.SNMP_VARBIND12

HostB※1

ホスト名比較

[状態変更条件設定]画面

インスタンス名

E.SNMP_VARBIND6

^DefaultDomain:J2EE_SV1:AP1(:.*|$)※2

正規表現

注※1 ホスト名については,Cosminexusで使用しているホスト名とバージョン8以前のJP1/Cm2/SSOで使用しているホスト名の対応付けができるようあらかじめ設定しておく必要があります。

注※2 インスタンス名(サブリソース名)については,マニュアル「JP1/Cm2/SNMP System Observer」のリソースの取得対象と収集するMIB オブジェクトの説明を参照してください。

J2EEサーバリソース監視(SSO)の設定手順を次に示します。なお,ほかのCTMリソース監視(SSO),SFOリソース監視(SSO)およびJ2EEアプリケーションリソース監視(SSO)については,手順7で入力する値が異なるだけであるため,省略します(手順7で入力する値を,「表6-16 監視対象となるCosminexusのサーバ,アプリケーション情報」を参考に読み替えてください)。

図6‒25 J2EEサーバリソース監視(SSO)の監視オブジェクト作成手順(手順1〜4)

[図データ]

図6‒26 J2EEサーバリソース監視(SSO)の監視オブジェクト作成手順(手順5〜8)

[図データ]

図6‒27 J2EEサーバリソース監視(SSO)の監視オブジェクト作成手順(手順9〜12)

[図データ]