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JP1 Version 12 JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド


付録J.1 カーネルパラメーター一覧(Linuxの場合)

〈この項の構成〉

(1) セントラルコンソールのカーネルパラメーター

セントラルコンソールが必要とするカーネルパラメーターを示します。

(a) 1つのプロセスに対してシステムリソースを制限するカーネルパラメーター

1つのプロセスに対してシステムリソースを制限するカーネルパラメーターのなかで,セントラルコンソールを使用する上で必要となるカーネルパラメーターを次に示します。

システムリソース

パラメーター

見積もり

設定値

ファイルシステム

fs.file-max

35+(同時接続View数※1jcochstat/jcochfilterコマンドの同時実行数※2)×15以上

加算値※3

注※1

接続しているJP1/IM - Viewの数です。

注※2

jcochstatコマンド,またはjcochfilterコマンドを同時に実行する数です。

注※3

これらのカーネルパラメーターを設定する場合は,セントラルコンソール,セントラルスコープ,IM構成管理,およびIMデータベースで使用するシステムリソースの見積もりを行い,その他のシステム全体に必要な値を加えた上でカーネルパラメーターに設定してください。

論理ホストを使用する場合は,論理ホストのセントラルコンソール,論理ホストのセントラルスコープ,論理ホストのIM構成管理,および論理ホストのIMデータベースで使用するすべてのシステムリソースの見積もりも行い,カーネルパラメーターに加えた値を設定してください。

(b) システム全体でシステムリソースを制限するカーネルパラメーター

システム全体でシステムリソースを制限するカーネルパラメーターのなかで,セントラルコンソールを使用する上で必要となるカーネルパラメーターを次に示します。

システムリソース

パラメーター

見積もり

設定値

プロセス

kernel.threads-max

125+(同時接続View数※1jcochstat/jcochfilterコマンドの同時実行数※2)×8以上

加算値※3

注※1

接続しているJP1/IM - Viewの数です。

注※2

jcochstatコマンド,またはjcochfilterコマンドを同時に実行する数です。

注※3

これらのカーネルパラメーターを設定する場合は,セントラルコンソール,セントラルスコープ,IM構成管理,およびIMデータベースで使用するシステムリソースの見積もりを行い,その他のシステム全体に必要な値を加えた上でカーネルパラメーターに設定してください。

論理ホストを使用する場合は,論理ホストのセントラルコンソール,論理ホストのセントラルスコープ,論理ホストのIM構成管理,および論理ホストのIMデータベースで使用するすべてのシステムリソースの見積もりも行い,カーネルパラメーターに加えた値を設定してください。

これらのカーネルパラメーターを設定する場合は,OSのマニュアルを参照して,見積もり方法,制限値や注意事項などを確認してください。

(2) セントラルスコープのカーネルパラメーター

セントラルスコープが必要とするカーネルパラメーターを示します。

(a) 1つのプロセスに対してシステムリソースを制限するカーネルパラメーター

1つのプロセスに対してシステムリソースを制限するカーネルパラメーターのなかで,セントラルスコープを使用する上で必要となるカーネルパラメーターを次に示します。

システムリソース

パラメーター

見積もり

設定値

ファイルシステム

fs.file-max

20+(同時接続View数※1jcschstat/jcsdbimport/jcsdbexportコマンドを実行した場合※2)×3以上

加算値※3

注※1

接続しているJP1/IM - Viewの数です。

注※2

jcschstatコマンド,jcsdbimportコマンド,jcsdbexportコマンドを幾つ実行していても1です。

注※3

これらのカーネルパラメーターを設定する場合は,セントラルコンソール,セントラルスコープ,IM構成管理,およびIMデータベースで使用するシステムリソースの見積もりを行い,その他のシステム全体に必要な値を加えた上でカーネルパラメーターに設定してください。

論理ホストを使用する場合は,論理ホストのセントラルコンソール,論理ホストのセントラルスコープ,論理ホストのIM構成管理,および論理ホストのIMデータベースで使用するすべてのシステムリソースの見積もりも行い,カーネルパラメーターに加えた値を設定してください。

(b) システム全体でシステムリソースを制限するカーネルパラメーター

システム全体でシステムリソースを制限するカーネルパラメーターのなかで,セントラルスコープを使用する上で必要となるカーネルパラメーターを次に示します。

システムリソース

パラメーター

見積もり

設定値

プロセス

kernel.threads-max

5 + (同時接続View数※1jcschstat/jcsdbimport/jcsdbexportコマンドを実行した場合※2) × 3以上

加算値※3

セマフォ

kernel.semの第4パラメーター(SEMMNI

25以上

加算値※3

kernel.semの第2パラメーター(SEMMNS

625以上

加算値※3

注※1

接続しているJP1/IM - Viewの数です。

注※2

jcschstatコマンド,jcsdbimportコマンド,jcsdbexportコマンドを幾つ実行していても1です。

注※3

これらのカーネルパラメーターを設定する場合は,セントラルコンソール,セントラルスコープ,IM構成管理,およびIMデータベースで使用するシステムリソースを見積もり,その他のシステム全体に必要な値を加えた上でカーネルパラメーターに設定してください。

論理ホストを使用する場合は,論理ホストのセントラルコンソール,論理ホストのセントラルスコープ,論理ホストのIM構成管理,および論理ホストのIMデータベースで使用するすべてのシステムリソースも見積もり,カーネルパラメーターに加えた値を設定してください。

これらのカーネルパラメーターを設定する場合は,OSのマニュアルを参照して,見積もり方法,制限値や注意事項などを確認してください。

(3) IM構成管理のカーネルパラメーター

IM構成管理が必要とするカーネルパラメーターを示します。

(a) 1つのプロセスに対してシステムリソースを制限するカーネルパラメーター

該当するカーネルパラメーターはありません。

(b) システム全体でシステムリソースを制限するカーネルパラメーター

システム全体でシステムリソースを制限するカーネルパラメーターのなかで,IM構成管理を使用する上で必要となるカーネルパラメーターを次に示します。

システムリソース

パラメーター

見積もり

設定値

プロセス

kernel.threads-max

174以上

(リモート監視を行う場合:183 + (監視数※1 / 8)※2 + 監視数以上)

加算値※3

soft nproc

1以上

(リモート監視を行う場合:1 +(監視数※1 / 8)※2 + 監視数以上)

加算値※3

hard nproc

soft nprocの値以上

加算値※3

注※1

監視数は全てのエージェントレスログファイルトラップの合計数です。

上限は1,024です。

注※2

割り算の結果,小数点以下は切り上げて計算してください(例:2.1→3)

注※3

これらのカーネルパラメーターを設定する場合は,セントラルコンソール,セントラルスコープ,IM構成管理,およびIMデータベースで使用するシステムリソースを見積もり,その他のシステム全体に必要な値を加えた上でカーネルパラメーターに設定してください。

論理ホストを使用する場合は,論理ホストのセントラルコンソール,論理ホストのセントラルスコープ,論理ホストのIM構成管理,および論理ホストのIMデータベースで使用するすべてのシステムリソースも見積もり,カーネルパラメーターに加えた値を設定してください。

(4) IMデータベースのカーネルパラメーター

IMデータベースが必要とするカーネルパラメーターを示します。

(a) 1つのプロセスに対してシステムリソースを制限するカーネルパラメーター

1つのプロセスに対してシステムリソースを制限するカーネルパラメーターのなかで,IMデータベースを使用する上で必要となるカーネルパラメーターを次に示します。

システムリソース

パラメーター

見積もり

設定値

ファイルシステム

soft nofile

Lサイズの場合:1,350以上

Mサイズの場合:1,350以上

Sサイズの場合:1,350以上

最大値※1

hard nofile

soft nofileの値以上

最大値※1

fs.file-max

Lサイズの場合:55,000以上

Mサイズの場合:49,000以上

Sサイズの場合:47,000以上

加算値※2

注※1

これらのカーネルパラメーターは1つのプロセスに対しシステムリソースを制限するため,セントラルコンソール,セントラルスコープ,IM構成管理およびその他のシステムで使用するすべてのシステムリソースを見積もり,最も大きい値をカーネルパラメーターに設定してください。

論理ホストを使用する場合は,論理ホストのセントラルコンソール,論理ホストのセントラルスコープ,論理ホストのIM構成管理,および論理ホストのIMデータベースで使用するすべてのシステムリソースも見積もり,最も大きい値をカーネルパラメーターに設定してください。

注※2

これらのカーネルパラメーターを設定する場合は,セントラルコンソール,セントラルスコープ,IM構成管理,およびIMデータベースで使用するシステムリソースを見積もり,その他のシステム全体に必要な値を加えた上でカーネルパラメーターに設定してください。

論理ホストを使用する場合は,論理ホストのセントラルコンソール,論理ホストのセントラルスコープ,論理ホストのIM構成管理,および論理ホストのIMデータベースで使用するすべてのシステムリソースも見積もり,カーネルパラメーターに加えた値を設定してください。

(b) システム全体でシステムリソースを制限するカーネルパラメーター

システム全体でシステムリソースを制限するカーネルパラメーターのなかで,IMデータベースを使用する上で必要となるカーネルパラメーターを次に示します。

システムリソース

パラメーター

見積もり

設定値

プロセス

kernel.threads-max

Lサイズの場合:512以上

Mサイズの場合:512以上

Sサイズの場合:512以上

加算値※1

soft nproc

Lサイズの場合:512以上

Mサイズの場合:512以上

Sサイズの場合:512以上

加算値※1

hard nproc

soft nprocの値以上

加算値※1

セマフォ

kernel.semの第4パラメーター(SEMMNI

Lサイズの場合:1,024以上

Mサイズの場合:1,024以上

Sサイズの場合:1,024以上

加算値※1

kernel.semの第2パラメーター(SEMMNS

Lサイズの場合:7,200以上

Mサイズの場合:7,200以上

Sサイズの場合:7,200以上

加算値※1

メッセージキュー

kernel.msgmni

Lサイズの場合:50以上

Mサイズの場合:50以上

Sサイズの場合:50以上

加算値※1

共有メモリ

kernel.shmmax

Lサイズの場合:226,492,416以上

Mサイズの場合:226,492,416以上

Sサイズの場合:226,492,416以上

最大値※2

kernel.shmmni

Lサイズの場合:2,000以上

Mサイズの場合:2,000以上

Sサイズの場合:2,000以上

加算値※1

注※1

これらのカーネルパラメーターを設定する場合は,セントラルコンソール,セントラルスコープ,IM構成管理,およびIMデータベースで使用するシステムリソースを見積もり,その他のシステム全体に必要な値を加えた上でカーネルパラメーターに設定してください。

論理ホストを使用する場合は,論理ホストのセントラルコンソール,論理ホストのセントラルスコープ,論理ホストのIM構成管理,および論理ホストのIMデータベースで使用するすべてのシステムリソースも見積もり,カーネルパラメーターに加えた値を設定してください。

注※2

これらのカーネルパラメーターを設定する場合は,セントラルコンソール,セントラルスコープ,IM構成管理,IMデータベースおよびその他のシステムで使用するすべてのシステムリソースを見積もり,最も大きい値をカーネルパラメーターに設定してください。

論理ホストを使用する場合は,論理ホストのセントラルコンソール,論理ホストのセントラルスコープ,論理ホストのIM構成管理,および論理ホストのIMデータベースで使用するすべてのシステムリソースも見積もり,最も大きい値をカーネルパラメーターに設定してください。

これらのカーネルパラメーターを設定する場合は,OSのマニュアルを参照して,見積もり方法,制限値や注意事項などを確認してください。