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JP1 Version 12 JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド


付録I.3 ネットワーク上を流れるデータ量

セントラルコンソールの通信で発生するデータ量,およびセントラルスコープの通信で発生するデータ量について説明します。なお,ここに示す以外の通信で発生するデータ量については,データサイズが小さいため,ここでは説明しません。

〈この項の構成〉

(1) セントラルコンソールの通信で発生するデータ量

ここでは,セントラルコンソールの通信で発生するデータ量について説明します。

(a) JP1/IM - ViewとJP1/IM - Manager(セントラルコンソール)間のデータ量見積もり

表I‒1 JP1/IM - ViewとJP1/IM - Manager(セントラルコンソール)間のデータ量

通信契機

転送データ量の見積もり(単位:バイト)

[イベントコンソール]画面へのイベント表示時

( (5,000 + 1イベント当たりの平均長※1×1.5) × 更新時のイベント取得件数※2 + 2,500 )

× (前回更新時から発生したイベント数※3 / 更新時のイベント取得件数※2)

[イベント検索条件設定]画面を起動したとき,または[イベント検索条件設定]画面で[OK]ボタンをクリックしたとき

転送データ量=条件群※4の総和 + (検索ホスト名称 × 1.5)

条件群=(400バイト + 条件群に設定した属性値の総和 + (条件群名称 × 1.5))

イベント検索を実行したとき

( (5,000 + 1イベント当たりの平均長※1×1.5) ×更新時のイベント取得件数※2 + 2,500 )

× (検索時のイベント取得件数※5 / 更新時のイベント取得件数※2)

[イベント詳細]画面を起動したとき

20,000

+ 該当するイベントに対するイベント拡張属性定義ファイルに定義した属性名称の合計バイト数 × 1.5

+ 1イベント当たりの平均長※1 × 1.5

+ イベントガイドメッセージ長(最大409,600)

[システム環境設定]画面を起動したとき,または[システム環境設定]画面で[適用]ボタンをクリックしたとき

転送データ量=イベント取得フィルターの総和 + 適用中のイベント取得フィルター + 共通除外条件群の総和 + 1,200

イベント取得フィルター条件群※4の総和 + (イベント取得フィルター名称 × 1.5)

条件群=(400バイト + 条件群に設定した属性値の総和 + (条件群名称 × 1.5))

共通除外条件群=(400バイト + 共通除外条件群に設定した属性値の総和 + (条件群名称 × 1.5))

[ユーザーフィルター設定]画面を起動したとき,または,[ユーザーフィルター設定]画面で[適用]ボタンをクリックしたとき

転送データ量=ユーザーフィルターの総和

ユーザーフィルター条件群※4の総和+ (ユーザーフィルター名称 × 1.5) + (対象ユーザー名称 × 1.5)

条件群=(410バイト + 条件群に設定した属性値の総和 + (条件群名称 × 1.5))

[重要イベント定義]画面を起動したとき,または,[重要イベント定義]画面で[OK]ボタンをクリックしたとき

転送データ量=条件群※4の総和

条件群=(400バイト + 条件群に設定した属性値の総和 + (条件群名称 × 1.5))

[表示フィルター設定]画面で[OK]ボタンをクリックしたとき,または,[表示フィルター一覧]画面で[OK]ボタンをクリックしたとき

転送データ量=表示フィルターの総和

表示フィルター条件群※4の総和 + (表示フィルター名称 × 1.5)

条件群=(400バイト + 条件群に設定した属性値の総和 + (条件群名称 × 1.5))

[ユーザー環境設定]画面での定義情報を反映したとき

6,000

[アクション設定]画面を起動したとき

1,750

+(アクション定義1件当たりの定義バイト数+140)×アクション定義件数

[アクション設定]画面で[適用]ボタンをクリックしたとき

3,200

+((アクション定義1件当たりの定義バイト数+140)×アクション定義件数)×2

[アクション結果]画面を起動したとき

2,400

+(アクションのコマンドラインのバイト数+[アクション詳細結果]画面に表示されるメッセージのバイト数)

[アクション結果一覧]画面を起動したとき

1,850

+(500+アクションのコマンドラインのバイト数+[アクション詳細結果]画面に表示されるメッセージのバイト数)×一覧表示件数

[アクション結果更新条件設定]画面で[OK]ボタンをクリックしたとき,または,[アクション結果一覧]画面を閉じたとき

1,600

注※1 1イベント当たりの平均長の算出例

下記の手順で1イベント当たりの平均長が求められます。

1. ある一定期間のイベントを,jevexportコマンドを使用してCSVファイルに出力します。jevexportコマンドについては,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。

2. 出力されたCSVファイルのバイト数を求めます。

3. 求めたバイト数を,一定期間に発行されたイベント数で割ります。

なお,1イベント当たりの平均長を超過するイベントが集中した場合,上記の見積もり式を超える場合があります。

注※2 [ユーザー環境設定]画面の[更新時のイベント取得件数]に設定した値です。デフォルトは20件です。

注※3 前回更新時から発生したイベント数は,以降の計算式((前回更新時から発生したイベント数))で求めてください。

注※4 条件群は,通過条件群,または除外条件群を示します。

注※5 [ユーザー環境設定]画面の[検索時のイベント取得件数]に設定した値です。デフォルトは20件です。

(前回更新時から発生したイベント数)
  • [ユーザー環境設定]画面の[表示内容の自動更新]で「する」を設定している場合

    前回更新時から発生したイベント数 =

    「更新間隔」に設定された値(デフォルト5秒)

    ×1秒間当たりのイベント発生件数

  • [ユーザー環境設定]の[表示内容の自動更新]で「しない」を設定している場合

    前回更新時から発生したイベント数 =

    [イベントコンソール]画面で最新情報に更新する間隔(秒)

    ×1秒間当たりのイベント発生件数

(b) JP1/IM - ViewとJP1/Base(マネージャー)間のデータ量見積もり

表I‒2 JP1/IM - ViewとJP1/Base(マネージャー)間のデータ量

通信契機

転送データ量の見積もり(単位:バイト)

[コマンド実行]画面からコマンドを実行した場合。

(928+コマンド長)×(4+実行結果行数)

注※ コマンド実行に関する警告メッセージ(KAVB2xxx-W)が出力された場合は増加しますが,例外的な動作であるため,見積もっていません。

(c) JP1/IM - Manager(セントラルコンソール)とJP1/Base間のデータ量見積もり

表I‒3 JP1/IM - Manager(セントラルコンソール)とJP1/Base間のデータ量

通信契機

転送データ量の見積もり(単位:バイト)

自動アクションでコマンドを実行した場合(JP1/IM - Manager(セントラルコンソール)と同ホストのJP1/Base間)。

(5,024×4※1※2

[イベント検索]ページで,[イベント検索]ボタンをクリックし,イベントを検索した場合(JP1/IM - Manager(セントラルコンソール)と検索対象ホストのJP1/Base間)。

140※3+(600※4×検索条件に合致したJP1イベントの件数)

注※1 コマンド実行に関する警告メッセージ(KAVB2xxx-W)が出力された場合は増加しますが,例外的な動作であるため,見積もっていません。

注※2 08-00以降のJP1/Baseに対して,1件の自動アクションの実行指示を出した場合の最大データ量です。

注※3 接続先イベントサーバ名が16バイト,かつ,イベントIDだけで検索した場合のデータ量です。

注※4 ログファイルトラップで100バイト程度の文字列をトラップし,発生したJP1イベントのデータ量です。

(d) JP1/BaseとJP1/Base間のデータ量見積もり

表I‒4 JP1/BaseとJP1/Base間のデータ量

通信契機

転送データ量の見積もり(単位:バイト)

[コマンド実行]画面からコマンドを実行,または自動アクションでコマンドを実行した場合(要求を受け取ったJP1/Base,中継ホストのJP1/Base,および実行先ホストのJP1Baseの間で発生)。

5,540※1+(1,700×(3※2+実行結果行数))※3

注※1 コマンド実行要求のデータ量の最大値です。

注※2 コマンド実行に関する警告メッセージ(KAVB2xxx-W)が出力された場合は増加しますが,例外的な動作であるため,見積もっていません。

注※3 コマンド実行結果のデータ量の最大値です。なお,コマンド実行結果のデータ量は,jcocmddefコマンドで調整できます。jcocmddefコマンドについては,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」のコマンドを説明している章を参照してください。

(2) セントラルスコープ通信で発生するデータ通信量

ここでは,セントラルスコープの通信で発生するデータ量について説明します。

(a) JP1/IM - ViewとJP1/IM - Manager(セントラルスコープ)間のデータ量見積もり

表I‒5 JP1/IM - ViewとJP1/IM - Manager(セントラルスコープ)間のデータ量

通信契機

転送データ量の見積もり(単位:バイト)

[ビジュアル監視]画面での監視時に,前回のポーリング時以降に監視中のビジュアル監視データが更新された場合(ポーリングは5秒間隔で行われます)。

500

+ノード数×40

[監視ツリー]画面からの監視時に,前回のポーリング時から監視ノードの状態,監視状態が変わった場合(ポーリングは5秒間隔で行われます)。

64

+前回のポーリング時以降に状態または監視状態が変更されたノード数×20

[監視ツリー]画面からの監視時に,前回のポーリング時以降にJP1/IM - Manager(セントラルスコープ)のツリー構成情報が更新された場合(ポーリングは5秒間隔で行われます)。

各監視オブジェクトのデータ転送量※1の総和

+各監視グループのデータ転送量※2の総和

+各共通条件のデータ転送量※3の総和

[監視ツリー]画面で[表示]−[ガイド]を選択,または[ビジュアル監視]画面のポップアップメニューで[ガイド]を選択して[ガイド]画面を表示したとき。

1,400

+ガイドメッセージサイズ

[監視ツリー]画面で[表示]−[状態変更イベント検索]を選択し,状態変更イベントを検索した場合。

90×監視ノードの状態変更イベントの件数

[共通条件設定詳細設定]画面により,共通条件を追加または更新した場合。

ただし,[監視ツリー(編集中)]画面から[共通条件設定詳細設定]画面を開いた場合は通信は発生しません。

100

+共通条件のデータ転送量※3

[監視ツリー(編集中)]画面で[ファイル]−[サーバのツリー更新]を選択し,ツリー構成情報をJP1/IM - Manager(セントラルスコープ)に反映した場合。

100

+各監視オブジェクトのデータ転送量※1の総和

+各監視グループのデータ転送量※2の総和

+各共通条件のデータ転送量※3の総和

[監視ツリー(編集中)]画面で[オプション]−[最新の定義取得]を選択し,JP1/IM - Manager(セントラルスコープ)の全共通条件を取得した場合。

100

+各共通条件のデータ転送量※3の総和

[ビジュアル監視(編集中)]画面で[サーバのビジュアル監視データの更新]ボタンをクリックして,ビジュアル監視データをJP1/IM - Manager(セントラルスコープ)に反映した場合。

500

+ノード数×40

注※1 監視オブジェクトのデータ転送量

200+監視ノード名長+アイコン(通常時)のファイル名長

+アイコン(展開時)のファイル名長+背景画像のファイル名長

+属性名長の総和+属性値長の総和

+個別条件の属性名長の総和+個別条件の属性値長の総和

+監視グループの状態変更条件名の総和

注※2 監視グループのデータ転送量

200+監視ノード名長+アイコン(通常時)のファイル名長

+アイコン(展開時)のファイル名長+背景画像のファイル名長

+属性名長の総和+属性値長の総和

+監視グループの状態変更条件名の総和

+監視グループの状態変更条件数×40

注※3 共通条件のデータ転送量

250+共通条件名長+10×指定した重大度数

+登録ホスト長の総和+オブジェクトタイプ長

+オブジェクト名長の総和+登録名長+事象種別名長

+ユーザー名長の総和+メッセージ長+プロダクト名長

+イベントID×10+拡張属性名長の総和+拡張属性値長の総和

(b) JP1/IM - Manager(セントラルスコープ)と管理対象ホストのJP1/Base間のデータ量見積もり

表I‒6 JP1/IM - Manager(セントラルスコープ)と管理対象ホストのJP1/Base間のデータ量

通信契機

転送データ量の見積もり(単位:バイト)

[自動生成−構成選択]画面で[生成],[差分],または[追加]を選択した場合。

業務指向ツリー,またはサーバ指向ツリー選択時

JP1/AJSのデータ転送量

+JP1/PFMのデータ転送量

+バージョン8以前のJP1/Cm2/SSOのデータ転送量

+Cosminexusのデータ転送量

注※ それぞれのデータ転送量は,以降に示す表で見積もってください。

  • JP1/AJSのデータ量見積もり

    表I‒7 JP1/AJSのデータ量

    見積もり式

    項目

    各項目のデータ量の見積もり(単位:バイト)

    200

    +aの総和

    +bの総和

    +cの総和

    +dの総和

    a

    スケジューラサービス

    10

    +スケジューラサービス名長

    +文字コード長

    b

    ジョブグループ

    20

    +スケジューラサービス名長

    +ユニット完全名長

    +ジョブグループ名長

    +コメント名長

    c

    ルートジョブネット

    20

    +スケジューラサービス名長

    +ユニット完全名長

    +ジョブネット名長

    +コメント名長

    d

    実行エージェント

    10

    +スケジューラサービス名長

    +ルートジョブネットパス

    +ジョブ実行エージェント名長

  • JP1/PFMのデータ量見積もり

    表I‒8 JP1/PFMのデータ量

    見積もり式

    項目

    各項目のデータ量の見積もり(単位:バイト)

    200

    +eの総和

    e

    サービス

    310

    +ホスト名長

    +インスタンス名長

  • バージョン8以前のJP1/Cm2/SSOのデータ量見積もり

    表I‒9 JP1/Cm2/SSOのデータ量

    見積もり式

    項目

    各項目のデータ量の見積もり(単位:バイト)

    400

    +fの総和

    +gの総和

    f

    しきい値監視を行っているサーバ

    50

    +ホスト名長

    g

    監視対象アプリケーション

    20

    +ホスト名長

    +アプリケーション名長

  • Cosminexusのデータ量見積もり

    表I‒10 Cosminexusのデータ量

    見積もり式

    項目

    各項目のデータ量の見積もり(単位:バイト)

    200

    +hの総和

    +iの総和

    +jの総和

    +kの総和

    +lの総和

    +mの総和

    +nの総和

    +oの総和

    +pの総和

    +qの総和

    +rの総和

    +sの総和

    +tの総和

    +uの総和

    +vの総和

    h

    運用管理ドメイン

    10

    +運用管理ドメイン名長

    +運用管理ドメインの表示名長

    i

    ホスト

    10

    +運用管理ドメイン名長

    +運用管理エージェントマシン名長またはIPアドレス長

    +ホストの表示名長

    j

    論理J2EEサーバ

    320

    +運用管理ドメイン名長

    +論理サーバ名長×7

    +ホスト名長

    +論理サーバの表示名長

    +利用する論理ネーミングサービスの論理サーバ名長

    +利用する論理OTSの論理サーバ名長

    +利用する論理CTMの論理サーバ名長

    +利用する論理TCSの論理サーバ名長

    +利用する論理パフォーマンストレーサの論理サーバ名長

    +利用する論理SFOの論理サーバ名長

    k

    論理ネーミングサービス

    70

    +運用管理ドメイン名長

    +論理サーバ名長

    +ホスト名長

    +論理サーバの表示名長

    +利用する論理スマートエージェントの論理サーバ名長

    l

    論理スマートエージェント

    20

    +運用管理ドメイン名長

    +論理サーバ名長

    +ホスト名長

    +論理サーバの表示名長

    m

    論理OTS

    70

    +運用管理ドメイン名長

    +論理サーバ名長

    +ホスト名長

    +論理サーバの表示名長

    +利用する論理スマートエージェントの論理サーバ名長

    n

    論理TCS

    70

    +運用管理ドメイン名長

    +論理サーバ名長

    +ホスト名長

    +論理サーバの表示名長

    +利用する論理TCSの論理サーバ名長

    o

    論理CTMドメインマネージャー

    120

    +運用管理ドメイン名長

    +論理サーバ名長

    +ホスト名長

    +論理サーバの表示名長

    +利用する論理スマートエージェントの論理サーバ名長

    +利用する論理パフォーマンストレーサの論理サーバ名長

    p

    論理CTM

    70

    +運用管理ドメイン名長

    +論理サーバ名長

    +ホスト名長

    +論理サーバの表示名長

    +利用する論理CTMドメインマネージャーの論理サーバ名長

    q

    論理パフォーマンストレーサ

    20

    +運用管理ドメイン名長

    +論理サーバ名長

    +ホスト名長

    +論理サーバの表示名長

    r

    論理SFO

    70

    +運用管理ドメイン名長

    +論理サーバ名長

    +ホスト名長

    +論理サーバの表示名長

    +利用する論理パフォーマンストレーサの論理サーバ名長

    s

    論理Webサーバ

    70

    +運用管理ドメイン名長

    +論理サーバ名長×2

    +ホスト名長

    +論理サーバの表示名長

    +利用する論理パフォーマンストレーサの論理サーバ名長

    t

    J2EEアプリケーション

    20

    +運用管理ドメイン名長

    +J2EEアプリケーションのプロパティのDisplay名長

    u

    インポートしているJ2EEアプリケーション

    50

    +J2EEアプリケーションのプロパティのDisplay名長

    +インポートした論理J2EEサーバの論理サーバ名長

    v

    J2EEサーバのマッピング定義

    50

    +論理Webサーバの論理サーバ名長

    +マッピングした論理J2EEサーバの論理サーバ名長