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JP1 Version 12 JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド


13.7.7 セントラルスコープに関するシステム設計

セントラルスコープを使用する場合,次の点について検討してください。

〈この項の構成〉

(1) JP1/IM - Manager(セントラルスコープ)で管理するホスト情報の検討

JP1/IM - Manager(セントラルスコープ)では,監視ツリーの自動生成や監視オブジェクトの状態変更などの際にホスト名の比較を行って,監視ツリーの構造を決めたり,監視オブジェクトの状態を変更したりしています。

ホスト名の比較には,JP1/Baseのjp1hosts情報またはjp1hosts2情報,OSのhostsファイル,DNSやNISの設定を利用できますが,これらで定義されたホスト名と自動生成の対象となる製品が認識するホスト名,JP1イベントを発行する製品が認識するホスト名に違いがある場合,情報の収集や監視オブジェクトの状態変更が正しく行われないことがあります。

  • 自動生成を利用して収集した同一ホストの監視オブジェクトが,別ホストの監視オブジェクトとして表示される。

  • 監視オブジェクトで監視するホスト名と,JP1イベントのホスト名のマッチングが取れないため,監視オブジェクトの状態が変化しない。

このような問題を避けるため,JP1/IM - Manager(セントラルスコープ)では,JP1/IM - Manager(セントラルスコープ)独自にホスト情報を管理できます。他製品が認識するホスト名をJP1/IM - Manager(セントラルスコープ)独自のホスト情報に登録することで,問題を回避できます。

ホスト情報は,jcs_hostsファイルに記述し,その情報をホスト情報DBに登録することで有効になります。jcs_hostsファイルは,OSのhostsファイルと同じ書式で,[監視ツリー]画面で監視するホストの実ホスト名,エイリアス名,IPアドレスを記述します。一つのIPアドレスに対し,八つまでホスト名を指定できます。

監視オブジェクトの監視環境を構築する前にホスト情報ファイルを作成し,ホスト情報DBにその情報を登録するようにしてください。

(a) 注意事項

  • ホスト情報の参照に失敗する場合,JP1/IM - Manager(セントラルスコープ)でのJP1イベントの処理,監視ツリーの自動生成に時間が掛かるおそれがあります。

    次のホストをJP1/IM - Manager(セントラルスコープ)のホスト情報DB,JP1/Baseのjp1hosts情報またはjp1hosts2情報,JP1/IM - Manager(セントラルスコープ)が動作するホストのhostsファイル,DNSなどに設定し,ホスト情報を参照できるようにしてください。

    1. 監視オブジェクトの状態変更条件で,条件として[ホスト名比較]を選択した個別条件の個別属性値に設定したホスト名。

    2. JP1/IMの監視対象のJP1イベントに含まれる属性値のうち,1.で[ホスト名比較]を選択した個別条件に指定したイベント属性に設定される可能性のあるもの。

    3. JP1/IMの構成管理で定義したホスト名。

    4. 監視ツリーを自動生成するためのセットアップを行った連携製品の構成情報に含まれるホスト名。