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JP1 Version 12 JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド


4.4.6 繰り返しイベントが表示抑止中のイベント一覧の表示

繰り返しイベントの表示抑止を使用すると,同じ繰り返しイベント条件に一致する繰り返しイベントが,[イベントコンソール]画面のイベント一覧に集約して表示されます。

集約イベントに集約されている繰り返しイベントの件数は,[集約状態]に表示されます。イベント一覧内に集約イベントがある場合は,イベントが大量発生したことを示す[図データ]が[種別]と[イベントコンソール]画面のタブに表示されます。

図4‒40 [種別]と[イベントコンソール]画面のタブに表示されるアイコン

[図データ]

同じ繰り返しイベント条件で表示を抑止される繰り返しイベントの中に,重要イベントと重要イベントではないイベントが混在する場合は,別々に集約して表示します。

図4‒41 重要イベントと重要イベントではないイベントが混在する場合の表示

[図データ]

〈この項の構成〉

(1) 一つの集約イベントに集約できる繰り返しイベントの最大数

一つの集約イベントには,最大1,000,000件の繰り返しイベントを集約できます。1,000,001件目の繰り返しイベントが到着した場合,1,000,001件目の繰り返しイベントを集約開始イベントとした,新たな集約イベントがイベント一覧に表示されます。

図4‒42 1,000,001件目の繰り返しイベントが到着した場合の表示

[図データ]

(2) [集約状態]の件数および「+」の表示・非表示が更新される契機

集約中イベントの[集約状態]には,集約されている繰り返しイベントの件数,および繰り返しイベントの表示抑止が継続していることを示す「+」が表示されます。これらの表示は,JP1/IM - ViewがJP1/IM - Managerからイベントを取得することを契機として更新されます。

図4‒43 [集約状態]の件数および「+」の表示・非表示が更新される契機

[図データ]

(3) 集約中イベントがイベント一覧から表示されなくなった場合の表示

[イベントコンソール]画面のイベント一覧は,最大2,000件(スクロールバッファーの最大件数)のイベントを表示できます。スクロールバッファーの件数以上のイベントは,古いものから順にイベント一覧に表示されなくなります。ここでは,集約中イベントがイベント一覧に表示されなくなった場合の表示について説明します。

表示されなくなった集約中イベントと同じ繰り返しイベント条件に一致するイベントを取得した場合,取得したイベントを集約開始イベントとする,新たな集約中イベントがイベント一覧のいちばん下の行に表示されます。

図4‒44 表示されなくなった集約中イベントと同じ繰り返しイベント条件に一致するイベントを次に取得した場合の表示

[図データ]

重要イベントが集約中イベントである場合

繰り返しイベントの表示抑止を使用している場合,次の順番で重要イベントが[イベントコンソール]画面の[重要イベント]ページに表示されなくなります。

  1. 次のイベントの中で,[イベントコンソール]画面の[重要イベント]ページのイベント一覧でいちばん上に表示されているイベント

    ・対処済みのイベント

    ・集約イベントと1件目(最も古い繰り返しイベント)から100件目までの繰り返しイベントがすべて対処済みのイベント(対処状況アイコンに「!」が表示されていないもの)

  2. [イベントコンソール]画面の[重要イベント]ページのイベント一覧でいちばん上に表示されているイベント

[イベントコンソール]画面の[イベント監視]ページと[重要イベント]ページの両方に同じ集約中イベントが表示されている場合,それぞれの集約状態は同じになります。

集約中の重要イベントが[イベント監視]ページに表示されなくなったあとで,同じ繰り返しイベント条件に一致する重要イベントを取得したときの,[イベント監視]ページおよび[重要イベント]ページの表示を次に示します。

図4‒45 [イベント監視]ページおよび[重要イベント]ページの表示

[図データ]

(4) ログイン時のイベント取得範囲を指定している場合に[イベント監視]ページと[重要イベント]ページで[集約状態]が異なるときの表示

繰り返しイベントの表示抑止では,[イベント監視]ページと[重要イベント]ページの[集約状態]の情報は,同じものを表示します。しかし,ログイン時のイベント取得範囲を指定している場合,[イベント監視]ページと[重要イベント]ページで取得範囲に含まれる繰り返しイベントの件数が異なることがあります。その場合,[イベント監視]ページと[重要イベント]ページで[集約状態]が異なります。

図4‒46 [イベント監視]ページおよび[重要イベント]ページの表示(ログイン時)

[図データ]

上の図では,ログイン時のイベント取得範囲が[イベント監視]ページと[重要イベント]ページで異なるため,[集約状態]に表示される数字も異なります。また,それぞれのページの集約イベントを[関連イベント一覧(集約)]画面で確認しても,表示される内容が異なります。

(5) 集約開始イベント以外の集約イベントを確認する方法

集約イベントに集約されている一つ一つの繰り返しイベントは,[関連イベント一覧(集約)]画面で確認できます。[イベントコンソール]画面のイベント一覧に表示されなくなった繰り返しイベントは,イベント検索機能を使って検索するか,[イベントコンソール]画面の[表示開始位置指定]領域でスライダーを動かして過去のイベントを表示させて確認できます。

集約イベントに集約された繰り返しイベントの確認について

[関連イベント一覧(集約)]画面は,[イベントコンソール]画面の[イベント監視]ページまたは[重要イベント]ページで集約イベントを選択したあと,右クリックして表示される[関連イベント一覧表示]を選択して表示します。[関連イベント一覧(集約)]画面に表示される繰り返しイベントは100件までです。101件目以降の繰り返しイベントは,表示されません。

表示されない繰り返しイベントについては,イベント検索を実施して[イベントコンソール]画面の[イベント検索]ページで確認してください。集約イベントごとに設定されている監視抑止IDを検索条件に指定することで,一つの集約イベントに集約されている繰り返しイベントを検索できます。

なお,表示が抑止された繰り返しイベントが相関イベントである場合に,相関元イベントを表示するときは,[関連イベント一覧(集約)]画面からさらに[関連イベント一覧(相関)]画面を呼び出す必要があります。

繰り返しイベントおよび集約イベントを確認し対処状況を変更する手順については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 運用ガイド」の「6.4.1 繰り返しイベントの詳細情報を確認し対処状況を変更する」を参照してください。

メモ

[関連イベント一覧]画面には,次の2種類の画面があります。

  • 集約イベントを表示するための画面:[関連イベント一覧(集約)]画面

  • 相関元イベントを表示するための画面:[関連イベント一覧(相関)]画面

両画面とも[イベントコンソール]画面で該当イベントを選択し,[表示]−[関連イベント一覧表示]かポップアップメニューで[関連イベント一覧表示]を選択することで表示できます。しかし,相関イベントが集約表示されていた場合,[イベントコンソール]画面から呼び出せるのは[関連イベント一覧(集約)]画面となります。

[イベントコンソール]画面のイベント一覧に表示されなくなった繰り返しイベントの確認について

[イベントコンソール]画面の[表示開始位置指定]領域でスライダーを操作したとき,集約は解除されます。

また,[イベントコンソール]画面の[表示開始位置指定]領域で[古いイベント表示]ボタンをクリックすると,イベント一覧に表示されているダミーイベント以外で最も古いイベントを起点として1件分古いイベントを表示します。このとき,イベント一覧に表示されている集約イベントの集約は解除されます。