1.3.1 インテリジェント統合管理基盤によるシステムの統合管理
JP1/IM - Managerは，企業のシステムで管理する多種多様なデータとその関連性やナレッジ（知識）を，基盤（インテリジェント統合管理基盤）によって統合管理します。
インテリジェント統合管理基盤では，複数のシステムから運用データを取得し，それらのデータの活用によってIT運用を最適化します。専用のビューアー（統合オペレーション・ビューアー）の利用によって，システムの構成要素がどのような状況であるかを，個別の要素ごとに一目で確認できます。統合オペレーション・ビューアーで，連携したJP1製品の情報確認や操作をまとめて行い，システムの運用を統合します。
例えば，JP1/AJSと連携すると，あるルートジョブネットに対して，先行，後続のルートジョブネットが表示されます。ルートジョブネット名が表示されるため，どのジョブグループに所属するルートジョブネットなのかも確認でき，複数のJP1/AJS - Managerで構成されているルートジョブネット同士の接続性の把握が容易です。JP1/AJSは業務障害の予兆を監視しJP1/IMへ通知するため，異常を検知したルートジョブネットの後続ジョブ開始予定時刻やジョブ運用への影響を，統合オペレーション・ビューアーでいち早く確認し，重大な業務障害となる前に対処できます。
統合オペレーション・ビューアーでは，関連する性能（トレンド）情報の相関が表示されるため，ジョブ実行やOSリソース状況など関連する性能状況を把握し，障害発生時の早急な原因の切り分けを支援します。また，システムに異常が発生した際に，インテリジェント統合管理基盤から，異常に対する最適な対処を提案する機能もあります。システムのオペレーターは，画面に表示された提案に従うだけで，運用ルールや運用実績に基づいた最適な対処を実行できます。
これらの特長によって，IT運用における非定型業務の効率向上，個人スキルに依存する体質からの脱却を実現します。