はじめにお読みください
■ JP1/Data Highway - Serverでできること
今やビジネス環境は国内だけではなく海外にも広がっています。国内拠点と海外拠点との間で扱うデータ量は年々増加し,大容量データを高速に安定的に送ることがビジネスチャンスにつながります。
一方で,誤送信などによるデータ漏えいの問題も深刻化しています。このためセキュリティ対策の重要性が高まっていますが,企業の競争力を強化するためにはコスト削減にも取り組まなければなりません。
JP1/Data Highway - Server(以降,JP1/DH - Serverと表記します)ではSSL通信を使用した安全なデータの配送に加え,さまざまなセキュリティ対策を講じた大容量データの高速配送も実現できます。既存のインターネットやWebブラウザを使用するため,コストも抑えられます。
JP1/DH - Serverは多様な画面を提供し,運用準備から運用開始以降までの工程を幅広くサポートします。
■ このマニュアルで説明すること
このマニュアルでは,JP1/DH - Serverの導入から運用までを通して,基本的な作業を理解することを目的としています。JP1/DH - Serverの導入から運用までには,次の表に示す作業者が関わることを想定しています。
作業者 |
ユーザ権限 |
工程 |
詳細 |
マニュアルでの説明個所 |
---|---|---|---|---|
Administrators |
構築 |
JP1/DH - Serverをインストールし,構築します。 JP1/DH - Serverをインストールするマシンに,ビルトインAdministratorユーザでログインします。 |
1.1〜1.8 |
|
Administrators |
運用準備 |
JP1/DH - Serverの運用準備をします。JP1/DH - Serverに,固定IDである「admin」でログインします。 |
1.9〜2.5 |
|
代表ユーザ(JP1/DH - Serverのユーザ権限) |
運用準備 |
JP1/DH - Serverでユーザを管理するための単位であるグループを作成したり,データを送るときの方針(配送ポリシー)を設定したりします。 |
2.6〜2.7 |
|
代表ユーザ(JP1/DH - Serverのユーザ権限) |
運用準備 |
JP1/DH - Serverを導入した部署で,どのような方針に基づいてデータを配送するかや,データ配送時に誰がどのような条件で承認するかなどの具体的な運用方法を決定します。 決定した運用方法をJP1/DH - Serverで実現できるよう,配送ポリシーやユーザを設定します。 部門管理者は,JP1/DH - Serverを導入した部署の主任レベルのユーザです。 |
2.8〜2.10 |
|
一般ユーザ(JP1/DH - Serverのユーザ権限) |
運用 |
JP1/DH - Serverを利用してデータを送信したり受信したりします。 |
3章 |
注※ システム管理者は「Administrators」と「代表ユーザ」の2つのユーザ権限を使用します。
このマニュアルでは,次のシステム構成を前提に説明します。この構成以外での運用については,「付録B.1 関連マニュアル」で示すマニュアルを参照してください。
- JP1/DH - Serverマシン
-
大容量データを高速で配送します。JP1/DH - Serverのユーザは,JP1/DH - Serverにアクセスしてデータを送受信します。JP1/DH - Serverの性能を最大限に発揮できるようにするため,JP1/DH - ServerマシンにはJP1/DH - Serverだけがインストールされているようにします。
なお,このマニュアルでは,JP1/DH - Server のデフォルトのインストールフォルダにインストールします。
- メールサーバ
-
現在,運用中のメールサーバを利用します。データ配送時にJP1/DH - Serverが,送信者や受信者などにデータの配送状況をメールで通知します。
- インターネット
-
現在,運用中のインターネット回線を利用します。JP1/DH - Serverは通信のセキュリティに配慮し,HTTPSによるSSL通信だけをサポートしています。
- JP1/DH - Serverクライアントマシン
-
JP1/DH - Serverでデータを配送する作業は,すべて自席マシンなどのWebブラウザからJP1/DH - Serverにアクセスして実施します。
- JP1/DH - Serverの画面の基本的な名称
■ マニュアルの読み方
JP1/DH - Serverにはこのマニュアルのほかに,構築・運用ガイド,システム管理者ガイド,管理者ガイド,ユーザーズガイド,およびAutomatic Job Executorのマニュアルがあります。目的に応じて次のようにお読みください。
他マニュアルへの参照先は,『〜については,マニュアル「△△」の「○○」のトピックを参照してください。』の形式で記載しています。「○○」をキーワードとしてマニュアル「△△」の索引を検索して,該当する説明をお読みください。
このマニュアルでは,次に示す環境を前提として説明しています。
- JP1/DH - Serverマシンでの操作
-
Windows Server 2012
- JP1/DH - Serverクライアントでの操作
-
Windows 7
Internet Explorer 11
製品の改良などによって,このマニュアルに掲載されている画面はご使用の製品画面と一部異なることがあります。あらかじめご了承ください。