3.12 最大同時伝送数の変更手順
最大同時伝送数は,同時に接続可能なFTPコネクション(制御)数と同じ意味です。これを超えた伝送は拒否します。伝送の拒否については,「付録F 伝送拒否のメッセージ」を参照してください。
最大同時伝送数は,デフォルトでは64です。最大同時伝送数を,64〜128の範囲で変更することができます。最大同時伝送数を変更すると,次にJP1/FTPデーモンを起動したとき,次に示す項目の状態が初期状態に戻ります。
-
伝送履歴
-
伝送番号
-
接続番号
-
プロトコルトレース
-
モジュールトレース
初期状態に戻るとき,元の状態は削除しますので,JP1/FTPデーモン起動前に,必要な情報はバックアップしてください。バックアップする情報については,「3.7.1 保存・復元する情報」の「(2) 履歴情報」を参照してください。バックアップを復元する場合は,バックアップ時点の最大同時伝送数に合わせて復元してください。バックアップ時点と復元時の最大同時伝送数が一致しない場合,JP1/FTPデーモンは起動できません。
また,初期状態に戻すため,JP1/FTPデーモンの起動が一時的に遅れる場合があります。これを回避するには,あらかじめ上記項目を削除する必要があります。削除ツールを使用すると容易です。削除ツールについては,「付録G 履歴情報削除ツール」を参照してください。
変更する手順を次に示します。
-
JP1/FTPデーモンを停止します。
ftsstopコマンドを使用します。コマンドの詳細については,「6. コマンド」の「ftsstop−JP1/FTPデーモンの停止−」を参照してください。
-
最大同時伝送数を変更します。
ftsutilコマンドを使用します。コマンドの詳細については,「6. コマンド」の「ftsutil−環境情報の変更・表示−」を参照してください。
-
JP1/FTPデーモンを起動します。
ftsstartコマンドを使用します。コマンドの詳細については,「6. コマンド」の「ftsstart−JP1/FTPデーモンの起動−」を参照してください。
(例)同時伝送数を128に変更する場合の例
デフォルトの場合,FTPサーバが最大同時伝送数を超える接続要求を受けても,その旨のメッセージは出力しません。環境変数JP1FTS_CLMAXOVER_MESを使用することで,システムログにその旨のメッセージを出力できます。