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JP1 Version 12 JP1/File Transmission Server/FTP(UNIX(R)用)


3.10.1 指定方法

次のように,定義ファイル(ftslog.conf)を作成してください。定義はイベントログデーモン(jftslogd)を起動した時点で有効になります。

〈この項の構成〉

(1) 定義ファイルの属性

次の属性で定義ファイルを作成してください。

表3‒11 定義ファイル(ftslog.conf)の属性

項目名

設定内容

ファイル名

ftslog.conf

ディレクトリ名

/var/opt/jp1_fts/sys

所有者

スーパーユーザ

アクセスパーミッション

所有者に「r」

(2) 定義ファイルの内容

次の定義方法に従い,テキストエディターを使用して定義ファイル(ftslog.conf)に記述してください。

定義ファイルの形式を次に示します。

[図データ]

定義ファイルは,1つの定義に対して1行の形式で表します。1行に記述できる文字数は,2,048バイト以内です。

定義名と「:(コロン)」の間,「:(コロン)」と指定値の間は空白またはタブで区切る必要があります。定義名の前には,空白またはタブが指定できます。「#」以降は改行されるまでコメントになります。

定義ファイルがない,または定義内容が不正な場合は,デフォルト値を使用します。

定義名と指定値の一覧を次に示します。

表3‒12 定義名と指定値

定義名

定義内容

指定値

rotation size

イベントログファイルの上限サイズを指定します。単位はメガバイトです。1つのイベントログファイルは指定サイズを超えないようにローテーションされます。

((1〜9999))

《2》

rotation days

イベントログファイルを書き込む期間を指定します。単位は日です。1つのイベントログファイルは指定された期間を過ぎるとローテーションされます。

((1〜366))

《指定なし》

rotation files

イベントログファイルの退避ファイル数を指定します。指定されたファイル数内でローテーションを行います。

((2〜500))

《5》

output level

イベントログの出力レベルを指定します。指定されたレベルのイベントだけ出力されます。複数のレベルを指定する場合は”,”(コンマ)で区切って指定します。

(例)output level : 0,1,2

((0〜6))

《0, 1, 2, 3, 4, 5, 6》

file name

イベントログの基準ファイル名を指定します。基準ファイル名はフルパスで指定します。生成するファイル名は,指定された基準ファイル名の後ろに”.通番”が付加されたものになります。

(例)基準ファイル名が”/var/log/ftsevent.log”の場合,最初に生成されるファイル名は”/var/log/ftsevent.log.1”。通番は1からイベントログの退避ファイル数まで割り当てられます。

(例)先の例の条件で,退避ファイル数が3の場合,生成されるファイルは次のとおりになります。

“/var/log/ftsevent.log.1"

“/var/log/ftsevent.log.2"

“/var/log/ftsevent.log.3”

((1〜250バイト))

《/var/opt/jp1_fts/trace/ftsevent.log》

イベントログの各出力レベルの内容を次に示します。

レベル

出力されるメッセージ

0

処理の中断,または終了をするエラーが発生した場合のエラーメッセージ。

1

処理の中断,または終了をすることはないが,何らかの機能で異常を検出し,その機能が正常に動作しない現象が発生した場合のメッセージ。

2

デーモンの起動および停止。

3

伝送の終了状態。

4

伝送の開始状態。

5

伝送状態の詳細メッセージ。

6

ftstranコマンドの状態メッセージ。

定義ファイルの例を次に示します。

[図データ]