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JP1 Version 12 JP1/File Transmission Server/FTP(UNIX(R)用)


3.6 伝送履歴の確認

ファイル伝送の履歴(伝送時刻,伝送ファイル名,伝送結果と詳細,エラーの詳細など)を確認します。

伝送履歴は,サーバ(着信側)およびクライアント(発信側)で,ftshistoryコマンドで確認します。

履歴情報の各表示項目を,次の表に示します。

表3‒6 履歴情報の表示項目

項目

表示内容

伝送カード

  • 発信(クライアント)

    伝送したカードの名称が表示されます。

  • 着信(サーバ)

    表示されません。

ローカルファイル名

  • 送信した場合

    自システムから送信したファイル名が表示されます。

  • 受信した場合

    自システムに受信したファイル名が表示されます。

リモートファイル名

  • 発信(クライアント)

    送信:相手システムの出力ファイル名が表示されます。

    受信:入力元ファイル名がそのまま表示されます。

  • 着信(サーバ)

    表示されません。

送受信種別

伝送要求時に指定した送受信種別(送信,または受信)が表示されます。

伝送モード

伝送要求時に指定した伝送モード(ASCII,またはBINARY)が表示されます。

出力種別

伝送要求時に指定した出力種別(追加,または上書)が表示されます。

圧縮モード

伝送要求時に指定した圧縮モード(圧縮,または非圧縮)が表示されます。

相手ホスト名

伝送要求時に指定した伝送相手が表示されます。システムで定義されているホスト名,またはIPアドレスが表示されます。

相手ポート番号

  • 発信(クライアント)

    伝送をした相手のポート番号が表示されます。

  • 着信(サーバ)

    0が表示されます。

ユーザ

  • 発信(クライアント)

    伝送した相手のログインユーザ名が表示されます。

  • 着信(サーバ)

    着信したログインユーザ名が表示されます。

コメント

  • 発信(クライアント)

    伝送要求時に指定したコメントが表示されます。

  • 着信(サーバ)

    表示されません。

伝送番号

伝送の通番が表示されます。通番はサーバ(着信側),クライアント(発信側)をそれぞれ別々にカウントします。伝送ごとにユニークな番号になるので履歴を参照する際の識別子として利用できます。伝送番号は最大999999で,この値を超えると0に戻ります。

発着信種別

  • 発信(クライアント)

    発信によるファイル伝送をしたときに表示されます。

  • 着信(サーバ)

    着信によるファイル伝送をしたときに表示されます。

終了状態

ファイル伝送の終了状態(正常,または異常)が表示されます。

開始時刻

伝送の開始日時が表示されます。

終了時刻

伝送の終了日時が表示されます。

伝送時間

ファイル伝送に掛かった時間(秒)が表示されます。

伝送サイズ

伝送したファイルのデータサイズ(バイト)が表示されます。

接続番号

JP1/FTPが相手システムと接続したときの識別子です。サーバ(着信側)・クライアント(発信側)で,それぞれ1から最大同時伝送数までの番号が表示されます。プロトコルトレースなどの各種トレースは,この接続番号単位に出力するので,該当伝送のトレースを参照するときに使用します。

例:[接続番号]が「2」のとき

クライアント(発信側)のプロトコルトレースファイル:CSProtocolTrace2

サーバ(着信側)のプロトコルトレースファイル:SSProtocolTrace2

エラー種別

伝送状態が異常のとき,次のどれかが表示されます。

  • システムコールエラー

  • プロトコルエラー

  • 論理エラー

  • 強制終了エラー

  • SSL通信エラー

エラー発生位置

JP1/FTP内のエラー発生位置が表示されます。

エラーモジュール

JP1/FTP内のエラーモジュールの名称が表示されます。

システムコール名

エラーになったシステムコールの名称が表示されます。

エラーメッセージ

エラーの内容が表示されます。

プロトコルメッセージ

プロトコルエラーの内容が表示されます。

SSL通信エラーメッセージ

SSL通信エラーメッセージが表示されます。

ワイルドカードを使用したファイル伝送のエラー表示について

最初に発生したエラーだけが表示されます。

履歴情報全件の一覧を表示する例を,次に示します。

[図データ]

履歴情報全件の詳細(デフォルトフォーマット)を表示する例を,次に示します。

[図データ]

指定時間(伝送終了時刻が「2004/04/01 15:30:45」)の履歴情報の詳細(デフォルトフォーマット)を表示する例を,次に示します。

[図データ]

履歴ファイルを変更し,履歴情報の一覧を表示する例を,次に示します。

[図データ]

ftshistoryコマンドについては,「6. コマンド」の「ftshistory−履歴情報の表示−」を参照してください。