Hitachi

JP1 Version 12 JP1/File Transmission Server/FTP(Windows(R)用)


3.1.2 JP1/FTPの環境を定義ファイルで定義する

JP1/FTPの環境設定の一部を,定義ファイルで定義できます。

次のように,定義ファイルを作成し定義情報を記述してください。

〈この項の構成〉

(1) 定義ファイルの作成

次のパス名で定義ファイルを作成してください。

JP1/FTPのインストールディレクトリ\ftsenv.ini

(2) 定義ファイルの内容

次のように,Windowsの初期化ファイル(.ini)の形式で記述してください。

[図データ]

指定できるセクション,キー,および値を次の表に示します。

表3‒2 定義ファイル(ftsenv.ini)の定義内容

セクション

キー

定義内容

[ENV_INFO_VIEW]

GEN_USER

ON|OFF≪OFF≫

管理者以外のユーザが,定義情報の内容を参照できるようにするかどうかを指定します。※1

  • ON:参照可能にします。

  • OFF:定義情報を表示しません。

[WELL_KNOWN_PORTS]

Enable

ON|OFF≪OFF≫

FTPサーバ側でPORTコマンドにwell-knownポート(0〜1023)が指定された場合,接続を許可するか否かを指定します。※2

  • ON:許可します。

  • OFF:拒否します。

[ANOTHER_ADDRESS]

Enable

ON|OFF≪OFF≫

FTPサーバ側でPORTコマンドに制御コネクションを確立したクライアント(IPアドレス)以外が指定された場合,接続を許可するか否かを指定します。※2

  • ON:許可します。

  • OFF:拒否します。

[MASK_CMD]

PORT

ON|OFF≪OFF≫

FTPサーバ側でPORTコマンドの受信を抑止するか否かを指定します。※2,※3

  • ON:抑止します。

  • OFF:抑止しません。

EPRT

ON|OFF≪OFF≫

FTPサーバ側でEPRTコマンドの受信を抑止するか否かを指定します。※2,※3

  • ON:抑止します。

  • OFF:抑止しません。

[C_WELL_KNOWN_PORTS]

Enable

ON|OFF≪OFF≫

FTPクライアント側で,PASVコマンド発行後にFTPサーバ側から受け取ったポート番号にwell-knownポート(0〜1023)が指定された場合,接続を許可するか否かを指定します。※4

  • ON:許可します。

  • OFF:拒否します。

[C_ANOTHER_ADDRESS]

Enable

ON|OFF≪OFF≫

FTPクライアント側で,PASVコマンド発行後にFTPサーバ側から受け取ったIPアドレスに制御コネクションを確立したサーバ(IPアドレス)以外が指定された場合,接続を許可するか否かを指定します。※4

  • ON:許可します。

  • OFF:拒否します。

注※1

バージョン8以前は,管理者以外のユーザは,参照できる定義情報と参照できない定義情報がありました。ONを指定した場合,バージョン8以前で参照できなかった定義情報が参照可能になります。

なお,運用管理コンソールを使用して定義情報を参照する場合は,管理者で行ってください。

注※2

この登録情報は,JP1/File Transmission Server/FTP Serverサービスを起動したあとに有効になります。

注※3

ONを指定した場合,FTPサーバは該当コマンドを受信すると,「500 'コマンド名': command not understood.」メッセージをFTPクライアントに応答します。

なお,該当コマンドのヘルプは無効にはなりません。

注※4

この登録情報は,JP1/File Transmission Server/FTP Clientサービスを起動したあとに有効になります。