10.4.4 JP1/AJS3 - Print Option Managerの資料採取手順(UNIXの場合)
JP1/AJS3 - Print Option Managerの資料採取ツールは,バッチファイルです。バッチファイルを実行すると,資料が一括で出力されます。
ここでは,資料採取ツールの実行手順,資料採取ツールの文法(オプション,戻り値,メッセージ一覧,実行時の注意事項など),および採取される資料の一覧について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) JP1/AJS3 - Print Option Managerの資料採取ツールの実行(UNIXの場合)
JP1/AJS3 - Print Option Managerの資料採取ツールの実行例を次に示します。この例では,資料採取ツールを「/user/tmp/」ディレクトリに格納しています。
# /user/tmp/POM_ras.sh
資料採取ツールの実行結果は,「(資料採取ツールを格納したディレクトリ)/jp1ajs2pom/backlog」下に,次のファイルとして出力されます。
- POM_1st.tar.Z
-
第一報用資料が出力されます。
- POM_2nd.tar.Z
-
第二報用資料が出力されます。
- メモ
-
-
採取する資料を限定するオプションを指定できます。資料採取ツールの文法については,「(2) JP1/AJS3 - Print Option Managerの資料採取ツールの文法(UNIXの場合)」を参照してください。
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第一報用資料および第二報用資料の種類については「(3) JP1/AJS3 - Print Option Managerの資料採取ツールで採取される資料(UNIXの場合)」を参照してください。
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(2) JP1/AJS3 - Print Option Managerの資料採取ツールの文法(UNIXの場合)
- 形式
POM_ras.sh [-t] [-u]
- 機能
-
JP1/AJS3 - Print Option Managerの各種ログ,OS情報などの保守情報を採取します。
- 実行権限
-
スーパーユーザー権限
- 引数
-
- -t
-
hostsファイル,servicesファイル,およびpasswordファイルを採取しないときに指定します。
- -u
-
コアを採取しないときに指定します。
このオプションを指定しても,バックトレース情報は採取されます。
- 出力先
(資料採取ツールのあるディレクトリ)/jp1ajs2pom/backlog
- 戻り値
-
0
正常終了
0以外の値
異常終了
- メッセージ
-
メッセージ
説明
動作
Directory ディレクトリ名 is created
ディレクトリを作成しました。
処理を継続します。
Overwrite file (ファイル名) ok?
(ファイル名)を上書きしてよろしいですか?
処理を継続する場合は「y」を,中止する場合は「n」を押してください。
ユーザーの応答を待ちます。
Output file name :(ファイル名)
(ファイル名)を作成しました。
処理を終了します。
Write permission error (ディレクトリ名)
書き込み権限がありません。次の要因が考えられます。
-
ディレクトリを作成する権限がない
-
他プロセスが使用中である
要因を排除したあと,再度実行してください。
処理を終了します。
Make directory (ディレクトリ名) is unsuccessful
ディレクトリが作成できませんでした。次の要因が考えられます。
-
ディレクトリを作成する権限がない
-
他プロセスが使用中である
要因を排除したあと,再度実行してください。
処理を終了します。
[ -t ] [ -u ]
オプションの設定が誤っています。正しく設定し,再度実行してください。
処理を終了します。
-
- 注意事項
-
-
採取した資料は,資料採取ツールで圧縮します。OSごとの圧縮方法を次に示します。
Linuxの場合
zipコマンドを使用して圧縮します。資料採取ツールを実行する環境にgzipコマンドがインストールされていなかった場合,tarコマンドで資料をまとめ出力します。compressコマンドは使用しません。tarコマンドがインストールされていない場合,資料採取ツールは異常終了し,処理を終了します。
Linux以外のUNIXの場合
compressコマンドを使用して圧縮します。資料採取ツールを実行する環境にcompressコマンドがインストールされていなかった場合,gzipコマンドを使用して採取した資料を圧縮します。compressコマンドおよびgzipコマンドがない場合,tarコマンドで採取した資料をまとめて出力します。tarコマンドがインストールされていない場合,資料採取ツールは異常終了し,処理を終了します。
-
スクリプトを実行するユーザーが参照権限を持たないファイルが含まれている場合を考慮し,スーパーユーザーでスクリプトを実行してください。
-
スクリプトの実行結果を出力したファイルが作成済みの場合,情報の上書きを確認するメッセージが出力されるので,上書きする場合は「y」で,中止する場合は「n」で応答してください。
-
資料採取ツールは多重実行しないでください。
-
圧縮された資料を展開する場合は,Windows上で実行してください。採取した資料を使用しているOS上で展開すると,採取した資料で環境ファイルを上書きします。
-
(3) JP1/AJS3 - Print Option Managerの資料採取ツールで採取される資料(UNIXの場合)
JP1/AJS3 - Print Option Managerの資料採取ツールは,第一報用資料および第二報用資料の二つに分けて資料を採取します。それぞれで採取される資料のディレクトリ名・ファイル名と内容を次に示します。
- 第一報用資料((資料採取ツールを格納したディレクトリ)/jp1ajs2pom/backlog/POM_1st.tar.Z)
-
表10‒9 JP1/AJS3 - Print Option Managerの第一報用資料(UNIXの場合) 採取された資料のディレクトリ名・ファイル名
内容
/etc/hosts
hostsファイル
/etc/passwd
passwdファイル
/etc/services
servicesファイル
/etc/environment(AIXの場合)
environmentファイル
/etc/inittab
inittabファイル
/etc/.hitachi/pplistd/pplistd
インストール済みの日立製品情報
/etc/opt/jp1ajs2pom
JP1/AJS3 - POMサービス起動停止スクリプト格納ディレクトリ
/opt/jp1ajs2pom/log
ログファイル格納ディレクトリ
/opt/jp1ajs2pom/tmp
ジョブ運用情報ファイルの一時ディレクトリ
/opt/jp1ajs2pom/tmp/POM.filelist
JP1/AJS3 - Print Option Managerのインストール先ディレクトリ以下のファイルリスト
/opt/jp1ajs2pom/tmp/POM.osinfo
OSバージョン,環境変数情報
/opt/jp1ajs2pom/tmp/POM.processlist
プロセスリスト
/opt/jp1ajs2pom/jprpoml.ini
環境設定情報ファイル
- 第二報用資料((資料採取ツールのあるディレクトリ)/jp1ajs2pom/backlog/POM_2nd.tar.Z)
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表10‒10 JP1/AJS3 - Print Option Managerの第二報用資料(UNIXの場合) 採取された資料のディレクトリ名・ファイル名
内容
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/var/adm/syslog/syslog.log(HP-UXの場合)
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/var/adm/messages(Solarisの場合)
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/var/adm/syslog(AIXの場合)
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/var/log/messages*(Linuxの場合)
syslogおよびsyslog格納ディレクトリ
「/opt/jp1ajs2pom」下のcore※
coreファイル
- 注※
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コマンドを実行してcoreファイルが出力された場合,カレントディレクトリのcoreファイルは手動で採取する必要があります。
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