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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 メッセージ


KFPO00107-E

"aa....aa(bb....bb)" failed. errno=cc....cc: dd....dd (E)

組み込みDBシステム内で発行したシステムコールに,エラーが発生しました。

aa....aa:システムコール名

bb....bb:システムコールを呼び出したモジュール,または関数名

cc....cc:システムコールエラー時のerrno値

dd....dd:システムコールエラーの内容

(S)

障害の重要度によって,次に示すどれかの処置を取ります。

  • 処理を打ち切り,プロセスを異常終了させます。

  • 処理を打ち切り,実行中サービスの呼び出し元へ戻します。

  • そのまま処理を続行します。

(O)

システムコール名とerrno値を基に,ユーザーが使用するOSのマニュアルで原因を調査してください。コアファイルにダンプが出力されている場合は,そのダンプを保存して組み込みDBシステム管理者に連絡してください。

[対策]

システムコール名とerrno値を基に,ユーザーが使用するOSのマニュアルで原因を調査し,UAPの修正,システム定義の変更,またはオペレーティングシステムを再度生成してください。

主な対策方法を次に示します。

システムコール名

呼び出しモジュール

errno

エラーの内容

対策方法

open

任意

23

ファイルのオープン数がシステムの上限を超えました。

組み込みDBサーバがWindowsの場合,インストールドライブの容量不足によって,共有メモリー用の作業ファイルが確保できません。

OSのオペレーティングシステムパラメタ(カーネルパラメーター)のnfileの指定値を大きくしてください。また,不要なプロセスやウィンドウがある場合は停止してください。

組み込みDBサーバがWindowsの場合,インストールドライブに,共有メモリーサイズ以上の空き容量を確保してください。

24

該当するプロセスでオープンしているファイル数が多過ぎます。

組み込みDBサーバがWindowsの場合,インストールドライブの容量不足によって,共有メモリー用の作業ファイルが確保できません。

組み込みDBを操作するコマンド実行中に発生した場合,OSのオペレーティングシステムパラメタ(カーネルパラメーター)のmaxfilesの値を大きくしてください。

組み込みDBサーバがWindowsの場合,インストールドライブに,共有メモリーサイズ以上の空き容量を確保してください。

logblib.c

999

Windowsの場合,組み込みDBの作業ファイルが破壊されているおそれがあります。

組み込みDBが停止しているのを確認してから,次に示すファイルをすべて削除して回復してください。

ただし,4以降のファイルはないことがあります。

  1. 組み込みDB運用ディレクトリ\uxpldir\spool\system\filmng.dat

  2. 組み込みDB運用ディレクトリ\uxpldir\spool\system\flg.dat

  3. 組み込みDB運用ディレクトリ\uxpldir\spool\system\shmmng.dat

  4. 組み込みDB運用ディレクトリ\spool\~pdatmode

  5. 組み込みDB運用ディレクトリ\spool\~pdipcid

  6. 組み込みDB運用ディレクトリ\spool\oslmqid

  7. 組み込みDB運用ディレクトリ\spool\oslsmid

  8. 組み込みDB運用ディレクトリ\spool\pdprcsts

  9. 組み込みDB運用ディレクトリ\spool\scdqid1

  10. 組み込みDB運用ディレクトリ\spool\scdqid2

  11. 組み込みDB運用ディレクトリ\tmp\pdommenv

  12. 組み込みDB運用ディレクトリ\uxpldir\spool\shm下の全ファイル

  13. 組み込みDB運用ディレクトリ\uxpldir\spool\system\semmng.dat

  14. 組み込みDB運用ディレクトリ\uxpldir\spool\system\msgmng.dat

これらのファイルを削除したあとに組み込みDBを開始する場合,エクスプローラーなどの他アプリケーションで「組み込みDB運用ディレクトリ\tmp」にアクセスしたままの状態で,組み込みDBを開始しないでください。

write

uss_dump

uss_dump_h

uss_dump_d

usm_dump

usm_rmdump

usm_svdump

12

組み込みDBの運用ディレクトリがあるファイルシステムが満杯状態です。

組み込みDBの運用ディレクトリ下のトラブル情報を削除してください。

トラブル情報を削除するには,OSのrmコマンド(Windowsの場合はdelコマンド)を使用してください。

shmat

ommalloc

ommrmalc

22

組み込みDBの共有メモリーがありません(組み込みDBの共有メモリーを削除したおそれがあります)。

OS起動完了前に組み込みDBを操作するコマンドを入力した(/etc/localrcなどのOSの環境ファイルに組み込みDBのコマンドを記述した場合も含む)ことが考えられます。

Windowsの場合,組み込みDB稼働中に,組み込みDB運用ディレクトリ下の作業ファイルを削除したおそれがあります。

組み込みDBの共有メモリーを削除した場合は,システム管理者に連絡してください。

OS起動完了前に組み込みDBのコマンドを実行した場合は,OSの起動完了を待って再度コマンドを実行してください。

OSの環境ファイル/etc/localrcに組み込みDBを操作するコマンドを記述した場合は,OSの起動完了前に実行されるため,エラーとなります。したがって,/etc/localrcには組み込みDBを操作するコマンドを記述しないでください。

Windowsの場合,組み込みDBが異常終了していなければ,強制終了してください。そのあと,組み込みDBのサービスを再開始してください。

なお,組み込みDBの稼働に関係なく実行できるコマンドを実行した場合,このメッセージはエラーとしては無視してください。コマンドは正常に動作しているため,コマンドの実行結果を確認してください。

ommrmalc

24

呼び出し元プロセスに接続される共有メモリー数がシステムの上限値を超えました。

次のオペレーティングパラメタに適切な値を設定してください。

  • HP-UXの場合:shmseg

  • Solarisの場合:shminfo_shmseg

  • Linuxの場合:SHMSEG

AIX 5Lの場合は環境変数EXTSHMにONを設定してください。

shmctl

ommfixed

1

実行者がスーパーユーザーではありません。

組み込みDB運用ディレクトリ/bin下のファイルの所有者が,不当に変更されたことが考えられます。

実行形式ファイル(組み込みDB運用ディレクトリ/bin下にあるpdommfixed)の所有者および所有者の実行権限を確認してください。

所有者がroot,所有者の実行権限がs(ファイルモードが-r-sr-xr-x)でない場合,pdsetupコマンド実行後に組み込みDB運用ディレクトリ/bin下のファイルの所有者が変更されています。スーパーユーザーで組み込みDBの環境を再構築する必要があります。そのあと,組み込みDBを再開始してください。

semget

osysemg

12

Windowsの場合,セマフォ識別子に空きがありません。

組み込みDBが必要とするセマフォ識別子数を見積もって,それより大きい値をシステム環境変数PDUXPLSEMMAXに設定してください。設定後,組み込みDBを終了してサービスを再開始してください。

pdi_osm_get

999

その他の代表的なerrnoについては,「付録B システムコールのリターンコード」を参照してください。