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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 連携ガイド


11.1.2 JP1/IM2を使ったJP1/AJS3の監視方法

JP1/IM2でJP1/AJS3を監視する方法について説明します。

詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager 2 導入・設計ガイド」を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) 複数のJP1/AJS3 - Managerが管理するルートジョブネットのステータス監視

JP1/IM2で管理している複数のJP1/AJS3 - Managerからジョブネットの情報を取得し,一つの画面でステータスを監視できます。各ジョブネットのステータスは,各マネージャーホストで実行されたジョブネットが終了するタイミングで発行されるJP1イベントによって更新されます。

ジョブネットのステータス更新処理の流れを次の図に示します。

図11‒2 ジョブネットのステータス更新処理の流れ

[図データ]

(2) 業務インパクトの判断支援

どのジョブネット同士につながりがあるのかをJP1/IM2の[業務フロー]タブで確認できます。つながりは複数のJP1/AJS3 - Manager間でも確認できます。この機能によって,異常を検知したルートジョブネットの後続ジョブの開始予定時刻や後続ジョブへの影響の有無など,ジョブ運用へ与える影響をいち早く確認し,適切な優先順位で障害へ対処できるようになります。

複数のJP1/AJS3 - Manager間のジョブネット同士のつながりと状況の監視を次の図に示します。

図11‒3 複数のJP1/AJS3 - Manager間のジョブネット同士のつながりと状況の監視

[図データ]

次のユニットのつながりを監視できます。

また,[業務フロー]タブのアイコンをクリックすると,[連携ユニット]ダイアログボックスが開きます。先行ユニットの障害発生時にどの後続ユニットに影響があるかを確認したり,ジョブごとの予定時刻で対策の緊急性を把握したりできます。また,先行ユニット名または後続ユニット名をクリックして,Web GUIの[モニタ]画面を表示できます。これによって,各ユニットのジョブネットの詳細を確認することもできます。[モニタ]画面からは,ユニットの待ち合わせ状態の変更もできます。

[連携ユニット]ダイアログボックスによるジョブネットの詳細の監視を次の図に示します。

図11‒4 [連携ユニット]ダイアログボックスによるジョブネットの詳細の監視

[図データ]

注意事項

待ち合わせの関連を業務インパクトの判断支援で監視する場合,一つのルートジョブネットに対して,1日の世代数が1,000を超えないように運用してください。1,000以上の世代は後続ユニットの連携予定日時が表示されません。

(3) プロアクティブ監視

JP1/AJS3はJP1イベントを発行することで,ジョブ実行の運用停止につながるような要因の発生を通知します。JP1/IM2からそれを確認することで,ジョブ実行の運用停止につながるような要因を早期発見できます。また,JP1/AJS3が稼働状況レポートで収集しているパフォーマンスデータのすべてを,JP1/IM2にトレンド情報としてグラフ形式で表示します。これによって,トレンド情報でスケジューラーサービスの稼働状況を確認し,障害の要因の切り分けができます。この機能をプロアクティブ監視と呼びます。

プロアクティブ監視の概要を次の図に示します。

図11‒5 プロアクティブ監視の概要

[図データ]

プロアクティブ監視をする場合は,次の設定が必要です。

ジョブ実行の運用停止につながるような要因を検知するための設定方法については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 21.7 ジョブ実行の運用停止につながるような要因を検知するための設定」を参照してください。

稼働状況レポートの設定方法については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 6.6 稼働状況レポートの出力に関する設定」(Windowsの場合),またはマニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 15.7 稼働状況レポートの出力に関する設定」(UNIXの場合)を参照してください。

(4) JP1/IM2でできるその他の機能

JP1/IM2でできるその他の機能について説明します。

(a) 関連ノードの表示

JP1/AJS3とJP1/IM2を連携することで,ルートジョブネット同士の関連を表示できます。また,ルートジョブネットと実行先エージェントの関連や,JP1/AJS3 - Managerとエージェントホストの関連も確認できます。

JP1/IM2の[統合オペレーション・ビューアー]画面で選択したIM管理ノードを起点にして,関連するIM管理ノードを表示できます。

(b) Web GUIの呼び出し

JP1/AJS3を監視しているJP1/IM2から,Web GUIを呼び出すことができます。Web GUIは次の方法で表示できます。

  • [稼働状況]領域のサンバーストまたはツリーからノードを選択し,プロパティ情報に表示される「JP1/AJS3 - Web Console」のURLをクリックします。Web GUIの[ダッシュボード]画面,[リスト]画面,または[実行エージェント]画面が表示されます。なお,エージェントホストのノードから[実行エージェント]画面を表示した場合は,JP1/IM2で選択していたノードのホスト名で実行エージェントの一覧がフィルタリングされます。

  • [統合オペレーション・ビューアー]画面のイベント一覧で[モニター起動]メニューをクリックします。Web GUIの[モニタ]画面が表示されます。