Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 連携ガイド


2.6.1 メール受信監視ジョブの定義方法

メール受信を実行するために,次の2種類のうちどちらかの方法でジョブを定義します。

メール受信の詳細定義(またはパラメーター)には,次の項目を指定します。

このほか,必要に応じて添付ファイルのリストファイル(Windowsの場合)や,メール受信リスト(UNIXの場合)などを指定します。

〈この項の構成〉

(1) 受信したメールの監視条件と判定方法

受信したメールの監視条件には,差出人一覧,件名一覧,本文一覧の三つの条件を使用できます。これら三つの条件のうち,少なくとも一つを設定する必要があります。また,イベントが発生したと見なされるのは,設定した条件がすべて一致した場合です。設定した条件のうち,一致しない条件が一つでもある場合,イベント発生とは見なされません。

それぞれの監視条件について次に説明します。

注意事項
  • UNIXの場合で,MIME形式のメールのとき,テキスト形式以外の添付ファイルは,本文一覧の条件を判定する対象になりません。添付ファイルがテキスト形式であれば,本文一覧の条件で判定されます。

  • ゲートウェイを使用してメールサーバを接続している場合など,メールシステムの構成によっては,メールを受信した際に送信者のメールアドレスに何らかの情報が付け加えられることがあります。

  • メール受信監視ジョブの送信者のメールアドレスは,完全に一致したときに,条件に一致したと判定されます。差出人のメールアドレスとして受信メールに設定されるメールアドレスの形式は,メールの送信元がメールサーバに対する接続に用いるプロトコルの内容(例えば,SMTPサーバとして接続,Exchange Serverとして接続など)に依存します。

    このほか,メールシステムの仕様や設定によって,差出人のメールアドレスの形式が変更される場合があります。どのような形式のメールアドレスが受信メールに設定されるかは,メールシステムの構築後に実際にメールの送受信を試して,受信したメールの送信者のメールアドレスの形式を確認してください。

    確認は次の手順で行ってください。

 
  1. メール受信監視ジョブおよびメール送信ジョブを定義する。

    メール受信監視ジョブの定義で,件名または本文に監視条件を指定し,引き継ぎ情報に「MLRCVADDRESS」(受信したメールの差し出し人)を指定します。

    また,メール受信監視ジョブの条件成立後に実行するメール送信ジョブを定義し,件名または本文にMLRCVADDRESSを引き継ぐように指定します。

  2. メール受信監視ジョブを実行する。

  3. メールを送信する。

    メールシステムに対して,手順1で定義したメール受信監視ジョブの条件を成立させる任意のメールを送信します。

  4. データを確認する。

    メール受信監視ジョブの条件成立後に実行されたメール送信ジョブの結果,送信されたメールの件名または本文を確認し,MLRCVADDRESSによって引き継がれたデータを確認します。

MLRCVADDRESSの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 付録B イベントジョブで引き継ぐ情報」を参照してください。

  • Windowsの場合,一つのホストで実行できるメール受信監視ジョブの最大は60個です。61個目からはエラーになります。スケジューラーサービスを複数起動している場合でも,この制限は変わりません。