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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス


jpqquealt

〈このページの構成〉

形式

jpqquealt
     [-mh マネージャーホスト名]
     {-q キュー名|-ah エージェントホスト名}
     {[-mj キュー内のジョブ数の最大値]|
          [-wj キュー内のジョブ数の警告値]|
          [-nq 変更後のキュー名]}
     [-em]

機能

キューの定義を変更します。

実行権限

次に示すJP1権限レベルを与えられたユーザー

ただし,-emオプションを指定する場合は次の権限が必要です(JP1_JPQ_Admin権限は必要ありません)。

引数

-mh マネージャーホスト名

定義を変更したいキューが作成されているマネージャーホスト名を指定します。

指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。

省略した場合,自ホスト名が仮定されます。

-emオプションと同時に指定する場合,指定できるホスト名は,自ホスト名または自ホスト上の論理ホスト名だけです。それ以外の値が指定された場合はエラー(エラーコード25)となります。また,-mhオプションにエイリアスホスト名を指定することはできません。

-q キュー名

定義を変更したいキュー名を指定します。

指定できる文字数は,1〜63(単位:バイト)です。

-ah エージェントホスト名

デフォルトキューの定義を変更したい場合に,マネージャーホストに登録したエージェントホスト名を指定します。デフォルトキューは,エージェントホストを登録した際にエージェントホスト名と同じ名前で作成されるキューです。

指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。

-nqオプションと同時には指定できません(デフォルトキューの名称は変更できません)。

-mj キュー内のジョブ数の最大値

キューにためておけるジョブ数の最大値を指定します。

指定できる値は,1〜4,294,967,295です。

この設定は,実際に実行中になったジョブも含みます。ジョブ数は,jpqqueshowコマンドの-qオプションで表示される「QUEUING」と「EXECUTING」の両方を合わせた値です。

省略した場合,ジョブ数の最大値は変更されません。

-wj キュー内のジョブ数の警告値

キュー内のジョブ数が,キューにためておけるジョブ数の最大値に近づいたことを知らせる警告値を指定します。

指定できる値は,1〜4,294,967,295で,かつ,-mjオプションに指定した値と同じ値か,またはそれより小さい値です。

この設定は,実際に実行中になったジョブも含みます。ジョブ数は,jpqqueshowコマンドの-qオプションで表示される「QUEUING」と「EXECUTING」の両方を合わせた値です。

省略した場合,警告値は変更されません。

-nq 変更後のキュー名

キューの名称を変更する場合に,変更後の名称を指定します。

指定できる文字数は,1〜63(単位:バイト)です。

省略した場合,キュー名は変更されません。

このオプションは,-qオプションを指定した場合にだけ指定できます。-ahオプションと同時には指定できません(デフォルトキューの名称は変更できません)。

-em

緊急実行時に指定します。

このオプションを指定すると,通常とは異なる通信経路に対して要求するため,障害時などに緊急で実行できるようになります。

なお,このオプションを指定する場合,マネージャーホスト名にIPアドレスは指定できません。

注意事項

  1. このコマンドは,JP1/AJS3からJP1/NQSEXECおよびJP1/OJE for VOS3への要求には使用できません。

  2. -mj-wj,または-nqオプションのうち,必ず一つ以上を指定してください。

  3. -mjオプションに指定するジョブ数の最大値と,-wjオプションに指定するジョブ数の警告値の関係は,「最大値=警告値」または「最大値>警告値」です。

  4. ジョブ数の最大値,または警告値を変更する場合,現在設定されている最大値,警告値と比較されます。つまり,-mjオプションで最大値だけを変更する場合は,現在のジョブ数の警告値と同じ値か,またはそれより大きい値を指定してください。-wjオプションで警告値だけを変更する場合は,現在のジョブ数の最大値と同じ値か,またはそれより小さい値を指定してください。

  5. ジョブ数の最大値を,現在キューイングされているジョブ数よりも少ない値に変更した場合でも,キューイングされているジョブは実行されます。ただし,キューイングされているジョブ数が,変更後のジョブ数の最大値を下回るまで,新たなジョブは受け付けられません。

    具体的には,現在のキューイングジョブ数が12である場合に,ジョブ数の最大値を10に変更したとき,12個のジョブは実行されますが,キューイングされているジョブが9個以下になるまで,新たなジョブは受け付けられません。

  6. キュー内にジョブが残っているときにキュー名を変更すると,エラーになります。

  7. デフォルトキューの名称は変更できません。

  8. -emオプションは,エージェントホストの障害から復旧する目的でだけ指定してください。常に-emオプションを指定して運用する場合,障害発生時に対応できなくなるおそれがあります。

戻り値

0

正常終了。

1

引数の指定が不適切である。

2

jpqquealtコマンドを実行したホストの内部的要因で,キュー定義の変更に失敗した。

5

初期化に失敗した。

  • 論理ホスト名の定義または環境設定に誤りがある。

6

jpqquealtコマンドを実行したホストでメモリー不足が発生した。

7

jpqquealtコマンドを実行したホストで論理不正が発生した。

25

マネージャーホスト名の指定に自ホスト名および論理ホスト名以外を指定した。

100

TCP/IP通信でjpqquealtコマンドを実行したホストからマネージャーホストに接続できない。

  • TCP/IPが正しく設定されていないため,jpqquealtコマンドを実行したホストからマネージャーホストに接続できない。

  • マネージャーホスト名に誤りがある。または,マネージャーホストがプロセス停止状態である。

102

jpqquealtコマンドを実行したホストでマネージャーホスト名のIPアドレスの解決に失敗した。

200

マネージャーホストがキュー定義の変更を受け付けない。

  • マネージャーホストが運用開始処理中,運用停止処理中,運用停止中,または縮退運転中である。

201

指定したキューが使用できない。

  • 指定したキューがない。

202

マネージャーホストから応答がない。

203

マネージャーホストの内部的要因で,キュー定義の変更に失敗した。

206

キュー定義を変更する権限がない。

219

マネージャーホストがビジー状態である。

220

マネージャーホストでメモリー不足が発生した。

222

致命的なエラーが発生した。

  • システムコールでエラーが発生した。

223

マネージャーホストで論理不正が発生した。

224

JP1/AJS3以外のホストに要求した。

226

実行環境が不適切である。

232

名称変更後のキューと同じ名称のキューがすでにある。

233

キュー名変更時に,キュー内にジョブがある。

237

ジョブ数の警告値が,ジョブ数の最大値よりも大きい。

238

ジョブ数の最大値が,ジョブ数の警告値よりも小さい。