ajsstop
形式
ajsstop [-F サービス名] [-s|-n|-j|-k|-c|-r] [-f] [-w]
機能
JP1/AJS3のスケジューラーサービスを終了します。
スケジューラーサービスを終了する必要がある場合を次に示します。
-
スケジューラーサービスの運用を計画的に終了する場合
-
データベースを回復する場合
-
環境設定パラメーターを変更する場合
また,このコマンドで要求したスケジュール制限,ジョブネット制限を解除して,元の運用に戻します。
実行権限
Windowsの場合:Administrators権限
UNIXの場合:スーパーユーザー権限
引数
-F サービス名
処理対象とする,スケジューラーサービスのサービス名を指定します。
指定できる文字数は,1〜30(単位:バイト)です。
このオプションを省略した場合,デフォルトスケジューラーサービス名が仮定されます。
-s
このコマンドを投入した日に実行が予定されているジョブネットがすべて終了したあと,スケジューラーサービスを終了します(これを「スケジュール制限」と呼びます)。
実行登録されているジョブネットが,基準時刻を設定したジョブグループに属している場合の,スケジューラーサービスを終了する例を次に示します。なお,例中の○印は実行されるジョブネット,×印は実行されないジョブネットを示します。
- (例1)
-
- ジョブグループA:
-
基準時刻 9:00
スケジューラーサービス開始時刻 9:00
ジョブネット実行予定時刻 12:00,7:00
コマンド投入時刻 10:00
- (例2)
-
- ジョブグループA:
-
基準時刻 10:00
スケジューラーサービス開始時刻 10:00
ジョブネット実行予定時刻 12:00,7:00
コマンド投入時刻 9:00
- (例3)
-
- ジョブグループA:
-
基準時刻 9:00
スケジューラーサービス開始時刻 9:00
ジョブネット実行予定時刻 12:00,7:00
- ジョブグループB:
-
基準時刻 11:00
スケジューラーサービス開始時刻 11:00
ジョブネット実行予定時刻 13:00,9:00
コマンド投入時刻 10:00
- (例4)
-
- ジョブグループA:
-
基準時刻 9:00
スケジューラーサービス開始時刻 9:00
ジョブネット実行予定時刻 12:00,7:00
- ジョブグループB:
-
基準時刻 10:00
スケジューラーサービス開始時刻 10:00
ジョブネット実行予定時刻 13:00,8:00
コマンド投入時刻 11:00
実行日の振り替えによって,ジョブネットの実行日がコマンドを投入した日に振り替えられた場合,ジョブネットは,コマンド投入日に実行されるジョブネットとして処理されます。
起動条件付きジョブネットの場合,「監視中」状態の監視世代は,コマンドを投入した日に実行予定があるジョブネットがすべて終了したあと,「監視中断」状態になります。スケジュール制限停止中であっても,監視世代が「監視中」状態の間は,起動条件が成立し,ジョブネットが実行されます。
-n
コマンドを投入したときに実行中のジョブネットがすべて終了したあと,スケジューラーサービスを終了します(これを「ジョブネット制限」と呼びます)。
ジョブネット制限停止中は,次の状態になってもジョブネットは開始されません。
-
開始時刻に到達する
-
前回世代の終了を待っている状態で,前回世代が終了する
-
起動条件付きジョブネットで起動条件が成立する※
- 注※
-
ジョブネット制限停止中に起動条件の成立によって新たに生成された実行世代は,このコマンドに-rオプションを指定してジョブネット制限停止を解除したあと,またはスケジューラーサービスを再起動したあとに実行されます。
起動条件付きジョブネットの「監視中」状態の監視世代は,コマンド投入時に実行中のジョブネットがすべて終了したあと「監視中断」状態になります。
-j
コマンドを投入したときに実行中のジョブおよび実行中状態※のジョブネットコネクタがすべて終了したあと,スケジューラーサービスを終了します(これを「ジョブ制限」と呼びます)。実行中のルートジョブネットは,ルートジョブネットに対して中断操作を行った場合と同様の状態になります。
- 注※
-
実行中状態とは,次の状態のどれかを指します。
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実行中
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警告検出実行中
-
異常検出実行中
-
ジョブ制限停止中は,次の状態になってもジョブネットは開始されません。
-
開始時刻に到達する
-
前回世代の終了を待っている状態で,前回世代が終了する
-
起動条件付きジョブネットの起動条件が成立する※
- 注※
-
ジョブ制限停止中に起動条件の成立によって新たに生成された実行世代は,スケジューラーサービスを再起動したあとに実行されます。
起動条件付きジョブネットの「監視中」状態の監視世代は,コマンドが投入された時点で「監視中断」状態になります。
-k
コマンドを投入した時点で,スケジューラーサービスを終了します。なお,スケジューラーサービス終了時に実行中のジョブはすべて強制終了します(これを「ジョブ強制終了」と呼びます)。実行中のルートジョブネットは,ルートジョブネットに対して強制終了操作を行った場合と同様の状態になります。
ジョブ強制終了停止中は,次の状態になってもジョブネットを開始しません。
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開始時刻に到達する
-
前回世代の終了を待っている状態で,前回世代が終了する
-
起動条件付きジョブネットの起動条件が成立する※
- 注※
-
ジョブ強制終了停止中に起動条件の成立によって新たに生成された実行世代は,スケジューラーサービスを再起動したあとに実行されます。
起動条件付きジョブネットの「監視中」状態の監視世代は,コマンドが投入された時点で「監視中断」状態になります。
-c
コマンドを投入した時点で,スケジューラーサービスを終了します。ただし,停止時に実行中のジョブは実行を継続します(これを「スケジューラーサービス強制終了」と呼びます)。
このオプションは,システムを緊急停止させたい場合に,短時間のうちにすべてのプロセスを強制終了させて,スケジューラーサービスプロセスの強制終了を回避するときに指定します。
-r
スケジュール制限(-sオプション),またはジョブネット制限(-nオプション)を解除して,元の運用に戻します。
-f
このオプションを指定した場合,通常の停止要求が受け付けられない次の状態でも,スケジューラーサービスの停止要求を受け付けます。
-
スケジューラーサービスが開始要求されてから起動中になるまでの起動処理中
このオプションは,-s,-n,-j,-rオプションと同時には指定できません。
このオプションは,-c,または-kオプションを同時に指定する必要があります。
スケジューラーサービスが開始要求されてから起動中になるまでの起動処理中に,このオプションを指定しないで実行した場合,エラーとなります。
-w
スケジューラーサービスが完全に停止するのを待って,コマンドを終了します。また,-rオプションと同時に指定した場合は,スケジュール制限またはジョブネット制限を完全に解除するのを待って,コマンドを終了します。
注意事項
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スケジューラーサービスが起動していない場合,このコマンドは異常終了します。
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ジョブ制限は解除できません(スケジュール制限,およびジョブネット制限は,それぞれ-rオプションで解除できます)。
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制限処理が終了したあと,スケジューラーサービスの終了処理が開始します。終了処理開始後は,制限解除できません。現在の状態は,ajsstatusコマンドで確認できます。
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スケジューラーサービスを確実に停止させたい場合は,-wオプションを必ず指定してください(-wオプションを省略した場合,ajsstopコマンドはスケジューラーサービスに停止要求を出したあと,すぐに終了します。そのため,スケジューラーサービスの停止処理が完了する前に,次のコマンドの実行が開始してしまう場合があります)。
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ジョブネットコネクタを使ってルートジョブネットの実行順序を制御している場合,接続先のジョブネットの状態によってはジョブネットコネクタが実行中状態※になるため,ジョブネットコネクタを含むルートジョブネットが実行中状態のままとなって,スケジューラーサービスを制限停止できません。この場合は,-kオプションまたは-cオプションで停止するか,または実行中状態のジョブネットコネクタを状態変更して終了させてください。
注※ 実行中状態とは,次の状態のどれかを指します。
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実行中
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警告検出実行中
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異常検出実行中
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ジョブネットコネクタを使ってルートジョブネットの実行順序を制御している場合,-jオプションを指定したときに接続先のジョブネット配下に先行終了待ちのユニットがあるとジョブネットコネクタを含むルートジョブネットが実行中のままとなって,スケジューラーサービスを停止できません。この場合は,-kオプションまたは-cオプションで停止してください。
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ジョブ制限停止中およびジョブ強制終了停止中に,ジョブおよびジョブネットを再実行することはできません。
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ジョブ制限停止中およびジョブ強制終了停止中は,ジョブ異常終了時の自動リトライは実行されません。ジョブは終了コードやリトライ実行回数に関係なく,リトライ実行しないで終了状態になります。
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大量のリモートジョブネットが実行中のときにジョブ強制終了停止を行うと,デスクトップヒープ不足が発生してリモートジョブネットの終了に失敗し,スケジューラーサービスが停止しないおそれがあります。大量のリモートジョブネットが実行中のときにジョブ強制終了停止を行う場合は,リモートジョブネットを終了させてからジョブ強制終了停止を行ってください。
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実行中のルートジョブネットがサスペンドされていると,ルートジョブネットを終了させることができないため,スケジューラーサービスを停止できません。この場合は,該当のルートジョブネットに対して,サスペンド解除を行ってください。
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同一論理ホスト上では,次のコマンドと同時に実行できません。
ajsprofalterコマンド
ajsembdbstartコマンド
ajsembdbstopコマンド
jajs_hstdコマンド
jajs_hstd_stopコマンド
jajs_spmdコマンド(-nオプションにjajs_schdを指定しない場合)
jajs_spmd_statusコマンド
jajs_spmd_stopコマンド(-nオプションにjajs_schdを指定しない場合)
jajs_startコマンド(UNIX限定)
jajs_start.clusterコマンド(UNIX限定)
jajs_stopコマンド(UNIX限定)
jajs_stop.clusterコマンド(UNIX限定)
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同一スケジューラーサービスを指定する場合,次のコマンドと同時に実行できません。
ajsstartコマンド
ajsstopコマンド
jajs_spmdコマンド(-nオプションにjajs_schdを指定する場合)
jajs_spmd_stopコマンド(-nオプションにjajs_schdを指定する場合)
戻り値
0 |
正常終了。 |
4〜124で4の倍数値 |
異常終了。 |
使用例
現在実行中のジョブネットが終了してから,スケジューラーサービスを終了します。
ajsstop -n