Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス


jajs_setup

〈このページの構成〉

形式

jajs_setup
     {[-F スケジューラーサービス名] | [-G]}
     {-a
      [-h 論理ホスト名]
      -n スケジューラーサービスの識別番号
      -p ジョブ状態通信ポートのサービス名
      -d データベースディレクトリ名
      -t テンポラリーディレクトリ名
      -j ジョブ情報ディレクトリ名
      -b 退避情報ディレクトリ名
      [-D 論理ホスト共有ディレクトリ名]
      [-k {EmbedDB | SQLSVR}]
      [-of ODBCファイルデータソース名 -od データベース名]
      [[-I セットアップ識別子
       -P 組み込みDBポート番号]
       [-M {s|m|l}]
       [-E {byte | sjis}]
       [-B]] |
       [-S] |
       -r -A 変更後のスケジューラーサービス名 |
      -e}

形式1(データベースが組み込みDBのスケジューラーサービスの追加)

jajs_setup
     -a
     [-h 論理ホスト名]
     [-F スケジューラーサービス名]
     -n スケジューラーサービスの識別番号
     -p ジョブ状態通信ポートのサービス名
     -d データベースディレクトリ名
     -t テンポラリーディレクトリ名
     -j ジョブ情報ディレクトリ名
     -b 退避情報ディレクトリ名
     [-D 論理ホスト共有ディレクトリ名]
     [-k EmbedDB]
     [[-I セットアップ識別子
       -P 組み込みDBポート番号]
      [-M {s|m|l}]
      [-E {byte | sjis}]
      [-B] |
      -S]

形式2(データベースが外部DBのスケジューラーサービスの追加)

jajs_setup
     -a
     -k SQLSVR
     [-h JP1_DEFAULT]
     [-F スケジューラーサービス名]
     -n スケジューラーサービスの識別番号
     -p ジョブ状態通信ポートのサービス名
     -d データベースディレクトリ名
     -t テンポラリーディレクトリ名
     -j ジョブ情報ディレクトリ名
     -b 退避情報ディレクトリ名
     -of ODBCファイルデータソース名
     -od データベース名
     [-E {byte | sjis}]

形式3(データベースが外部DBの実行エージェント情報のセットアップ)

jajs_setup
     -a
     -k SQLSVR
     [-h JP1_DEFAULT]
     -G
     -of ODBCファイルデータソース名
     -od データベース名

形式4(スケジューラーサービス名の変更)

jajs_setup
     -r
     [-F スケジューラーサービス名]
     -A 変更後のスケジューラーサービス名

形式5(スケジューラーサービスの削除)

jajs_setup
     -e
     [-F スケジューラーサービス名]

機能

JP1/AJS3のスケジューラーサービスをセットアップします。

指定したオプションに応じて次のセットアップが実行されます。

実行権限

Windowsの場合:Administrators権限

UNIXの場合:スーパーユーザー権限

引数

-a

新規にスケジューラーサービスを追加,または実行エージェント情報をセットアップします。

このコマンドを実行してデータベースが組み込みDBのスケジューラーサービスを追加する場合,新規に作成するスケジューラーサービスに対応したデータベースのインストールとセットアップを実行します。これによって,スケジューラーサービスを簡単に作成できます。

スケジューラーサービスの追加が正常終了したあとに,追加したスケジューラーサービスの環境設定パラメーターを変更する場合は,jajs_configコマンドの-kオプション(定義キー)に次の値を指定して変更します。

[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}※1\JP1AJSMANAGER\スケジューラーサービス名※2]

注※1

物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は作成時に指定した論理ホスト名を指定します。

注※2

作成時に指定したスケジューラーサービス名を指定します。

このオプションは,-h-F-G-n-p-d-t-j-b-k-of-od-I-P-M-E-B,および-Sオプションと同時に指定します。論理ホストにスケジューラーサービスを追加する場合は,-Dオプションも同時に指定します。

このオプションを指定してスケジューラーサービスを追加する場合,-n-p-d-t-j,および-bオプションは省略できません。

論理ホストにスケジューラーサービスを追加する場合は,-D-I,および-Pオプションは省略できません。

組み込みDBを新規に作成する場合,コマンドの実行に数分から数十分の時間が掛かります。物理ホストでは,-Iおよび-Pオプションを省略した場合,一つの組み込みDBに作成できるスケジューラーサービスの数は最大4個です。これを超えると組み込みDBを新規に作成するため,コマンドの実行に時間が掛かることがあります。-Iオプションを指定した場合は,指定した組み込みDBにスケジューラーサービスを作成します。-Iオプションに構築済みの組み込みDBのセットアップ識別子を指定しない場合は新規に組み込みDBを作成するため,コマンドの実行に時間が掛かることがあります。

また,jajs_migrateコマンドの-uオプションを指定していた場合も,一つの組み込みDBに最大4個のスケジューラーサービスが作成されます。一つの組み込みDBに作成されるスケジューラーサービスの数を指定したい場合は,組み込みDBの高度なセットアップを実施してください。jajs_migrateコマンドの詳細については,「2. セットアップコマンド jajs_migrate」を参照してください。組み込みDBの高度なセットアップについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 23.4 組み込みDBの高度なセットアップ」を参照してください。

-r

スケジューラーサービスの名称を変更します。物理ホストおよび論理ホストの区別なく,コマンドを実行したホスト上のスケジューラーサービスの名称を処理対象とします。

このオプションは,-F,および-Aオプションと同時に指定します。このオプションを指定した場合,-Aオプションは省略できません。

スケジューラーサービスの名称を変更すると,JP1/AJS3の各種機能に影響を与えます。例えば,ユニットが異常終了したり,正しく実行されなかったりするなどの現象が発生する場合があります。このため,スケジューラーサービスの名称変更は,運用開始前のスケジューラーサービスに対して実施することを推奨します。

このオプションで,スケジューラーサービス名の大文字・小文字だけの変更はできません。スケジューラーサービス名の大文字・小文字だけを変更する場合は,いったん別の名前に変更してから,再度変更してください。

スケジューラーサービスの名称変更手順については,次の個所を参照してください。

Windowsの場合
  • 非クラスタ環境のとき

    マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 6.1.1(4) スケジューラーサービス名を変更する」

  • クラスタ環境のとき

    マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 8.2.9(4) スケジューラーサービス名を変更する」

UNIXの場合
  • 非クラスタ環境のとき

    マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 15.1.1(4) スケジューラーサービス名を変更する」

  • クラスタ環境のとき

    マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 17.2.9(4) スケジューラーサービス名を変更する」

-e

スケジューラーサービスを削除します。物理ホストおよび論理ホストの区別なく,コマンドを実行したホスト上のスケジューラーサービスの名称を処理対象とします。

このコマンドでスケジューラーサービスを削除すると,スケジューラーサービスに対応したデータベースも削除されます。

論理ホスト環境でのスケジューラーサービス削除手順については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 8.2.9(2) 追加したスケジューラーサービスを削除する」(Windowsの場合)またはマニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 17.2.9(2) 追加したスケジューラーサービスを削除する」(UNIXの場合)を参照してください。

このオプションは,-Fオプションと同時に指定します。

-h 論理ホスト名

セットアップ対象とする論理ホスト名を指定します。

指定できる文字数は,1〜32(単位:バイト)です。

オプションに指定した論理ホストに対してセットアップが実行されます。

オプションを指定すると,環境変数JP1_HOSTNAMEの値よりオプションに指定した値の方が優先されます。省略した場合,環境変数JP1_HOSTNAMEの値が論理ホスト名に仮定されます。

物理ホストをセットアップする場合,次の方法でセットアップ対象に指定できます。

  • オプションの指定を省略し,環境変数JP1_HOSTNAMEを設定しない

  • オプションの値または環境変数JP1_HOSTNAMEの値に「JP1_DEFAULT」を指定する

オプションの値または環境変数JP1_HOSTNAMEの値に,物理ホストのマシン名を指定しても,物理ホストの設定はできません。

論理ホストをセットアップ対象とした場合,同時に-D-Iオプションおよび-Pオプションの指定が必要です。

このオプションは,-rおよび-eオプションと同時に指定できません。

-F スケジューラーサービス名

処理対象とするスケジューラーサービス名を指定します。

指定できる文字数は,1〜30(単位:バイト)です。

スケジューラーサービス名に指定できる文字については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 20.4 スケジューラーサービス環境設定」の「表20-2 環境設定パラメーター一覧(スケジューラーサービス環境設定)」の下にある,スケジューラーサービスに関する注意を参照してください。

省略した場合は,デフォルトスケジューラーサービス名が仮定されます。

このオプションは,-Gオプションとは同時に指定できません。

-G

外部DBを利用してJP1/AJS3を運用する場合に,実行エージェント情報をセットアップします。

このオプションは,WindowsまたはLinuxで指定できます。AIX,HP-UX,およびSolarisでは指定できません。

このオプションは,-aおよび-k SQLSVRオプションと同時に指定します。

このオプションは,-F-n-p-d-t-j-b-D-I-P-M-E-B,および-Sオプションとは同時に指定できません。

このオプションは,論理ホストをセットアップ対象とする場合は指定できません。

-A 変更後のスケジューラーサービス名

変更後のスケジューラーサービス名を指定します。

指定できる文字数は,1〜30(単位:バイト)です。

このオプションは,-rオプションと同時に指定します。

-n スケジューラーサービスの識別番号

スケジューラーサービスの識別番号を10進数で指定します。

指定できる値は,1〜20です。

次に示す場合,メッセージが表示され,コマンドが異常終了します。

  • 範囲外の値を指定した場合

  • 自ホスト内の物理ホスト,およびすべての論理ホストで使用している識別番号と重複する値を指定した場合

このオプションは,-aオプションと同時に指定します。

ここで指定した識別番号は,テンポラリーファイルの名称や,プロセス間通信のキーなど,内部的にスケジューラーサービスを識別する場合に使われるため,一度指定した識別番号を変更しないことを推奨します。変更した場合は,スケジューラーサービスをコールドスタートしてください。

このオプションは,-Gオプションとは同時に指定できません。

-p ジョブ状態通信ポートのサービス名

ジョブ状態の情報を取得するために使用する通信ポートのポート番号をサービス名で指定します。jajs_setupコマンド完了後に,指定したジョブ状態通信ポートのサービス名をservicesファイルに定義してください。

指定できる文字数は,1〜31(単位:バイト)です。

次に示す場合,メッセージが表示され,コマンドが異常終了します。

  • 範囲外の値を指定した場合

  • スケジューラーサービスを多重起動する場合で,スケジューラーサービスごとに異なるサービス名を指定してservicesファイルに重複するポート番号が設定された場合

このオプションは,-aオプションと同時に指定します。

このオプションは,-Gオプションとは同時に指定できません。

-d データベースディレクトリ名

JP1/AJS3のユニット情報を格納するディレクトリ名をフルパスで指定します。

指定できる文字数は,1〜191(単位:バイト)です。

指定するデータベースディレクトリ名の最後にパス区切り文字(Windowsの場合は「\」,UNIXの場合は「/」)を指定しないでください。

次に示す場合,メッセージが表示され,コマンドが異常終了します。

  • 範囲外の値を指定した場合

  • 指定したディレクトリがない場合

  • 自ホスト内の物理ホスト,およびすべての論理ホストで使用しているデータベースディレクトリ名と重複する値を指定した場合

  • 指定したデータベースディレクトリ名の最後にパス区切り文字がある場合

  • UNIXで「/」(ルート)を指定した場合

  • Windowsで,先頭2バイトにドライブ文字(例:「C:」)以外を指定した場合

このオプションは,-aオプションと同時に指定します。

このオプションは,-Gオプションとは同時に指定できません。

-t テンポラリーディレクトリ名

JP1/AJS3のテンポラリーファイルを作成するディレクトリ名をフルパスで指定します。

指定できる文字数は,1〜191(単位:バイト)です。

指定したディレクトリがない場合は,警告メッセージが表示されます。警告メッセージに表示されたディレクトリを手動で作成するか,jajs_configコマンドで環境設定パラメーターAJSTMPDIRを更新してください。jajs_configコマンドで指定する定義キーについては,-aオプションの説明を参照してください。

次に示す場合,メッセージが表示され,コマンドが異常終了します。

  • 範囲外の値を指定した場合

  • 自ホスト内の物理ホスト,およびすべての論理ホストで使用しているテンポラリーディレクトリ名と重複する値を指定した場合

  • UNIXで「/」(ルート)を指定した場合

  • Windowsで,先頭2バイトにドライブ文字(例:「C:」)以外を指定した場合

このオプションは,-aオプションと同時に指定します。

このオプションは,-Gオプションとは同時に指定できません。

-j ジョブ情報ディレクトリ名

データベースに組み込みDBを使用する場合,ジョブ定義時に標準エラー出力ファイルを指定していないときは,ジョブ実行時に標準エラー出力ファイルを格納するディレクトリ名をフルパスで指定します。

データベースに外部DBを使用する場合,ジョブ情報のワークファイルを作成するディレクトリ名をフルパスで指定します。

指定できる文字数は,1〜191バイト(単位:バイト)です。

指定したディレクトリがない場合は,警告メッセージが表示されます。警告メッセージに表示されたディレクトリを手動で作成するか,jajs_configコマンドで環境設定パラメーターJOBINFDIRを更新してください。jajs_configコマンドで指定する定義キーについては,-aオプションの説明を参照してください。

次に示す場合,メッセージが表示され,コマンドが異常終了します。

  • 範囲外の値を指定した場合

  • 自ホスト内の物理ホスト,およびすべての論理ホストで使用しているジョブ情報ディレクトリ名と重複する値を指定した場合

  • UNIXで「/」(ルート)を指定した場合

  • Windowsで,先頭2バイトにドライブ文字(例:「C:」)以外を指定した場合

このオプションは,-aオプションと同時に指定します。

このオプションは,-Gオプションとは同時に指定できません。

-b 退避情報ディレクトリ名

ユニットを退避させるときのディレクトリ名をフルパスで指定します。

指定できる文字数は,1〜191(単位:バイト)です。

指定したディレクトリがない場合は,警告メッセージが表示されます。警告メッセージに表示されたディレクトリを手動で作成するか,jajs_configコマンドで環境設定パラメーターAJSBKUROOTを更新してください。

jajs_configコマンドで指定する定義キーについては,-aオプションの説明を参照してください。

次に示す場合はメッセージが表示され,コマンドが異常終了します。

  • 範囲外の値を指定した場合

  • UNIXで「/」(ルート)を指定した場合

  • Windowsで,先頭2バイトにドライブ文字(例:「C:」)以外を指定した場合

このオプションは,-aオプションと同時に指定します。

スケジューラーサービス参照制限機能を有効にする場合(環境設定パラメーターHIDEOTHERSERVICEyesを設定している場合),スケジューラーサービスの退避情報ディレクトリは,スケジューラーサービス単位で別々のディレクトリを指定してください。退避情報ディレクトリが複数のスケジューラーサービスで共通だと,そのうちのどれかのスケジューラーサービスに対するアクセス権限さえあれば,共通の退避情報ディレクトリに格納されているすべての退避情報を参照できてしまいます。

このオプションは,-Gオプションとは同時に指定できません。

-D 論理ホスト共有ディレクトリ名

論理ホストにスケジューラーサービスを追加する際に,論理ホストで使用する共有ディレクトリ名をフルパスで指定します。指定する論理ホスト共有ディレクトリ名は,対象の論理ホストを作成する際にjajs_setup_clusterコマンドの-dオプションに指定した共有ディレクトリ名と同じ値を指定します。

指定できる文字数は,1〜165(単位:バイト)です。

次に示す場合はメッセージが表示され,コマンドが異常終了します。

  • 範囲外の値を指定した場合

  • 指定したディレクトリがない場合

  • UNIXで「/」(ルート)を指定した場合

  • Windowsで,先頭2バイトにドライブ文字(例:「C:」)以外を指定した場合

このオプションは,-aオプションと同時に指定します。

このオプションは,-G-k SQLSVR-of,および-odオプションとは同時に指定できません。

論理ホストにスケジューラーサービスを追加する場合は必ず指定してください。指定しない場合,コマンドが異常終了します。

-k {EmbedDB | SQLSVR}

使用するデータベース種別を指定します。省略するとEmbedDBが仮定されます。

このオプションは,WindowsまたはLinuxで指定できます。AIX,HP-UX,およびSolarisでは指定できません。

このオプションは,-aオプションと同時に指定します。

  • EmbedDB

    使用するデータベースを組み込みDBとします。

    この値は,-G-ofおよび-odオプションとは同時に指定できません。

  • SQLSVR

    使用するデータベースを外部DBとします。

    この値は,-D-I-P-M-B,および-Sオプションとは同時に指定できません。

    この値は,論理ホストをセットアップ対象とする場合は指定できません。

データベース種別はホスト内で同一である必要があります。次に示すデータベース種別が,指定した値と異なる場合,コマンドが異常終了します。

  • スケジューラーデータベース

  • エージェント管理用データベース

-of ODBCファイルデータソース名

データベースに外部DBを使用する場合,ODBCファイルデータソース名(ファイルDSNのファイル名)をフルパスで指定します。

ネットワークドライブは指定できません。

指定できる文字数は,次のとおりです。

Windowsの場合

1〜255(単位:バイト)

Linuxの場合

1〜128(単位:バイト)

指定できる文字は,次のとおりです。

  • 半角英数字

  • 記号

    Windowsの場合:「\」,「:」,「.

    UNIXの場合:「/」,「.

また,空白を含む値は指定できません。

このオプションは,WindowsまたはLinuxで指定できます。AIX,HP-UX,およびSolarisでは指定できません。

このオプションは,-aおよび-k SQLSVRオプションと同時に指定します。

このオプションは,-D-I-P-M-B,および-Sオプションとは同時に指定できません。

このオプションは,論理ホストをセットアップ対象とする場合は指定できません。

データベースに外部DBを使用する場合は必ず指定してください。

このオプションに指定したODBCファイルデータソースが存在しない場合,コマンドが異常終了します。

-od データベース名

データベースに外部DBを使用する場合,外部DBのデータベース名を指定します。データベースに外部DBを使用する場合は必ず指定してください。

指定できる文字数は,1〜127(単位:バイト)です。ただし,指定できる文字は,半角英数字だけです。

このオプションは,WindowsまたはLinuxで指定できます。AIX,HP-UX,およびSolarisでは指定できません。

このオプションは,-aおよび-k SQLSVRオプションと同時に指定します。

このオプションは,-D-I-P-M-B,および-Sオプションとは同時に指定できません。

このオプションは,論理ホストをセットアップ対象とする場合は指定できません。

このオプションは,データベースに外部DBを利用する場合は必ず指定してください。

このオプションに指定した外部DBのデータベースが存在しない場合,コマンドが異常終了します。

-I セットアップ識別子

使用する組み込みDBのセットアップ識別子を「_JFn」(nは0〜9またはA〜Zのどれか)の4文字で指定します。

構築済みの組み込みDBにスケジューラーデータベースをセットアップする場合は,構築済みの組み込みDBのセットアップ識別子を指定してください。構築済みの組み込みDBのセットアップ識別子を指定しない場合は,-Iオプションに指定したセットアップ識別子で組み込みDBが新規に構築されます。

論理ホストで構築済みの組み込みDBセットアップ識別子を指定しなかった場合は,待機系の組み込みDBをセットアップしてください。

構築済みの組み込みDBのセットアップ識別子を指定しなかった場合,組み込みDBデータ領域は下記のディレクトリに作成されます。

Windowsの場合
物理ホスト:

JP1/AJS3のインストール先フォルダ\embdb\セットアップ識別子\dbarea

論理ホスト:

共有フォルダ\jp1ajs2\embdb\セットアップ識別子\dbarea

UNIXの場合
物理ホスト:

/var/opt/jp1ajs2/embdb/セットアップ識別子/dbarea

論理ホスト:

共有ディレクトリ/jp1ajs2/embdb/セットアップ識別子/dbarea

このオプションは,-aオプションと同時に指定します。

このオプションは,-G-k SQLSVR-of,および-odオプションとは同時に指定できません。

論理ホストにスケジューラーサービスを追加する場合は必ず指定してください。指定しない場合,コマンドが異常終了します。

-P 組み込みDBポート番号

組み込みDBで使用するポート番号を指定します。

構築済みの組み込みDBにスケジューラーデータベースを作成する場合は,-Iオプションに指定したセットアップ識別子に対応する組み込みDBのポート番号を指定してください。組み込みDBを新規で構築する場合は,システム内で使用されていないポート番号を指定してください。

指定できる値は数値で,5001〜65535です。

このオプションは,-aオプションと同時に指定します。

このオプションは,-G-k SQLSVR-of,および-odオプションとは同時に指定できません。

論理ホストにスケジューラーサービスを追加する場合は必ず指定してください。指定しない場合,コマンドが異常終了します。

-M {s|m|l}

構築する組み込みDBのデータベースモデルを指定します。

データベースモデルの詳細およびディスク所要量については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 23.2 データベース領域の見積もり」を参照してください。

このオプションにlを指定して組み込みDBを構築した場合,組み込みDBの自動増分機能は無効となります。自動増分機能を使用したい場合は,高度なセットアップを実施してください。

-Iオプションに指定したセットアップ識別子で構築された組み込みDBが存在する場合,組み込みDBの空き領域の再利用開始ポイントだけが設定されます。この場合に,-Mオプションを省略したときは,格納先の組み込みDBのデータベースモデルが仮定されます。格納先の組み込みDBがJP1/AJS3 09-50以前に構築されている場合は,sが仮定されます。

-Iオプションに指定したセットアップ識別子で構築された組み込みDBが存在しない場合,指定したモデルで新規に組み込みDBがセットアップされます。省略した場合はsが仮定されます。

このオプションは,-aオプションと同時に指定します。

このオプションは,-G-k SQLSVR-of-od,および-Sオプションとは同時に指定できません。

-E {byte|sjis}

指定したスケジューラーサービスのデータベースで,シフトJIS環境とUTF-8環境でユニット名などに同じ文字数を指定できるようにするかどうかを指定します。省略するとbyteが仮定されます。

このオプションはUNIXで指定できます。Windowsでは指定できません。

このオプションは,-aオプションと同時に指定します。

このオプションは,-Gおよび-Sオプションとは同時に指定できません。

  • byte

    UTF-8環境で指定できる文字数を,UTF-8で換算するようにデータベースをセットアップします。このオプションを指定すると,シフトJIS環境とUTF-8環境で,ユニット名などに指定できる文字数が異なります。

    このオプションを指定して実行すると,環境設定パラメーターDEFLENTYPEに「byte」が設定されます。

  • sjis

    UTF-8環境で指定できる文字数を,シフトJIS環境で換算するようにデータベースをセットアップします。このオプションを指定すると,UTF-8環境でユニットに定義できる項目の文字数が,シフトJIS環境で定義できる文字数と同じとなります。

    対象となる項目を次に示します。

    • ユニット詳細定義のユニット名

    • ユニット詳細定義のコメント

    • スケジュール設定の排他ジョブネット名

    このオプションを指定して実行すると,環境設定パラメーターDEFLENTYPEに「sjis」,環境設定パラメーターAJSCHARCODEに「UTF-8」が設定されます。

-B

データベースに組み込みDBを使用する場合,バックアップ強化機能を有効にするときに指定します。省略すると,バックアップ強化機能は無効になります。

このオプションは,-aオプションと同時に指定します。

このオプションは,-G-k SQLSVR-of,および-odオプションと同時には指定できません。

-S

組み込みDBをセットアップしないで,別途,高度な設定で組み込みDBをセットアップする場合に指定します。

高度な設定での組み込みDBのセットアップについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 23.5 組み込みDBの高度なセットアップ(クラスタ構成の場合)」を参照してください。

このオプションは,-aオプションと同時に指定します。

このオプションは,-G-k SQLSVR-of-od-E-I-P,および-Mオプションとは同時に指定できません。

注意事項

戻り値

0〜9

正常終了。

10〜49

警告終了。コマンドは終了したが,手動による操作が必要。

50以上

異常終了。

使用例1

物理ホストに対して,次の条件のスケジューラーサービスを追加します。

jajs_setup -a -h JP1_DEFAULT -F AJSROOT2 -n 2 -p jp1ajs2report2 
   -d "/var/opt/jp1ajs2/database/schedule/AJSROOT2"
   -t "/var/opt/jp1ajs2/tmp/schedule2"
   -j "/var/opt/jp1ajs2/jobinf2"
   -b "/var/opt/jp1ajs2/backup/schedule2"

使用例2

論理ホスト(lhost)に対して,次の条件のスケジューラーサービスを追加します。

jajs_setup -a -h lhost -F AJSROOT3 -n 3 -p jp1ajs2report3 
   -d "H:\JP1LHOST\jp1ajs2\database\schedule\AJSROOT3"
   -t "H:\JP1LHOST\jp1ajs2\tmp\schedule3"
   -j "H:\JP1LHOST\jp1ajs2\jobinf3"
   -b "H:\JP1LHOST\jp1ajs2\backup\schedule3"
   -D "H:\JP1LHOST"
   -I _JFA
   -P 22250

使用例3

スケジューラーサービス名(AJSROOT2)を(JP1AJS3001)に変更します。

jajs_setup -r -F AJSROOT2 -A JP1AJS3001

使用例4

スケジューラーサービス(AJSROOT2)を削除します。

jajs_setup -e -F AJSROOT2

使用例5

データベースが外部DBの実行エージェント情報をセットアップします。

jajs_setup -a -k SQLSVR -G -of C:\odbc\ajsdatasource.dsn -od AJSDB

使用例6

次の条件のデータベースが外部DBのスケジューラーサービスを追加します。

jajs_setup -a -k SQLSVR -F AJSROOT2 -n 2 -p jp1ajs2report2 
   -d "/var/opt/jp1ajs2/database/schedule/AJSROOT2"
   -t "/var/opt/jp1ajs2/tmp/schedule2"
   -j "/var/opt/jp1ajs2/jobinf2"
   -b "/var/opt/jp1ajs2/backup/schedule2"
   -of "/odbc/ajsdatasource.dsn" -od AJSROOT2DB