付録B.3 ajsembdbadduser
- 形式
ajsembdbadduser [-i 組み込みDB運用ディレクトリ名称] [-mh 論理ホスト名] [-p 組み込みDB通信ポート] -a 組み込みDB認可識別子 -ap 組み込みDB認可識別子パスワード
- 機能
-
指定された組み込みDB認可識別子と組み込みDB認可識別子パスワードで,新規にDB管理者を作成します。
また,既存のDB認可識別子を指定するとパスワードの変更ができます。
- 実行権限
-
Windowsの場合:Administrators権限
UNIXの場合:スーパーユーザー権限
- 格納先ディレクトリ
-
- Windowsの場合
-
JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ\tools\
- UNIXの場合
-
/opt/jp1ajs2/tools/
- 引数
-
- -i 組み込みDB運用ディレクトリ名称
-
組み込みDBの運用ディレクトリを指定します。ディレクトリは絶対パスで指定してください。Windowsの場合,指定する絶対パスに空白文字を含む場合は,パスを「"(ダブルクォーテーションマーク)」で囲んでください。
組み込みDBの運用ディレクトリのパスについては,ajsembdbidlistコマンドで確認できます。ajsembdbidlistコマンドの詳細については,「2. セットアップコマンド ajsembdbidlist」を参照してください。
省略時は次の値が仮定されます。
UNIXの場合:/opt/jp1ajs2/embdb/_JF0
Windowsの場合:組み込みDBのセットアップ識別子_JF0に対応する組み込みDB運用ディレクトリ
- -mh 論理ホスト名
-
処理対象とするJP1論理ホスト名を指定します。指定できる文字数は,1〜32(単位:バイト)です。
省略した場合,環境変数JP1_HOSTNAMEの設定があれば,環境変数値が仮定されます。環境変数JP1_HOSTNAMEの指定がない場合は,物理ホストが仮定されます。
- -p 組み込みDB通信ポート
-
組み込みDB接続ポートを10進数で指定します。
指定する組み込みDBの接続ポートについては,スケジューラーサービスの環境設定パラメーターRDBPORTの指定値を参照してください。
スケジューラーサービスと組み込みDBの関連づけについては,ajsembdbidlistコマンドで確認できます。ajsembdbidlistコマンドの詳細については,「2. セットアップコマンド ajsembdbidlist」を参照してください。
省略した場合,「22220」が仮定されます。
- -a 組み込みDB認可識別子
-
新たに作成したいJP1/AJS3スケジューラーデータベースのテーブル所有者を指定してください。この組み込みDB認可識別子には,DBアクセスユーザー(RDBUSER)を指定しないでください。既存の組み込みDB認可識別子を指定した場合は,-apオプションに指定したパスワードに変更します。
8バイト以内の半角英数字(ただし,先頭文字は英字)で指定してください。
- -ap 組み込みDB認可識別子パスワード
-
組み込みDB認可識別子パスワードを指定します。
30バイト以内の半角英数字(ただし,先頭文字は英字)で指定してください。
- 注意事項
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-
組み込みDBが動作中に実行できます。組み込みDBが停止している状態で実行するとエラーとなります。
-
ajsembdbadduserコマンドを実行する前に,環境変数PDUSERを既存のDB管理者の認可識別子と認可識別子パスワードで設定してください。設定しないで実行した場合,エラーとなります。
-
ajsembdbadduserコマンドを実行して組み込みDBサーバへのアクセスでエラーが発生した場合,組み込みDB接続時のエラー情報が,ajsembdbadduserコマンド実行時の作業ディレクトリにpderr1.trcおよびpderr2.trcのファイル名称で作成されます。コマンド再実行によって正常終了した場合は,これらのファイルを削除してください。
-
-a,-apオプションに指定できる文字を次に示します。
オプション名
制限バイト数
半角文字の使用可否
全角文字の使用可否
英大文字数字
英小文字
カタカナ文字
下線
(_)
空白
ハイフン
(-)
-a
8バイト
○
○
×
×
×
×
×
-ap
30バイト
○
○
×
×
×
×
×
-
このコマンドを同時に複数実行しないでください。同時に複数実行した場合,このコマンドが不当にエラーになるおそれがあります。
-
-aオプションに「root」を指定して組み込みDB認可識別子のパスワードを変更した場合は,jajs_setupコマンドがエラーになることがあります。
-
- 戻り値
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0
正常終了(ただし,エラーメッセージが出力される場合はメッセージに従って対処してください)。
0以外
異常終了。
- エラー発生時の対処
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ajsembdbadduserコマンドを実行して,エラーが発生した場合は次の表に従って対処してください。
表B‒1 ajsembdbadduserコマンドエラー発生時の対処 メッセージ
原因
対処
KAVS0996-E
指定されたオプション,および値が不正です。
オプション,およびオプションに指定する値を修正して再実行してください。
KFPA11723-E
組み込みDBが停止しています。
または,-p,-mhオプションに指定した値が誤っています。
組み込みDBを起動してください。
組み込みDBが起動している場合は,-p,-mhオプションに指定した値を見直して再実行してください。
KFPA11564-E
-aオプションに指定された文字列の長さが8バイトを超えています。
-aオプションの引数を8バイト以下にして再実行してください。
KFPA11107-E
-apオプションに指定された文字列の長さが30バイトを超えています。
-apオプションの引数を30バイト以下にして再実行してください。
KFPA11104-E
-a,-apオプションの引数に,英数字以外の文字,または先頭の文字が数字で指定されています。
-a,-apオプションの引数を,半角英数字(ただし,先頭文字は英字)にして再実行してください。
Bad directory specified in -i option
-iオプションに指定したディレクトリが,組み込みDBの運用ディレクトリでないか,セットアップが正常に行われていません。
-iオプションに正しい組み込みDBの運用ディレクトリを指定してください。組み込みDBの運用ディレクトリを指定している場合は,組み込みDBの再セットアップを行ってください。
AuthID is not Specified
-aオプションのオプション引数が指定されていません。
-aオプションのオプション引数を指定してください。
AuthIDPassword is not Specified
-apオプションのオプション引数が指定されていません。
-apオプションのオプション引数を指定してください。
KAVS0101-E
引数を必要とするオプションに対して,引数を指定していません。
オプション引数を指定したあと,コマンドを再実行してください。
KFPA11724-E
-p,-mhオプションに指定した値が誤っているため,組み込みDBに接続できません。
-p,-mhオプションの値に指定した値を修正して再実行してください。
KFPA11560-E
PDUSERに指定した認可識別子パスワードが誤っています。
PDUSERに指定した認可識別子の認可識別子パスワードを指定して再実行してください。
KFPA11561-E
指定された認可識別子は有効ではありません。
PDUSERに指定したユーザーを,DB管理者権限を持っているユーザーに変更して再実行してください。