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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス


7.1.9 遅延監視変更API

指定した実行登録済みのジョブネットの遅延監視の設定を,一時的に変更します。

遅延監視設定の一時変更の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 4.5.7 ジョブネットの遅延監視の設定を一時変更する」を参照してください。

このAPIは,JP1/AJS3 - Web Consoleのバージョンが11-10以降のときに使用できます。バージョン情報の取得APIの戻り値(productVersionNumber)が111000以上であることを確認して,使用してください。

実行権限

ログインしたJP1ユーザーが,遅延監視の設定を変更するユニットに対して,次に示すどれかのJP1権限が与えられている必要があります。

  • JP1_AJS_Admin権限

  • JP1_AJS_Manager権限

  • JP1_AJS_Operator権限

リクエストの形式
リクエスト行
POST /application/component/apiVersion/objects/statuses/unitName:execID/actions/changeDelayMonitor/invoke httpVersion
メッセージボディ
{
  "parameters":{
    "manager":"マネージャーホスト名またはIPアドレス",
    "serviceName":"スケジューラーサービス名",
    "delayedStart":"開始遅延を監視する方法",
    "delayedStartTime":"開始遅延の監視を始める時刻",
    "delayedEnd":"終了遅延を監視する方法",
    "delayedEndTime":"終了遅延の監視を始める時刻",
    "monitoringJobnet":"ジョブネットの実行所要時間による終了遅延の監視方法",
    "timeRequiredForExecution":"ジョブネットの実行所要時間"
  }
}
APIのバージョン

v1

リソースを一意に識別する情報

リソースを一意に識別する情報を次の表に示します。

なお,パラメーターの指定に誤りがある場合,またはパラメーターを指定しなかった場合は,リソースを一意に識別できないため,ステータスコード「404」のエラーになります。

リソースを一意に識別する情報

データ型

値の説明

必須・任意

unitName

string

要求対象のユニットのユニット完全名を,1〜930バイトの文字列で指定します。

必須

execID

string

実行IDを,文字列で指定します。

指定する形式は「@[mmmm]{A〜Z}nnnn」です(例:@10A200

必須

パラメーター

リクエストのメッセージボディのparametersに指定するパラメーターを次の表に示します。

表7‒9 遅延監視変更APIのパラメーター一覧

パラメーター

データ型

値の説明

必須・任意

manager

string

マネージャーホスト名またはIPアドレスを,1〜255バイトの文字列で指定します。

必須

serviceName

string

スケジューラーサービス名を,1〜30バイトの文字列で指定します。

必須

delayedStart

string

開始遅延を監視する方法を,定数DelayMonitorTypeに規定されている文字列定数で指定します。定数DelayMonitorTypeの詳細については,「7.4.11(1) DelayMonitorType」を参照してください。

開始遅延の監視設定を変更しない場合,このパラメーターを指定しないか,このパラメーターに「null」を指定してください。

ルートジョブネットに対して,指定できない定数を指定した場合,エラーになります。

ジョブネットが実行中の場合は,開始遅延の監視設定を変更できません。このパラメーターを指定するとエラーになります。

任意

delayedStartTime

string

開始遅延監視を始める時刻を,文字列で指定します。

パラメーターdelayedStartで開始遅延の監視設定を変更する場合は,このパラメーターを必ず指定してください。省略するとエラーになります。

パラメーターdelayedStartに「ABSOLUTE(絶対時刻)」を指定した場合は,開始遅延の監視を始める絶対時刻を,「hh:mm」の形式で指定します。

指定する時刻は,要求先JP1/AJS3 - Managerのスケジューラーサービスローカル日時で指定してください。

指定できる値を次に示します。

  • hh:時間を指定します。時間に指定できる値は00〜47(単位:時)です。

  • mm:分を指定します。分に指定できる値は00〜59(単位:分)です。

パラメーターdelayedStartに「ROOT(ルートジョブネットの開始予定時刻からの相対時刻)」,「TOP(上位ジョブネットの開始予定時刻からの相対時刻)」または「OWN(自ジョブネットの開始予定時刻からの相対時刻)」を指定した場合は,相対時刻を,「hh:mm」の形式で指定します。

指定する時刻は,要求先JP1/AJS3 - Managerのスケジューラーサービスローカル日時で指定してください。

指定できる値を次に示します。

  • hh:時間を指定します。時間に指定できる値は00〜47(単位:時)です。

  • mm:分を指定します。分に指定できる値は00〜59(単位:分)です。

ただし,00:00は指定できません。00:01〜47:59の範囲内で指定してください。

パラメーターdelayedStartを省略した場合,またはパラメーターdelayedStartに「NOT(監視しない)」を指定した場合は,このパラメーターの指定は無視されます。

任意

delayedEnd

string

終了遅延を監視する方法を,定数DelayMonitorTypeに規定されている文字列定数で指定します。定数DelayMonitorTypeの詳細については,「7.4.11(1) DelayMonitorType」を参照してください。

終了遅延の監視設定を変更しない場合は,このパラメーターを指定しないか,このパラメーターに「null」を指定してください。

ルートジョブネットに対して,指定できない定数を指定した場合,エラーになります。

任意

delayedEndTime

string

終了遅延の監視を始める時刻を,文字列で指定します。

パラメーターdelayedEndで終了遅延の監視設定を変更する場合は,このパラメーターを必ず指定してください。省略するとエラーになります。

パラメーターdelayedEndに「ABSOLUTE(絶対時刻)」を指定した場合は,終了遅延の監視を始める絶対時刻を,「hh:mm」の形式で指定します。

指定する時刻は,要求先JP1/AJS3 - Managerのスケジューラーサービスローカル日時で指定してください。

指定できる値を次に示します。

  • hh:時間を指定します。時間に指定できる値は00〜47(単位:時)です。

  • mm:分を指定します。分に指定できる値は00〜59(単位:分)です。

パラメーターdelayedEndに「ROOT(ルートジョブネットの開始予定時刻からの相対時刻)」,「TOP(上位ジョブネットの開始予定時刻からの相対時刻)」または「OWN(自ジョブネットの開始予定時刻からの相対時刻)」を指定した場合は,相対時刻を,「hh:mm」の形式で指定します。

指定する時刻は,要求先JP1/AJS3 - Managerのスケジューラーサービスローカル日時で指定してください。

指定できる値を次に示します。

  • hh:時間を指定します。時間に指定できる値は00〜47(単位:時)です。

  • mm:分を指定します。分に指定できる値は00〜59(単位:分)です。

ただし,00:00は指定できません。00:01〜47:59の範囲内で指定してください。

パラメーターdelayedEndを省略した場合,またはパラメーターdelayedEndに「NOT(監視しない)」を指定した場合は,このパラメーターの指定は無視されます。

任意

monitoringJobnet

string

ジョブネットの実行所要時間による終了遅延の監視方法を,定数MonitoringJobnetTypeに規定されている文字列定数で指定します。

定数MonitoringJobnetTypeの詳細については,「7.4.11(2) MonitoringJobnetType」を参照してください。

ジョブネットの実行所要時間による終了遅延の監視設定を変更しない場合は,このパラメーターを指定しないか,このパラメーターに「null」を指定してください。

任意

timeRequiredForExecution

string

ジョブネットの実行所要時間による終了遅延監視をする場合に,ジョブネットの実行所要時間を文字列で指定します。

パラメーターmonitoringJobnetでジョブネットの実行所要時間による終了監視遅延監視を変更する場合は,このパラメーターを必ず指定してください。省略するとエラーになります。

パラメーターmonitoringJobnetに「TIME_REQUIRED_FOR_EXECUTION(実行所要時間)」を指定した場合は,ジョブネットの実行所要時間を,「hh:mm」の形式で指定します。

指定できる値を次に示します。

  • hh:時間を指定します。時間に指定できる値は00〜47(単位:時)です。

  • mm:分を指定します。分に指定できる値は00〜59(単位:分)です。

ただし,00:00は指定できません。00:01〜47:59の範囲内で指定してください。

パラメーターmonitoringJobnetを省略した場合,またはパラメーターmonitoringJobnetに「NOT(監視しない)」を指定した場合は,このパラメーターの指定は無視されます。

任意

注※

開始遅延を監視する方法(delayedStart),終了遅延を監視する方法(delayedEnd),またはジョブネットの実行所要時間による終了遅延の監視方法(monitoringJobnet)のどれかを必ず指定してください。どれも指定しなかった場合(nullを指定した場合を含む)は,エラーになります。

ステータスコード

レスポンスで返却するステータスコードを次の表に示します。

ステータスコード

メッセージ

説明

200

OK

遅延監視設定の変更が成功しました。

400

Bad Request

引数が不正です。

401

Unauthorized

認証が必要です。

403

Forbidden

実行権限がありません。

404

Not found

リソースにアクセスする権限がありません。または,リソースがありません。

409

Conflict

リクエストは現在のリソースの状態と矛盾しているため,処理を続行できません。

412

Precondition failed

Web Consoleサーバが利用できません。

500

Server-side error

Web Consoleサーバ処理エラーが発生しました。

戻り値

なし(レスポンスのメッセージボディのサイズは0バイトです)

使用例1

指定したジョブネットの遅延監視の設定を,一時的に変更するAPIの使用例を次に示します。

なお,この使用例では,遅延監視の設定を次のように変更します。

  • ジョブネットの開始遅延の遅延監視を,絶対時刻で08:30から開始する

  • ジョブネットの終了遅延の遅延監視を設定しない

  • ジョブネットの実行所要時間による終了遅延監視を10分とする

リクエストの例
POST /ajs/api/v1/objects/statuses/%2FJobGroup%2FJobnet:%40A100/actions/changeDelayMonitor/invoke HTTP/1.1
Host: HOSTW:22252
Accept-Language: ja
Content-type: application/json
X-AJS-Authorization: dXNlcjpwYXNzd29yZA==
 
{
  "parameters":{
    "manager":"HOSTM",
    "serviceName":"AJSROOT1",
    "delayedStart":"ABSOLUTE",
    "delayedStartTime":"08:30",
    "delayedEnd":"NOT",
    "monitoringJobnet":"TIME_REQUIRED_FOR_EXECUTION",
    "timeRequiredForExecution":"00:10"
  }
}
レスポンスの例
HTTP/1.1 200 OK
Content-Type: text/plain
Cache-Control: no-store, no-cache, max-age=0
Date: Mon, 08 Aug 2016 09:39:28 GMT
Expires: Thu, 01 Jan 1970 00:00:00 GMT
Pragma: no-cache
Server: Cosminexus HTTP Server
使用例2

指定したジョブネットの終了遅延の監視設定だけを一時的に変更するAPIの使用例を次に示します。

リクエストの例
POST /ajs/api/v1/objects/statuses/%2FJobGroup%2FJobnet:%40A100/actions/changeDelayMonitor/invoke HTTP/1.1
Host: HOSTW:22252
Accept-Language: ja
Content-type: application/json
X-AJS-Authorization: dXNlcjpwYXNzd29yZA==
 
{
  "parameters":{
    "manager":"HOSTM",
    "serviceName":"AJSROOT1",
    "delayedEnd":"OWN",
    "delayedEndTime":"00:10"
  }
}
レスポンスの例
HTTP/1.1 200 OK
Content-Type: text/plain
Cache-Control: no-store, no-cache, max-age=0
Date: Mon, 08 Aug 2016 09:39:28 GMT
Expires: Thu, 01 Jan 1970 00:00:00 GMT
Pragma: no-cache
Server: Cosminexus HTTP Server