6.7.1 JP1/AJS3 - Managerへの負荷
APIの操作対象とするユニットの個数やシステム構成によって,JP1/AJS3 - Managerへの負荷が増える場合があります。JP1/AJS3 - Managerへの負荷が増える操作,およびその対策について説明します。
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多数のユーザーによる多重実行をする場合
複数のユーザーが同じJP1/AJS3 - Managerのスケジューラーサービスに対してAPIを発行すると,JP1/AJS3 - Managerで処理が多重実行されます。多重実行するAPIの数が多い場合,処理に時間が掛かったり,JP1/AJS3 - Managerに負荷が掛かったりすることがあります。この場合,操作できるユーザーの数(最大同時セション数)を制限してください。最大同時セション数については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 20.4.2(21) CDMAXSESSION」を参照してください。
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APIの発行頻度が高い場合
APIの発行頻度が高い場合,APIの処理頻度も高くなるためJP1/AJS3 - Managerに継続的な負荷が掛かります。そのため,ユーザーアプリケーションでAPIを繰り返して発行する場合は,APIの発行が頻発しないように設計してください。
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ユニットの総数および世代数が多い場合
APIの発行対象にするユニットの配下に多数のユニットがある場合,または世代数が多い場合,APIの処理でJP1/AJS3 - Managerに負荷が掛かることがあります。JP1/AJS3 - Managerに負荷が掛かるAPIと操作の条件を次に示します。それぞれ,JP1/AJS3 - Managerへの負荷を考慮して,対象とするユニット数や世代数を検討してください。
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確定実行登録API
ルートジョブネットの配下にあるユニットの総数や実行登録する世代数が多い場合,負荷が高くなるおそれがあります。
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実行登録の解除API
実行登録されている世代数や対象ジョブネットの総ユニット数が多い場合,負荷が高くなるおそれがあります。
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ユニット一覧の取得API
取得対象のユニット数が多い場合,負荷が高くなるおそれがあります。
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- 補足事項
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Web ConsoleサーバとJP1/AJS3 - Manager間の接続やレスポンスの受信に一定の時間が掛かった場合,接続をタイムアウトする設定ができます。タイムアウト時間はWeb Consoleサーバの通信設定ファイルで設定する方法と,JP1/AJS3 - Managerの環境設定パラメーターCDSESSIONTIMEOUTで設定する方法があります。デフォルトでは次の値が設定されています。
- Web Consoleサーバの通信設定ファイル
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接続タイムアウト時間:しない
受信タイムアウト時間:180秒
- JP1/AJS3 - Managerの環境設定パラメーターCDSESSIONTIMEOUT
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接続タイムアウト時間:180秒
通信設定ファイルについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 3.4.4 通信設定ファイル(ajscd_ajs3web.properties)の設定項目の詳細」を参照してください。
環境設定パラメーターCDSESSIONTIMEOUTについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 20.4.2(107) CDSESSIONTIMEOUT」を参照してください。