5.2.4 ジョブネット定義情報の記述方法
ジョブネット定義情報の記述方法を説明します。
複数のユニットを同時に定義する場合は,上位のユニット定義パラメーターに続いて,下位のユニット属性パラメーターを記述します。
ジョブネット定義情報の形式,およびパラメーターを次に示します。
- 形式
[sd=[N,]{[[yyyy/]mm/]{[+|*|@]dd |[+|*|@]b[-DD]|[+]{su|mo|tu|we|th|fr|sa} [:{n|b}]}|en|ud};] [st=[N,][+]hh:mm;] [sy=[N,]hh:mm|{M|U|C}mmmm;] [ey=[N,]hh:mm|{M|U|C}mmmm;] [ln=[N,]n;] [cy=[N,](n,{y|m|w|d});] [sh=[N,]{be|af|ca|no};] [shd=[N,]n;] [wt=[N,]{no|hh:mm|mmmm|un};] [wc=[N,]{no|n|un};] [cftd=[N,]{no|be|af|db|da}[,n[,N]];] [ed=yyyy/mm/dd;] [rg=n;] [pr=n;] [ni=n;] [ha={y|w|a|n};] [ejn=排他ジョブネット名;] [cd={no|un|n};] [de={y|n};] [ms={sch|mlt};] [mp={y|n};] [jc=ジョブグループ完全名;] [rh="実行マネージャー名";] [ex="実行エージェント名";] [fd=実行所要時間;] [ar=(f=先行ユニット名,t=後続ユニット名[,接続種別]);] [ncl={y|n};] [ncn=ジョブネットコネクタ名;] [ncs={y|n};] [ncex={y|n};] [nchn="接続ホスト名";] [ncsv=接続サービス名;] [mm={and|or};] [nmg={y|n};] [eun=待ち合わせ対象ユニット名;] [ega={exec|execdeffer|none};] [uem={y|n};]
- パラメーター
-
- sd=[N,]{[[yyyy/]mm/]{[+|*|@]dd|[+|*|@]b[-DD]|[+]{su|mo|tu|we|th|fr|sa} [:{n|b}]}|en|ud};
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ジョブネットの実行開始日を定義します。実行開始日は,最大で144個定義できます。ルートジョブネットで省略した場合,「1, en」が仮定されます。
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N:ジョブネットの実行開始日を複数定義する場合のルール番号を指定します。指定できる値は,0〜144です。
この番号は,実行開始時刻,開始遅延時刻,終了遅延時刻,対応する上位ジョブネットのルール番号,処理サイクル,振り替え方法,振り替え猶予日数のルール番号に対応します。
「sd=0, ud」と定義すると,すべて未定義にできます。
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yyyy:ジョブネットの実行開始日の西暦年を指定します。指定できる値は,1994〜2036(単位:西暦年)です。省略した場合,ジョブネットを実行登録した日の年が仮定されます。
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mm:ジョブネットの実行開始日の月を指定します。指定できる値は,1〜12(単位:月)です。省略した場合,ジョブネットを実行登録した日の月が仮定されます。
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+:ジョブネットの実行開始日を相対日で指定します。
-
*:ジョブネットの実行開始日を運用日で指定します。
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@:ジョブネットの実行開始日を休業日で指定します。
-
dd:ジョブネットの実行開始日の日を定義します。
絶対日指定の場合
年月日指定:1〜指定年月の最終日(単位:日)です。
月日指定:1〜指定月の最終日(単位:日)です。ただし,2月の場合は,1〜29です。
日指定:1〜31(単位:日)です。
相対日,運用日,休業日指定の場合
1〜35(単位:日)です。
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b:ジョブネットの実行開始日を,その月の最終日とします。
-
-DD:ジョブネットの実行開始日として,月末または最終運用日から何日前かを指定します。省略した場合,月末または最終運用日が仮定されます。
絶対日指定の場合
年月日指定:1〜指定年月の最終日−1(単位:日)です。
月日指定:0〜指定月の最終日−1(単位:日)です。ただし,2月の場合は,0〜28です。
日指定:0〜30(単位:日)です。
相対日,運用日,休業日指定の場合
0〜34(単位:日)です。
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su:日曜日をジョブネットの実行開始日とします。
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mo:月曜日をジョブネットの実行開始日とします。
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tu:火曜日をジョブネットの実行開始日とします。
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we:水曜日をジョブネットの実行開始日とします。
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th:木曜日をジョブネットの実行開始日とします。
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fr:金曜日をジョブネットの実行開始日とします。
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sa:土曜日をジョブネットの実行開始日とします。
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n:指定した曜日が,月初めを基準に何週目の曜日かを指定します。指定できる値は,1〜5(単位:週)です。省略した場合,年(yyyy)と月(mm)を指定しているときは1が,年と月を指定していないときは実行登録日からいちばん近い指定曜日の週が仮定されます。
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en:ジョブネットを実行登録した日を実行開始日とします。
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ud:ジョブネットのスケジュールをすべて未定義にします。この場合,Nに必ず0を指定してください。
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- st=[N,][+]hh:mm;
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ジョブネットの実行開始時刻を定義します。省略した場合,+00:00(相対時刻の0時00分)が仮定されます。
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N:ジョブネットの実行開始日のルール番号に対応する,実行開始時刻のルール番号を指定します。指定できる値は,1〜144です。省略した場合,1が仮定されます。
-
+:hhおよびmmで指定するジョブネットの実行開始時刻を,相対時刻として扱います。省略した場合,絶対時刻として扱われます。
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hh:ジョブネットの実行開始時刻の時を指定します。指定できる値は,0〜47(単位:時)です。省略した場合,0が仮定されます。
-
mm:ジョブネットの実行開始時刻の分を指定します。指定できる値は,0〜59(単位:分)です。省略した場合,0が仮定されます。
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- sy=[N,]hh:mm|{M|U|C}mmmm;
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ジョブネットの開始遅延時刻を定義します。
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N:ジョブネットの実行開始日のルール番号に対応する,開始遅延時刻のルール番号を指定します。指定できる値は,1〜144です。省略した場合,1が仮定されます。
-
hh:ジョブネットの開始遅延時刻の時を指定します。指定できる値は,0〜47(単位:時)です。
-
mm:ジョブネットの開始遅延時刻の分を指定します。指定できる値は,0〜59(単位:分)です。
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M:mmmmで指定した分を,ルートジョブネットの実行開始時刻からの相対分とします。
-
U:mmmmで指定した分を,上位ジョブネットの実行開始時刻からの相対分とします。
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C:mmmmで指定した分を,自ジョブネットの実行開始時刻からの相対分とします。
-
mmmm:開始遅延時刻を,ルートジョブネット,上位ジョブネット,または自ジョブネットの実行開始時刻からの相対分で指定します。指定できる値は,1〜2,879(単位:分)です。
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- ey=[N,]hh:mm|{M|U|C}mmmm;
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ジョブネットの終了遅延時刻を定義します。
-
N:ジョブネットの実行開始日のルール番号に対応する,終了遅延時刻のルール番号を指定します。指定できる値は,1〜144です。省略した場合,1が仮定されます。
-
hh:ジョブネットの終了遅延時刻の時を指定します。指定できる値は,0〜47(単位:時)です。
-
mm:ジョブネットの終了遅延時刻の分を指定します。指定できる値は,0〜59(単位:分)です。
-
M:mmmmで指定した分を,ルートジョブネットの実行開始時刻からの相対分とします。
-
U:mmmmで指定した分を,上位ジョブネットの実行開始時刻からの相対分とします。
-
C:mmmmで指定した分を,自ジョブネットの実行開始時刻からの相対分とします。
-
mmmm:終了遅延時刻を,ルートジョブネット,上位ジョブネット,または自ジョブネットの実行開始時刻からの相対分で指定します。指定できる値は,1〜2,879(単位:分)です。
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- ln=[N,]n;
-
対応する上位ジョブネットの,スケジュールのルール番号を定義します。ルートジョブネットに指定しても無視されます。
-
N:ジョブネットの実行開始日のルール番号を指定します。指定できる値は,1〜144です。省略した場合,1が仮定されます。
-
n:対応する上位ジョブネットの,実行開始日のルール番号を指定します。指定できる値は,1〜144です。
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- cy=[N,](n,{y|m|w|d});
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ジョブネットの処理サイクルを定義します。省略した場合,処理サイクルなしと仮定されます。
-
N:ジョブネットの実行開始日のルール番号を指定します。指定できる値は,1〜144です。省略した場合,1が仮定されます。
-
n:処理サイクルの数を指定します。指定できる値は,続いて指定するパラメーター(y,m,w,またはd)によって異なります。
-
y:処理サイクルの単位を年とします。nに指定できる値は,1〜9(単位:年)です。
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m:処理サイクルの単位を月とします。nに指定できる値は,1〜12(単位:月)です。
-
w:処理サイクルの単位を週とします。nに指定できる値は,1〜5(単位:週)です。ただし,このパラメーターは,実行開始日を運用日,または休業日で定義している場合は(「sd=*」または「sd=@」を指定している場合は)指定できません。指定した場合,1週を7運用日,または7休業日としてスケジュールが算出されますが,日単位で指定することを推奨します(例えば,「1,w」の代わりに,「7,d」と指定することを推奨します)。
-
d:処理サイクルの単位を日とします。nに指定できる値は,1〜31(単位:日)です。
-
- sh=[N,]{be|af|ca|no};
-
ジョブネットの実行予定日がJP1/AJS3上のカレンダーで休業日の場合の,実行日の振り替え方法を定義します。
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N:ジョブネットの実行開始日のルール番号を指定します。指定できる値は,1〜144です。省略した場合,1が仮定されます。
-
be:実行予定日が休業日に当たる場合は,実行予定日の前の日に振り替えます。
-
af:実行予定日が休業日に当たる場合は,実行予定日のあとの日に振り替えます。
-
ca:実行予定日が休業日に当たる場合は,ジョブネットを実行しません。
-
no:JP1/AJS3のサービスが起動している場合にだけ,実行予定日が休業日であっても強制的に実行します。
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- shd=[N,]n;
-
ジョブネットの実行振り替えの猶予日数を定義します。
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N:ジョブネットの実行開始日のルール番号を指定します。指定できる値は,1〜144です。省略した場合,1が仮定されます。
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n:ジョブネットの実行振り替えの猶予日数を指定します。指定できる値は,1〜31(単位:日)です。省略した場合,2が仮定されます。
-
- wt=[N,]{no|hh:mm|mmmm|un};
-
起動条件の監視終了時刻を定義します。省略した場合,noが仮定されます。このパラメーターは,wcパラメーターと同時に指定してください。
-
N:ジョブネットの実行開始日のルール番号を指定します。指定できる値は,1〜144です。省略した場合,1が仮定されます。
-
no:起動条件を使用しません。この値を指定すると,wcパラメーターに起動条件が監視を終了するまでの実行世代の実行回数を定義しても無効となります。
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hh:起動条件の監視終了時刻の時を指定します。指定できる値は,0〜47(単位:時)です。
-
mm:起動条件の監視終了時刻の分を指定します。指定できる値は,0〜59(単位:分)です。
-
mmmm:起動条件の監視終了時刻を,起動条件の監視を開始した時刻からの相対分で指定します。指定できる値は,1〜2,879(単位:分)です。
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un:起動条件の監視終了時刻に無制限を指定します。
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- wc=[N,]{no|n|un};
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起動条件が監視を開始してから,起動条件が監視を終了するまでの実行世代の実行回数を定義します。省略した場合,noが仮定されます。このパラメーターは,wtパラメーターと同時に指定してください。
-
N:ジョブネットの実行開始日のルール番号を指定します。指定できる値は,1〜144です。省略した場合,1が仮定されます。
-
no:起動条件を使用しません。この値を指定すると,wtパラメーターに起動条件の監視終了時刻を定義しても無効となります。
-
n:起動条件が監視を終了するまでの実行世代の実行回数を指定します。指定できる値は,1〜999(単位:回)です。省略した場合,1が仮定されます。
-
un:起動条件が監視を終了するまでの実行世代の実行回数に無制限を指定します。
-
- cftd=[N,]{no|be|af|db|da}[,n[,N]];
-
ジョブネットの起算スケジュールを定義します。省略した場合,noが仮定されます。
-
N:ジョブネットの実行開始日のルール番号を指定します。指定できる値は,1〜144です。省略した場合,1が仮定されます。
-
no:起算スケジュールを利用しません。
-
be:ジョブネットの実行日を,起点日(処理サイクル指定や,振り替え指定によって求まった実行予定日)から前日以前の運用日に振り替えます。
-
af:ジョブネットの実行日を,起点日(処理サイクル指定や,振り替え指定によって求まった実行予定日)から翌日以降の運用日に振り替えます。
-
db:ジョブネットの実行日を, 起点日(処理サイクル指定や,振り替え指定によって求まった実行予定日)から前日以前に振り替えます。この指定では,休業日も振り替えの対象になります。この指定は,JP1/AJS3のデータベース構成が互換用ISAM構成の場合,使用できません。
-
da:ジョブネットの実行日を, 起点日(処理サイクル指定や,振り替え指定によって求まった実行予定日)から翌日以降に振り替えます。この指定では,休業日も振り替えの対象になります。この指定は,JP1/AJS3のデータベース構成が互換用ISAM構成の場合,使用できません。
-
n:起算日数を指定します。指定できる値は,1〜31(単位:日)です。省略した場合,1が仮定されます。なお,「cftd=no」を指定した場合,この指定は無効になります。
-
N:起算猶予日数を指定します。指定できる値は,1〜31(単位:日)です。省略した場合,10が仮定されます。なお,「cftd=no」,「cftd=db」,または「cftd=da」を指定した場合,この指定は無効になります。
-
- ed=yyyy/mm/dd;
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定義したスケジュールの有効期日を定義します。省略した場合,満了日付はチェックされません。
-
yyyy:有効期日の年を西暦年で指定します。指定できる値は,1994〜2036(単位:西暦年)です。
-
mm:有効期日の月を指定します。指定できる値は,1〜12(単位:月)です。
-
dd:有効期日の日を指定します。指定できる値は,1〜31(単位:日)です。
-
- rg=n;
-
ジョブネットの保存世代数を定義します。指定できる値は,1〜99(単位:世代)です。ただし,システム設定オプションを有効にしておくと,最大999(単位:世代)まで拡張できます。
省略した場合,1が仮定されます。このパラメーターは,ルートジョブネットだけに定義できます。ネストジョブネットは,ルートジョブネットに定義された値を引き継ぎます。
- pr=n;
-
ジョブネット中のジョブの,実行優先順位の仮定値を定義します。指定できる値は,1〜5です。実行優先順位がいちばん低いのが1,いちばん高いのが5です。省略した場合,上位ジョブネットの定義に依存します。
ジョブネット中のジョブに対してprパラメーターが省略された場合に,このパラメーターに指定する値が使用されます。最上位までのすべての上位ジョブネットに対してこのパラメーターを指定しなかった場合で,かつ,niパラメーターも指定しなかった場合,ジョブの実行優先順位として1が仮定されます。
niパラメーターと同時に指定した場合,あとで指定したパラメーターの値が有効になります。
- ni=n;
-
ジョブネット中のジョブの,実行優先順位の仮定値を定義します。指定できる値は,−39〜39です。
指定した値は,prパラメーターの,ジョブ実行優先順位の仮定値に置き換えられます。対応を次の表に示します。
niパラメーターの指定値
ジョブ実行時の優先順位の仮定値
39〜11
5
10〜1
4
0
3
−1〜−10
2
−11〜−39
1
省略した場合,上位ジョブネットの定義に依存します。
ジョブネット中のジョブに対してprパラメーターが省略された場合に,このパラメーターに指定する値が使用されます。最上位までのすべての上位ジョブネットに対してこのパラメーターを指定しなかった場合で,かつ,prパラメーターも指定しなかった場合,ジョブの実行優先順位として1が仮定されます。
prパラメーターと同時に指定した場合,あとで指定したパラメーターの値が有効になります。
- ha={y|w|a|n};
-
ジョブネットの実行を保留するかを定義します。省略した場合,nが仮定されます。ネストジョブネットにwまたはaを指定した場合,nが仮定されます。
-
y:ジョブネットの実行を保留します。
-
w:前回のジョブネットの終了結果が「警告検出終了」,「異常検出終了」,「繰り越し未実行」,「順序不正」,「中断」,または「強制終了」の場合にだけ,実行を保留します。このパラメーターは,「mp=y」と同時に指定できません。
-
a:前回のジョブネットの終了結果が「異常検出終了」,「繰り越し未実行」,「順序不正」,「中断」,または「強制終了」の場合にだけ,実行を保留します。このパラメーターは,「mp=y」と同時に指定できません。
-
n:実行を保留しません。
-
- ejn=排他ジョブネット名;
-
ジョブネット実行時に,同時に実行させたくないジョブネット名(同じ階層上のジョブネット名)を定義します。
指定できる文字数は,1〜30(単位:バイト)です。ただし,文字コードがUTF-8の場合で,環境設定パラメーターDEFLENTYPEが「sjis」のときは,文字数をシフトJISに換算して1〜30(単位:バイト)です。
- cd={no|un|n};
-
「保留」,「起動条件待ち」,または「開始時刻待ち」状態のジョブネットに,待ち状態を打ち切る日数を定義します。省略した場合,noが仮定されます。
-
no:待ち状態を打ち切る日数を設定しません。この場合,待ち状態を打ち切る時間はシステムオプションに設定した値になります。
-
un:待ち状態を打ち切らないで,無制限に待ち続けます。
-
n:待ち状態を続ける日数を,ジョブネットが属するジョブグループの基準日からの相対日で指定します。指定できる値は,1〜2(単位:日)です。
-
- de={y|n};
-
上位ジョブネットのスケジュールとの依存関係を定義します。省略した場合,yが仮定されます。このパラメーターはルートジョブネットには定義できません。
-
y:上位ジョブネットのスケジュールに依存します。sdパラメーターと同時に指定できません。
-
n:上位ジョブネットのスケジュールに依存しません。
-
- ms={sch|mlt};
-
ジョブネット実行のスケジューリング方式を定義します。省略した場合,schが仮定されます。
-
sch:スケジュールスキップ方式を使用します。
-
mlt:多重スケジュール方式を使用します。
-
- mp={y|n};
-
ジョブネット実行の多重起動の許可を定義します。省略した場合,nが仮定されます。
-
y:多重起動を許可します。「ha=w」「ha=a」と同時に指定できません。
-
n:多重起動を許可しません。
-
- jc=ジョブグループ完全名;
-
ジョブネット単位に指定するカレンダー情報が定義されているジョブグループ名を定義します。
指定できる文字数は,1〜930(単位:バイト)です。
- rh="実行マネージャー名";
-
リモートジョブネットの実行先となるJP1/AJS3 - Managerホスト名を定義します。
指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。省略した場合,リモートジョブネットの実行結果にメッセージKAVS0289-Eが出力されエラーになります。
ホスト名中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
- ex="実行エージェント名";
-
ジョブを実行する実行エージェント名または実行エージェントグループ名を定義します。
指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。
実行エージェント名中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
マクロ変数を指定できます。
ジョブの定義情報に実行エージェント名の指定がない場合,ここで定義した名称が使用されます。このパラメーターも指定されていない場合,次の値が仮定されます。
-
ルートジョブネットの場合は,自ホスト名が仮定されます。
-
ネストジョブネットの場合は,上位ジョブネットの値が仮定されます。
-
リモートジョブネットの場合は,実行マネージャーに指定された値が仮定されます。
-
- fd=実行所要時間;
-
終了遅延監視するジョブネットまたはリモートジョブネットの実行所要時間を定義します。
指定できる値は,10進数の値で,1〜2,879(単位:分)です。
- ar=(f=先行ユニット名,t=後続ユニット名[,接続種別]);
-
ユニット中の,ユニットとユニットの実行順序関係を定義します(JP1/AJS3 - Viewの[ジョブネットエディタ]ウィンドウのマップエリアで,アイコンとアイコンの間に関連線を引いて実行順序を定義する操作と同じです)。
-
f=先行ユニット名:先行して実行するユニット名,または判定ジョブ名を指定します。指定できる文字数は,1〜30(単位:バイト)です。
-
t=後続ユニット名:後続で実行するユニット名,または従属ユニット名を指定します。指定できる文字数は,1〜30(単位:バイト)です。
-
接続種別:接続方法を定義します。省略した場合,seqが仮定されます。
seq:順接続します。
con:判定ジョブを従属ユニットとして,条件接続します。先行ユニット名に判定ジョブを指定した場合にだけ指定できます。
-
- ncl={y|n};
-
ルートジョブネットの場合は,ジョブネットコネクタを使って実行順序を制御するかどうかを定義します。省略した場合,nが仮定されます。
このパラメーターは,ルートジョブネットだけに指定できます。
-
y:ルートジョブネットの実行順序を制御します。
-
n:ルートジョブネットの実行順序を制御しません。
-
- ncn=ジョブネットコネクタ名;
-
ルートジョブネットの実行順序を制御する場合,接続するジョブネットコネクタのユニット完全名を指定します。指定できる文字数は,1〜930(単位:バイト)です。次のようなユニット名を指定した場合はエラーになります。
-
「/(スラント)」で始まっていない
-
「/」と「/」の間が30バイトを超えている個所がある
-
「/」で終了している
このパラメーターは,ルートジョブネットだけに指定できます。また,パラメーターnclにyが設定されていない場合,このパラメーターを指定するとエラーになります。
-
- ncs={y|n};
-
ルートジョブネットの実行順序を制御する場合,その実行順序制御方式を定義します。省略した場合,nが仮定されます。このパラメーターは,ルートジョブネットだけに指定できます。また,パラメーターnclにyが設定されていない場合,このパラメーターを指定するとエラーになります。
-
y:ジョブネットコネクタと同期して実行します。
-
n:ジョブネットコネクタと非同期で実行します。
-
- ncex={y|n};
-
ルートジョブネットの実行順序を制御する場合に,スケジューラーサービス間連携させるかどうかを定義します。省略した場合,nが仮定されます。
このパラメーターは,ルートジョブネットだけに指定できます。
また,パラメーターnclにyが設定されていない場合はエラーになります。
-
y:スケジューラーサービス間連携します。
別のホストまたは別のスケジューラーサービスに定義したジョブネットコネクタと連携します。
-
n:スケジューラーサービス間連携しません。
同一スケジューラーサービスに定義したジョブネットコネクタとだけ連携します。
-
- nchn="接続ホスト名";
-
自身を接続対象としているジョブネットコネクタが定義されているホスト名を指定します。指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。半角スペース,タブ文字,改行文字は指定できません。
このパラメーターは,ルートジョブネットだけに指定できます。また,パラメーターncexにyが設定されていない場合はエラーになります。
ホスト名中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。
- ncsv=接続サービス名;
-
自身を接続対象としているジョブネットコネクタが定義されているスケジューラーサービス名を指定します。指定できる文字数は,1〜30(単位:バイト)です。
このパラメーターは,ルートジョブネットだけに指定できます。また,パラメーターncexにyが設定されていない場合はエラーになります。
- mm={and|or};
-
指定した待ち合わせ対象ユニットとの待ち合わせ方法を指定します。
省略した場合はandが仮定されます。
-
and:すべての待ち合わせ対象ユニットが終了したら実行を開始する。
-
or:待ち合わせ対象ユニットが一つでも終了したら実行を開始する。
このパラメーターは,JP1/AJS3のデータベース構成が互換用ISAM構成の場合,指定できません。
-
- nmg={y|n};
-
指定した待ち合わせ対象ユニットのルートジョブネットに待ち合わせる世代がないときの動作を指定します。
省略した場合はnが仮定されます。
-
y:実行を開始する。
-
n:実行を開始しない。
このパラメーターは,JP1/AJS3のデータベース構成が互換用ISAM構成の場合,指定できません。
-
- eun=待ち合わせ対象ユニット名;
-
待ち合わせ対象ユニットとするユニットを,完全名で指定します。
待ち合わせ対象ユニットを複数指定する場合,このパラメーターを複数回指定します。最大で32個指定できます。
待ち合わせ対象ユニット名に指定できる文字数は1〜930(単位:バイト)です。
このパラメーターは,JP1/AJS3のデータベース構成が互換用ISAM構成の場合,指定できません。
- ega={exec|execdeffer|none};
-
起動条件付きジョブネットを待ち合わせ対象に指定していて,実行世代に異常終了がある場合の動作を指定します。
省略した場合はnoneが仮定されます。
-
exec:実行を開始する。
-
execdeffer:実行を開始しない。ただし,実行世代が「繰り越し未実行」状態の場合は,実行を開始する。
-
none:実行を開始しない。
このパラメーターは,JP1/AJS3のデータベース構成が互換用ISAM構成の場合,指定できません。
-
- uem={y|n};
-
起動条件付きジョブネットを待ち合わせ対象に指定していて,監視世代が監視未起動終了の場合の動作を指定します。
省略した場合はnが仮定されます。
-
y:実行を開始する。
-
n:実行を開始しない。
このパラメーターは,JP1/AJS3のデータベース構成が互換用ISAM構成の場合,指定できません。
-