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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド


12.4.31 [詳細定義−[メール送信]]ダイアログボックス

[詳細定義−[メール送信]]ダイアログボックスでは,メール送信の詳細を定義します。

各項目で使用できる文字については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編) 2.4.2(7)(a) 使用できる文字の範囲」を参照してください。

このダイアログボックスには,共通する表示項目と次のタブがあります。

〈この項の構成〉

(1) 共通する表示項目

共通する表示項目を次の図に示します。

図12‒167 [詳細定義−[メール送信]]ダイアログボックスの共通の表示項目

[図データ]

共通する表示項目について説明します。

[ユニット名]

ユニット名を30バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは「メール送信」です。

[コメント]

ユニットのコメントを80バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは空白です。

[実行エージェント]

メール送信を実行させたい実行エージェント名,または実行エージェントグループ名を255バイト以内の文字列で指定します。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降かつ[実行先サービス]が[標準]の場合は,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。

この項目は,次のどちらかに該当する場合,テキストボックスで表示されます。

  • JP1/AJS - Viewまたは接続先のJP1/AJS - Managerのバージョンが09-50より前

  • リモートジョブネット配下のユニットの定義

上記以外の場合,コンボボックスで表示され,その中から選択できます。コンボボックスに直接入力することもできます。コンボボックスに表示されるリストの内容は,実行エージェントプロファイルの有効/無効,および実行エージェントプロファイルに設定されている内容によって異なります。

実行エージェントプロファイルが無効になっている場合

リストは表示されません。

実行エージェントプロファイルが有効になっている場合
  • 指定するジョブが実行エージェントプロファイルに設定されている

    リストには,指定するジョブに許可する実行エージェントが表示されます。

  • 指定するジョブが実行エージェントプロファイルに設定されていない

    上位ユニットが実行エージェントプロファイルに設定されていれば,上位ユニットに許可する実行エージェントがリストに表示されます。

    上位ユニットが実行エージェントプロファイルに設定されていなければ,リストは表示されません。

実行エージェントについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 5.1.1 実行エージェント」を参照してください。

注意事項
  • [実行先サービス]で[キューレス]を選択している場合は,実行ホスト名を指定してください。

  • Excelのセルをコピーして貼り付けると,入力した文字の最後に半角スペースが挿入される場合があります。半角スペースが挿入された場合,削除してください。

(2) [定義]タブ

[詳細定義−[メール送信]]ダイアログボックスの[定義]タブを次の図に示します。

図12‒168 [詳細定義−[メール送信]]ダイアログボックスの[定義]タブ

[図データ]

表示項目について説明します。

[宛先]

送信先のアドレスを256バイト以内の文字列で指定します。ただし,メール送信ジョブを実行するホストがWindowsで,かつOutlookを使用する場合,宛先の文字数は255文字以内で指定してください。バイト数は256バイト以内で指定できますが,文字数が256文字以上だと,文字列の255文字目までが宛先とみなされます。

この項目は必ず指定します。また,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。

文字列を指定したら,[TO],[CC],[BCC]のどれかを選択します。

  • [TO]

    メールを宛先に送信します。

  • [CC]

    メールのコピーを宛先に送信します。

  • [BCC]

    メールのブラインドカーボンコピーを宛先に送信します。

[追加]ボタンをクリックすると,リストに追加されます。リストには,20件まで追加できます。

なお,[プラットフォーム]に[PC]を選択した場合に,[宛先]に指定できるアドレスの形式については,次の表に示します。

表12‒45 [宛先]に指定できるアドレス形式

項番

プロファイルの種類

指定できる形式

1

Exchange Server

・表示名

・エイリアス

・インターネットメールアドレス

2

インターネットメール

(SMTP/POP3)

インターネットメールアドレス

注※

X.400形式アドレスでは,送信できません。

X.400形式アドレスの例:

 c=JP;p=MailServer;o=Exchange;g=Taro;s=Hitachi;

[件名]

メールの件名を256バイト以内の文字列で指定します。ただし,メール送信ジョブを実行するホストがWindowsで,かつOutlookを使用する場合,件名の文字数は255文字以内で指定してください。バイト数は256バイト以内で指定できますが,文字数が256文字以上だと,文字列の255文字目までが件名とみなされます。

また,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。

Outlookを使用しない場合,この項目の指定を省略すると,半角スペース1文字の件名としてメールを送信します。また,Outlookを使用しない場合は,予約文字列を指定して,日付や時刻などを置換した文字列を送信することもできます。予約文字列を指定する場合,文字列の長さが256バイトを超過できますが,置換したあとの文字列の長さが989バイト以内になるように指定してください。指定できる予約文字列については,表12-46を参照してください。

[本文]

テキストフィールドにメールの本文を,改行を含めて512バイト以内の文字列で指定します。なお,UNIXの場合は,メールを送信するとき,最終行に改行を付加します。

本文にはマクロ変数を使用できます。また,ファイルの内容を本文として使用できます。ファイルの内容を本文として使用する場合は,[ファイル使用]をチェックし,テキストフィールドにファイル名を256バイト以内の文字列で指定します。このとき,[...]ボタンをクリックして,表示されるダイアログボックスからファイル名を選択できます。また,ファイル名にはマクロ変数を使用できます。ファイル中には,マクロ変数を使用できません。

Outlookを使用しない場合,予約文字列を指定して,日付や時刻などを置換した文字列を送信することもできます。予約文字列を指定する場合,文字列の長さが512バイトを超過できますが,置換したあとの文字列の長さが1行当たり998バイト以内になるように指定してください。指定できる予約文字列については,表12-46を参照してください。

なお,[ファイル使用]をチェックした場合,メールの本文に指定した内容は無効になります。

[プラットフォーム]

ジョブを実行するプラットフォームを選択します。選択できる種類は,[PC]と[UNIX]です。デフォルトは[PC]です。[UNIX]を選択した場合,[プロファイル名]と[添付ファイル]は指定できません。

  • [PC]

    Windows環境で実行します。

  • [UNIX]

    UNIX環境で実行します。

[プロファイル名]

送信元プロファイル名を256バイト以内の文字列で指定します。また,マクロ変数を使用できます。この項目は,[プラットフォーム]で[PC]を選択した場合は,必ず指定します。[プラットフォーム]で[UNIX]を選択した場合は,[プロファイル名]を指定できません。

デフォルトは空白です。

[添付ファイル]

[設定]ボタンをクリックすると,[詳細定義−[メール送信]−[添付ファイル]]ダイアログボックスが表示されます。添付ファイル名を指定します。[有効]をチェックすると,設定内容が有効になります。[プラットフォーム]で[PC]を選択した場合だけ,[詳細定義−[メール送信]−[添付ファイル]]ダイアログボックスを表示させることができます。[プラットフォーム]で[UNIX]を選択した場合は,[添付ファイル]を指定できません。

詳細については,「12.4.32 [詳細定義−[メール送信]−[添付ファイル]]ダイアログボックス」を参照してください。

予約文字列について

Outlookを使用しないメール送信のときだけ使用できます。

[件名]および[本文]で指定できる,予約文字列を次に示します。

表12‒46 予約文字列一覧

項番

予約文字列

置換される内容

置換例

1

  • ~Date~

  • ~date~

実行先エージェントでメール送信ジョブを実行した日付

2012/12/01

2

  • ~Time~

  • ~time~

実行先エージェントでメール送信ジョブを実行した時刻

12:15:30

3

~Year~

実行先エージェントでメール送信ジョブを実行した西暦年

2012

4

~Month~

実行先エージェントでメール送信ジョブを実行した月

12

5

~DayOfMonth~

実行先エージェントでメール送信ジョブを実行した日

01

6

~Hour~

実行先エージェントでメール送信ジョブを実行した時

12

7

~Minute~

実行先エージェントでメール送信ジョブを実行した分

15

8

~Second~

実行先エージェントでメール送信ジョブを実行した秒

30

9

~CurrentVersion~

実行先エージェントのOSバージョン

Windows NT 6.2

10

~ComputerName~

実行先エージェントのコンピュータ名

COMPUTER1

11

~IPaddress~

実行先エージェントのIPアドレス

実行先エージェントに複数のIPアドレスが割り当てられている場合,OSから取得したIPアドレスのうち,最初に得られたIPアドレス

192.168.0.2

予約文字列を使用する場合の注意事項
  • 大文字と小文字を区別して指定してください。

  • 「~」で囲まれた文字列が,予約文字列一覧のどれにも該当しない場合は,置換されないでそのままの文字列が送信されます。

  • 予約文字列は,メール送信ジョブの実行先エージェントで置換されます。

  • 時刻に関する予約文字列は,実行先エージェントに設定されているタイムゾーンに従ったローカル日時で出力されます。

予約文字列の置換例

[件名]または[本文]で指定した文字列と,置換した文字列の例を次に示します。

表12‒47 予約文字列の置換例

項番

指定した文字列

置換される文字列

説明

1

~Date~ ~Time~

2012/12/01 12:15:30

予約文字列に一致する部分が置換されます。

2

~Date~~Time~

2012/12/0112:15:30

予約文字列に一致する部分が置換されます。

3

~~Date~~Time~~

~2012/12/0112:15:30~

予約文字列に一致する部分が置換されます。

4

~DATE~

~DATE~

「~DATE~」は大文字だけなので予約文字列に一致しないため,置換されません。

5

~Date~Time~

2012/12/01Time~

「Time」が「~」で囲まれていないため置換されません。

6

~Today~

~Today~

予約文字列ではないため,置換されません。

(3) [属性]タブ

[詳細定義−[メール送信]]ダイアログボックスの[属性]タブを次の図に示します。

図12‒169 [詳細定義−[メール送信]]ダイアログボックスの[属性]タブ

[図データ]

表示項目について説明します。

[保留]

ユニットの状態をあらかじめ保留状態にするかどうかを指定します。指定できる種類は,[しない]と[する]です。デフォルトは[しない]です。

[種別]

ユニットの種別をリカバリーにするかどうかを指定します。指定できる種類は,[通常]と[リカバリ]です。デフォルトは[通常]です。

[実行先サービス]

実行先のサービスを選択します。指定できる種類は,[標準]と[キューレス]です。デフォルトは[標準]です。なお,この項目は接続先JP1/AJS3 - Manager,またはJP1/AJS2 - Manager 07-00-/C以降の場合に表示されます。

[打ち切り時間指定]

ジョブの実行を打ち切る時間を指定するかどうかを選択します。指定できる種類は,[しない]と[する]です。デフォルトは[しない]です。

[打ち切り時間]

[打ち切り時間指定]で[する]を選択した場合,打ち切り時間を分で指定します。指定できる値は,1〜1,440です。デフォルトは空白です。

[終了遅延監視]

実行所要時間によるジョブの終了遅延監視をするかどうかを指定します。ジョブの終了遅延を監視する場合は[実行所要時間]をチェックします。デフォルトではチェックされていません。

また,[実行所要時間]をチェックした場合は,ジョブの実行所要時間を1〜1,440の範囲内で指定します(単位:分)。

この項目は,JP1/AJS3 - Viewの場合,またはJP1/AJS2 - View 08-50以降の場合に表示されます。なお,実行所要時間によるジョブの終了遅延監視の注意事項については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 5.1.3 ジョブの実行所要時間による終了遅延監視」を参照してください。

[所有者]

ユニットの所有者を31バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは,ログインしているJP1ユーザー名です。ただし,上位ユニットに対して上位ユニット属性継承機能を設定している場合,デフォルトは,上位ユニットの所有者です。

[JP1資源グループ]

JP1資源グループ名を63バイト以内の文字列で指定します。指定できる文字は,英数字,および「_(アンダーバー)」です。デフォルトは,上位ユニットのJP1資源グループ名です。空白の場合は,アクセス権限の対象になりません。

[実行ユーザー種別]

実行ユーザーの種類を選択します。デフォルトは[登録ユーザー]です。選択できる種類を次に示します。

  • [登録ユーザー]

    ジョブを登録したJP1ユーザーでジョブを実行します。

  • [所有ユーザー]

    ジョブを所有しているJP1ユーザーでジョブを実行します。

ここで指定したユーザーからOSのユーザーに変換されるように,ジョブ実行ホストでユーザーマッピングする必要があります。

なお,上位ユニットに実行ユーザー固定機能を設定している場合,実行ユーザーは,ここでの指定に関係なく,ユニット属性プロファイルの設定に従って固定されます。