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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド


12.4.21 [詳細定義−[メール受信監視]]ダイアログボックス

[詳細定義−[メール受信監視]]ダイアログボックスでは,メール受信監視の詳細を定義します。

各項目で使用できる文字については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編) 2.4.2(7)(a) 使用できる文字の範囲」を参照してください。

このダイアログボックスには,共通する表示項目と次のタブがあります。

〈この項の構成〉

(1) 共通する表示項目

共通する表示項目を次の図に示します。

図12‒142 [詳細定義−[メール受信監視]]ダイアログボックスの共通の表示項目

[図データ]

共通する表示項目について説明します。

[ユニット名]

ユニット名を30バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは「メール受信監視」です。

[コメント]

ユニットのコメントを80バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは空白です。

[実行エージェント]

メール受信監視を実行させたい実行エージェント名を255バイト以内の文字列で指定します。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降の場合は,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。

この項目は,次のどちらかに該当する場合,テキストボックスで表示されます。

  • JP1/AJS - Viewまたは接続先のJP1/AJS - Managerのバージョンが09-50より前

  • リモートジョブネット配下のユニットの定義

上記以外の場合,コンボボックスで表示され,その中から選択できます。コンボボックスに直接入力することもできます。コンボボックスに表示されるリストの内容は,実行エージェントプロファイルの有効/無効,および実行エージェントプロファイルに設定されている内容によって異なります。

実行エージェントプロファイルが無効になっている場合

リストは表示されません。

実行エージェントプロファイルが有効になっている場合
  • 指定するジョブが実行エージェントプロファイルに設定されている

    リストには,指定するジョブに許可する実行エージェントが表示されます。

  • 指定するジョブが実行エージェントプロファイルに設定されていない

    上位ユニットが実行エージェントプロファイルに設定されていれば,上位ユニットに許可する実行エージェントがリストに表示されます。

    上位ユニットが実行エージェントプロファイルに設定されていなければ,リストは表示されません。

実行エージェントについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 5.1.1 実行エージェント」を参照してください。

注意事項
  • 空白のままだと,上位のジョブネットの指定を引き継ぎます。

    上位のジョブネットに実行エージェントグループを指定している場合は,実行エージェントグループを実行エージェントとして実行します。

    イベントジョブは実行エージェントグループに対応していないため,[実行エージェント]には明示的に実行エージェントを指定してください。イベントジョブに実行エージェントグループを指定した場合の動作については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 7.6 イベントジョブ使用時の注意事項」を参照してください。

  • Excelのセルをコピーして貼り付けると,入力した文字の最後に半角スペースが挿入される場合があります。半角スペースが挿入された場合,削除してください。

[引き継ぎ]ボタン

後続のジョブまたはジョブネットへの引き継ぎ情報を指定します。[引き継ぎ]ボタンをクリックすると,[詳細定義−[メール受信監視]−[引き継ぎ情報]]ダイアログボックスが表示されます。詳細については,「12.4.19 [詳細定義−[イベントジョブアイコン名]−[引き継ぎ情報]]ダイアログボックス」を参照してください。このボタンはダイアログボックスのいちばん下にあります。

(2) [定義]タブ

[詳細定義−[メール受信監視]]ダイアログボックスの[定義]タブを次の図に示します。

図12‒143 [詳細定義−[メール受信監視]]ダイアログボックスの[定義]タブ

[図データ]

表示項目について説明します。

[差出人一覧]

監視する受信メールの送信者を256バイト以内の文字列で指定します。ただし,メール受信監視ジョブを実行するホストがWindowsの場合,差出人の文字数は255文字以内で指定してください。バイト数は256バイト以内で指定できますが,文字数が256文字以上だと,メール受信の監視条件が成立しません。

文字列を指定してから[追加]ボタンをクリックすると,リストに差出人が追加されます。リストには,20件まで追加できます。送信者を追加しない場合は,すべての送信者のメールを監視対象とします。しかし,メールの受信を監視するには,[差出人一覧],[件名一覧],または[本文一覧]のどれかに,必ず1件以上の条件を指定します。デフォルトは空白です。

[件名一覧]

監視する受信メールの件名を256バイト以内の文字列で指定します。ただし,メール受信監視ジョブを実行するホストがWindowsの場合,件名の文字数は253文字以内で指定してください。バイト数は256バイト以内で指定できますが,文字数が254文字以上だと,メール受信の監視条件が成立しません。

文字列を指定してから[追加]ボタンをクリックすると,リストに件名が追加されます。リストには,20件まで追加できます。件名を追加しない場合は,すべての件名を監視対象とします。しかし,メールの受信を監視するには,[差出人一覧],[件名一覧],または[本文一覧]のどれかに,必ず1件以上の条件を指定します。デフォルトは空白です。

[本文一覧]

[追加]ボタンをクリックすると,監視する受信メールの本文を入力するダイアログボックスが表示されます。メールの本文を512バイト以内の文字列で指定します。その後,[OK]ボタンをクリックすると,リストに追加されます。リストには,20件まで追加できます。本文を追加しない場合は,すべての本文を監視対象とします。しかし,メールの受信を監視するには,[差出人一覧],[件名一覧],または[本文一覧]のどれかに,必ず1件以上の条件を指定します。デフォルトは空白です。

本文に改行を入力した場合,本文一覧には正しく表示されません。

重要

メール受信監視の実行ホストがUNIXの場合,本文に改行を入力しないでください。本文に改行を指定した場合,メール受信監視の監視条件と一致しなくなり,受信監視状態のままになります。

[受信後のオプション]

受信したメールをどのように処理するかを指定します。

[受信後のオプション]

[設定]ボタンをクリックすると,[詳細定義−[メール受信監視]−[受信後のオプション]]ダイアログボックスが表示されます。メール受信後のオプション情報を設定します。[有効]をチェックすると,設定内容が有効になります。

[プラットフォーム]で[PC]を選択した場合に使うダイアログボックスと,[UNIX]を選択した場合に使うダイアログボックスは異なります。詳細については,「12.4.22 [詳細定義−[メール受信監視]−[受信後のオプション]]ダイアログボックス」を参照してください。

[プラットフォーム]

メールの受信を監視するプラットフォーム種別を指定します。選択したプラットフォームによって,表示される[詳細定義−[メール受信監視]−[受信後のオプション]]ダイアログボックスが異なります。

選択できる種類を次に示します。デフォルトは[PC]です。

  • [PC]

    Windows環境で実行します。

  • [UNIX]

    UNIX環境で実行します。

[プロファイル名]

[プラットフォーム]で[PC]を選択した場合は,必ず指定します。[UNIX]を選択した場合は,表示されません。

[プロファイル名]

メールサービスのログインで使用するプロファイル名を256バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは空白です。

(3) [属性]タブ

[詳細定義−[メール受信監視]]ダイアログボックスの[属性]タブを次の図に示します。

図12‒144 [詳細定義−[メール受信監視]]ダイアログボックスの[属性]タブ

[図データ]

表示項目について説明します。

[保留]

ユニットの状態をあらかじめ保留状態にするかどうかを指定します。指定できる種類は,[しない]と[する]です。デフォルトは[しない]です。

この項目は,メール受信監視ジョブを起動条件に定義した場合は指定できません。

[種別]

ユニットの種別をリカバリーにするかどうかを指定します。指定できる種類は,[通常]と[リカバリ]です。デフォルトは[通常]です。

この項目は,メール受信監視ジョブを起動条件に定義した場合は指定できません。

[打ち切り時間指定]

ジョブの実行を打ち切る時間を指定するかどうかを選択します。指定できる種類は,[しない]と[する]です。デフォルトは[しない]です。

この項目は,メール受信監視ジョブを起動条件に定義した場合は指定できません。

[打ち切り時間]

[打ち切り時間指定]で[する]を選択した場合,打ち切り時間を分で指定します。指定できる値は,1〜1,440です。デフォルトは空白です。

この項目は,メール受信監視ジョブを起動条件に定義した場合は指定できません。

[打ち切り後の状態]

[打ち切り時間指定]で[する]を選択した場合,打ち切り時間が経過したあとのイベントジョブの状態を選択します。指定できる種類は,[強制終了],[正常終了],[警告検出終了],[異常検出終了]です。デフォルトは[強制終了]です。

この項目は,メール受信監視ジョブを起動条件に定義した場合は指定できません。

[終了遅延監視]

実行所要時間によるジョブの終了遅延監視をするかどうかを指定します。ジョブの終了遅延を監視する場合は[実行所要時間]をチェックします。デフォルトではチェックされていません。

また,[実行所要時間]をチェックした場合は,ジョブの実行所要時間を1〜1,440の範囲内で指定します(単位:分)。

この項目は,JP1/AJS3 - Viewの場合,またはJP1/AJS2 - View 08-50以降の場合に表示されます。なお,実行所要時間によるジョブの終了遅延監視の注意事項については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 5.1.3 ジョブの実行所要時間による終了遅延監視」を参照してください。

この項目は,メール受信監視ジョブを起動条件に定義した場合は指定できません。

[所有者]

イベントジョブではユニットの所有者を指定しても,イベントジョブの実行時には無効になって実行されます。

[JP1資源グループ]

イベントジョブではJP1資源グループ名を指定しても,イベントジョブの実行時には無効になって実行されます。

[実行ユーザー種別]

イベントジョブでは実行ユーザーの種別を指定しても,イベントジョブの実行時には無効になって実行されます。イベントジョブの実行ユーザー種別は,JP1/AJS3を起動しているユーザー権限で実行されます。