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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド


12.4.5 [詳細定義−[起動条件]]ダイアログボックス

[詳細定義−[起動条件]]ダイアログボックスでは,ルートジョブネットに起動条件を設定します。

注意事項
  • 起動条件には,イベントジョブアイコンだけを定義できます。

  • 関連線を引くことはできません。

  • マップエリアに配置できるアイコンは,最大32個です。

  • 選択しているルートジョブネット配下にジョブネットコネクタが定義されている場合は,実行登録時にエラーになります。

このダイアログボックスには,共通する表示項目と次のタブがあります。

〈この項の構成〉

(1) 共通する表示項目

共通する表示項目を次の図に示します。

図12‒97 [詳細定義−[起動条件]]ダイアログボックスの共通の表示項目

[図データ]

表示項目について説明します。

[ユニット名]

起動条件では指定できません。「.CONDITION」が表示されます。

[コメント]

ユニットのコメントを80バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは空白です。

[実行エージェント]

起動条件では指定できません。

(2) [定義]タブ

[詳細定義−[起動条件]]ダイアログボックスの[定義]タブを次の図に示します。

図12‒98 [詳細定義−[起動条件]]ダイアログボックスの[定義]タブ

[図データ]

表示項目について説明します。

起動条件]

選択できる起動条件を次に示します。デフォルトは[AND]です。

  • [AND]

    複数のイベントを起動条件にしている場合,起動条件にしたすべてのイベントが発生したときに,ジョブネットを起動します。

  • [OR]

    複数のイベントを起動条件にしている場合,起動条件にしたイベントのうちの一つが発生したときに,ジョブネットを起動します。

[監視世代の多重起動]

起動条件付きのジョブネットが開始時刻に到達した場合に,すでに「監視中」状態の世代があったときの動作を指定します。デフォルトは[監視を開始する]です。監視世代の多重起動については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 3.4.5 監視世代の多重起動」を参照してください。

指定できる動作の種類を次に示します。

  • [監視を開始しない]

    すでに「監視中」状態の世代がある場合,開始時刻に到達したジョブネットは,監視を開始しないで「繰り越し未実行」状態に遷移します。

    起動条件の有効範囲の回数または時間を[無制限]に指定している場合は,[監視を開始しない]を指定することを推奨します。

  • [監視の終了を待つ]

    すでに「監視中」状態の世代がある場合,開始時刻に到達したジョブネットは「開始時刻待ち」状態に遷移します。このとき,メッセージ「KAVS1420-I 起動条件付きジョブネット(ジョブネット名:実行ID)は監視中の世代(監視中世代の実行ID)の終了を待ちます」が出力されます。「監視中」状態の世代が終了すると,「開始時刻待ち」状態の世代が「監視中」状態に遷移します。

    「開始時刻待ち」状態のまま打ち切り時間に到達した場合は,「繰り越し未実行」状態に遷移します。

  • [監視を開始する]

    すでに「監視中」状態の世代があっても,開始時刻に到達したジョブネットは「監視中」状態に遷移します。

    起動条件の有効範囲の回数または時間を[無制限]に指定している場合,サイクル処理を設定していると,多重監視状態になります。この場合,1回のイベント発生で「監視中」状態の世代数分,起動条件が成立するので注意してください。

[起動条件成立した実行世代の滞留]

多重起動に[不可能]を設定していて起動条件が成立した場合に,すでに実行中の世代があったとき,成立した世代を滞留させるかどうかを指定します。多重起動に[可能]を設定している場合は,[起動条件成立した実行世代の滞留]の指定に関係なく,起動条件が成立したら「実行中」状態に遷移します。デフォルトは[繰り越さずに滞留させる]です。実行世代の滞留については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 3.4.6 起動条件付きジョブネットの実行世代の滞留」を参照してください。

指定できる動作の種類を次に示します。

  • [繰り越して滞留させない]

    成立した世代を「繰り越し未実行」状態にして,滞留させません。

  • [繰り越さずに滞留させる]

    成立した世代を「起動条件待ち」状態にして,実行中の世代が終了するまで滞留させます。

[異常終了後の動作]

起動条件付きジョブネットが異常終了した場合に,それ以降の起動条件成立によって実行されるジョブネットの実行を抑止するかどうかを指定します。デフォルトは[ジョブネットの実行を開始する]です。実行抑止の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 3.4.7 起動条件付きジョブネットの実行世代が異常終了したときの実行抑止」を参照してください。

指定できる動作の種類を次に示します。

  • [ジョブネットの実行を開始する]

    ジョブネットが異常終了しても,それ以降の起動条件成立によって実行されるジョブネットは実行します。

  • [ジョブネットの開始を保留する]

    ジョブネット異常終了後,それ以降に起動条件が成立するジョブネットを「保留中」または「起動条件待ち」状態にして実行を抑止します。

  • [起動条件の監視を停止する]

    ジョブネット異常終了後,起動条件の監視を停止します。

(3) [属性]タブ

[詳細定義−[起動条件]]ダイアログボックスの[属性]タブを次の図に示します。

図12‒99 [詳細定義−[起動条件]]ダイアログボックスの[属性]タブ

[図データ]

表示項目について説明します。

[保留]

起動条件では選択できません。

[種別]

起動条件では指定できません。

[所有者]

ユニットの所有者を31バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは,ログインしているJP1ユーザー名です。ただし,上位ユニットに対して上位ユニット属性継承機能を設定している場合,デフォルトは,上位ユニットの所有者です。

[JP1資源グループ]

JP1資源グループ名を63バイト以内の文字列で指定します。指定できる文字は,英数字,および「_(アンダーバー)」です。デフォルトは,上位ユニットのJP1資源グループ名です。空白の場合は,アクセス権限の対象になりません。