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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド


6.3.3 開始時刻が一定間隔のスケジュールルールをまとめて定義する

開始時刻が一定間隔のスケジュールルールをまとめて定義するには,繰り返し設定を使用します。繰り返し設定を使用すると,基準となるスケジュールルールの開始時刻から,指定した最終の開始時刻までの間で,一定間隔のスケジュールをまとめて定義できます。

繰り返し設定の手順を次に示します。

  1. [JP1/AJS3 - View]ウィンドウの機能メニューで[スケジュール定義]をクリックする。

    [スケジュール定義]が選択状態になります。

  2. リストエリアで,スケジュールを定義したいジョブネットのルートジョブネットをクリックする。

    クリックしたルートジョブネットが選択状態になります。

  3. 次に示すどちらかの方法で,[スケジュールの設定]ダイアログボックスを表示する。

    ルートジョブネットにスケジュールを定義したい場合

    [編集]−[スケジュール]を選択する。

    ネストジョブネットにスケジュールを定義したい場合

    [編集]−[編集]を選択するか,またはルートジョブネットをダブルクリックする。表示される[ジョブネットエディタ]ウィンドウのツリーエリア,マップエリア,またはリストエリアで,操作対象のジョブネットをクリックし,[編集]−[スケジュール]を選択する。

  4. [上位のジョブネットに依存する]がチェックされていない状態にする。

  5. スケジュールルールを変更またはコピーして定義する場合,[スケジュールルール一覧]で,変更またはコピーしたいスケジュールルールをクリックする。

    クリックしたスケジュールルールが選択状態になります。

    スケジュールルールを追加して定義する場合は,この手順は不要です。

  6. [追加]ボタン,[変更]ボタン,または[コピー]ボタンをクリックする。

    [スケジュールルール]ダイアログボックスが表示されます。

  7. スケジュールルールの詳細を定義する。

    基準となるスケジュールルールを定義します。

  8. [繰り返し]ボタンをクリックする。

    [スケジュールルールの繰り返し設定]ダイアログボックスが表示されます。

  9. 繰り返し設定の詳細を定義する。

    補足事項

    手順7で,基準となるスケジュールルールの[開始時刻]を絶対時刻で指定している場合,[スケジュールルールの繰り返し設定]ダイアログボックスの[最終開始時刻]も絶対時刻として扱われます。[開始時刻]を相対時刻で入力している場合,[最終開始時刻]も相対時刻として扱われます。

  10. [OK]ボタンをクリックする。

    [スケジュールルールの繰り返し設定]ダイアログボックスが閉じます。

  11. [スケジュールルール]ダイアログボックスで,[OK]ボタンをクリックする。

    スケジュールルールの追加を確認するメッセージダイアログボックスが表示されます。

  12. [はい]ボタンをクリックする。

    [スケジュールルール]ダイアログボックスが閉じて,[スケジュールの設定]ダイアログボックスの[スケジュールルール一覧]にスケジュールルールが追加されます。

  13. [スケジュールの設定]ダイアログボックスで,[OK]ボタンをクリックする。

    [スケジュールの設定]ダイアログボックスが閉じます。

繰り返し設定によるスケジュールルールの定義例

定義するスケジュールルールは次のとおりです。

「10:00から13:00の間で,60分おきにスケジュールルールを定義する。」

繰り返し設定でスケジュールルールをまとめて定義する場合,基準となるスケジュールルールを追加またはコピーして新しく定義する方法と,基準となるスケジュールルールを定義済みのスケジュールルールを編集して定義する方法の2とおりがあります。それぞれの方法で,定義されるスケジュールルールの数が異なります。

基準となるスケジュールルールを追加またはコピーして新しく定義する方法
  1. [スケジュールの設定]ダイアログボックスで,[追加]ボタンまたは[コピー]ボタンをクリックして,[スケジュールルール]ダイアログボックスを表示させる。

  2. [開始時刻]を10:00に設定する。

  3. [スケジュールルールの繰り返し設定]ダイアログボックスの[開始間隔]を60分,[最終開始時刻]を13:00に設定する。

この方法でまとめて定義されるスケジュールルールは,基準となるスケジュールルールを含めて,開始時刻が10:00,11:00,12:00および13:00の四つです。

基準となるスケジュールルールを定義済みのスケジュールルールを編集して定義する方法
  1. [スケジュールの設定]ダイアログボックスで,[変更]ボタンをクリックして,[スケジュールルール]ダイアログボックスを表示させる。

  2. [開始時刻]を10:00に設定する。

  3. [スケジュールルールの繰り返し設定]ダイアログボックスの[開始間隔]を60分,[最終開始時刻]を13:00に設定する。

この方法でまとめて定義されるスケジュールルールは,開始時刻が11:00,12:00,および13:00の三つです。

注意事項
  • 繰り返し設定は,JP1/AJS3 - View 09-50以降の場合に使用できます。

  • 繰り返し設定で定義されるスケジュールルールの個数が144個を超える場合,144個だけ定義されます。

  • 繰り返し設定で定義されるスケジュールルールの内容には,[スケジュールルール]ダイアログボックスで設定したスケジュールルールから引き継がれる項目と自動設定される項目があります。

    自動設定される項目を,次の表に示します。

    表6‒1 繰り返し設定で定義したスケジュールルールで自動設定される項目

    項番

    タブ名

    自動設定される項目

    自動設定される内容

    1

    [ルール番号]

    未使用のスケジュールルール番号

    2

    [リンクするルール番号]

    [ルール番号]と同じ値※1

    3

    [基本]

    [開始時刻]の[時],[分]

    基準となるスケジュールルールで設定されている[開始時刻]を,[スケジュールルールの繰り返し設定]ダイアログボックスで設定した[開始間隔]でずらした時刻

    4

    [起動条件の有効範囲]の[時間]で[絶対時刻]を選択したときの[時],[分]

    基準となるスケジュールルールで設定されている,[起動条件の有効範囲]の[時間]の[絶対時刻]を,[スケジュールルールの繰り返し設定]ダイアログボックスで設定した[開始間隔]でずらした時刻※2

    5

    [遅延監視]

    [開始遅延監視]で[絶対時刻]を選択したときの[時],[分]

    基準となるスケジュールルールで設定されている,[開始遅延監視]の[絶対時刻]を,[スケジュールルールの繰り返し設定]ダイアログボックスで設定した[開始間隔]でずらした時刻※2

    6

    [終了遅延監視]で[絶対時刻]を選択したときの[時],[分]

    基準となるスケジュールルールで設定されている,[終了遅延監視]の[絶対時刻]を,[スケジュールルールの繰り返し設定]ダイアログボックスで設定した[開始間隔]でずらした時刻※2

(凡例)

−:該当しない。

注※1

繰り返し設定でネストジョブネットのスケジュールルールを定義する場合,[リンクするルール番号]は[ルール番号]と同じ値が自動で割り振られます。スケジュールルールを関連づける上位ジョブネットの番号に合わせて修正してください。

注※2

47時59分に達した場合,以降の時刻はすべて47時59分になります。

補足事項
  • 繰り返し設定を途中でやめる場合は,[スケジュールルールの繰り返し設定]ダイアログボックスの[繰り返し設定]で,[しない]を選択して,[OK]ボタンをクリックしてください。

  • 繰り返し設定で新しく定義されるスケジュールルールの開始時刻は,[最終開始時刻]に設定した時刻と同じか,それよりも早い時刻になります。例えば,基準になるスケジュールルールを追加で定義して,[開始時刻]を10:00に設定し,[スケジュールルールの繰り返し設定]ダイアログボックスの[開始間隔]を60分,[最終開始時刻]を13:15に設定すると,開始時刻が10:00,11:00,12:00,および13:00のスケジュールルールが新しく定義されます。