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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 トラブルシューティング


付録B.3 プロセス一覧(UNIXの場合)

UNIX版のJP1/AJS3のプログラムおよびコンポーネントのプロセス一覧を記載します。

〈この項の構成〉

(1) UNIX版JP1/AJS3 - Managerのプロセス一覧

UNIX版JP1/AJS3 - Managerは,次に示す3種類のプロセスで構成されます。

jajs_spmdの子プロセスの状態は,jajs_spmd_statusコマンドで確認できます。詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド jajs_spmd_status」の説明を参照してください。

親プロセス,子プロセス,および詳細プロセスの状態は,psコマンドで確認できます。

親プロセスおよび子プロセスの一覧を表B-8に,子プロセスおよび詳細プロセスの一覧を表B-9に示します。

なお,表中の親プロセス名および子プロセス名の後ろに記載されている値は,同時に起動できるプロセス数です。

表B‒8 UNIX版JP1/AJS3 - Managerの親プロセスおよび子プロセス一覧

親プロセス名

(プロセス数)

機能

子プロセス名

(プロセス数)

機能

jajs_spmd(1)※1

JP1/AJS3サービス

jajs_dbmd_組み込みDBセットアップ識別子(1)※2

DB管理

組み込みDBを管理するプロセス。

jajs_hstd(1)

ホストサービス管理

jajs_schd_スケジューラーサービス名(1)※3

スケジューラーサービス管理

jajs_agtd(1)

エージェントサービス管理

ajsqlagtd(1)

JP1/AJS3 Queueless Agentサービス(キューレスエージェントプロセス)

JP1/AJS3 - Manager(スケジューラーサービス)からのキューレスジョブの実行要求を受け付ける。

ajsqlagtd(実行するジョブ数)

キューレスジョブ管理プロセス。

キューレスジョブを実行する。

JP1/AJS3 Queueless Agentサービス(キューレスエージェントプロセス)から,同名のプロセス名が実行するジョブごとに生成される。

キューレスジョブの実行が終了すると消滅する。

このプロセスは,詳細プロセスを持たない。

ローカルホスト(自ホスト)でキューレスジョブを実行する場合に,必要となる。

ajsqlftpd(1)

JP1/AJS3 Queueless File Transferサービス(キューレスファイル転送プロセス)

キューレスジョブ管理プロセスからのファイル転送要求を受け付ける。

ajsqlftpd(ファイル転送要求数)

キューレスファイル転送ワーカプロセス。

転送ファイル,標準出力ファイル,および標準エラー出力ファイルのデータ転送を行う。

JP1/AJS3 Queueless File Transferサービス(キューレスファイル転送プロセス)から,同名のプロセス名がファイル転送要求ごとに生成される。

ファイル転送が終了すると消滅する。

このプロセスは,詳細プロセスを持たない。

ajschkmand(1)

JP1/AJS3 Check Managerサービス

定義内容の事前チェックの制御(マネージャープロセス)

ajschkagtd(1)

JP1/AJS3 Check Agentサービス

ajschkagtd(5)

定義内容の事前チェックの制御(エージェントプロセス)

as_manager(1)

JP1/AJS3 Autonomous Agentサービス用プロセス

as_player(実行するジョブ数+1)

フレキシブルジョブ実行用プロセス

as_iescsvr(1)

JP1/AJS3 Autonomous Agent Messengerサービス用プロセス

(凡例)

−:該当なし

注※1

コマンドラインで論理ホスト名を指定した場合には,物理ホストに対応したプロセスと論理ホストに対応したプロセスとを区別できます。

論理ホスト対応のプロセス名は,「プロセス名 -h 論理ホスト名」です。

例えば,論理ホスト名が「hostA」の場合,hostA対応のjajs_spmdプロセスは,「jajs_spmd -h hostA」です。

注※2

プロセス名は「jajs_dbmd_組み込みDBセットアップ識別子」です。

例えば,組み込みDBセットアップ識別子が「_JF0」の場合,プロセス名は「jajs_dbmd__JF0」です。複数の組み込みDBを使用している場合は,組み込みDB数分のプロセスが起動されます。

注※3

プロセス名は「jajs_schd_スケジューラーサービス名」です。

例えば,スケジューラーサービス名が「AJSROOT1」の場合,プロセス名は「jajs_schd_AJSROOT1」です。スケジューラーサービスを多重起動している場合は,スケジューラーサービス数分のプロセスが起動されます。

表B‒9 UNIX版JP1/AJS3 - Managerの子プロセスおよび詳細プロセス一覧

子プロセス名

詳細プロセス名

機能

jajs_dbmd_組み込みDBセットアップ識別子

ajsdbmgrd

DB稼働制御

組み込みDBを起動,停止,および監視する。

jajs_hstd

ajshlogd

ホストサービス専用ログ管理

ajsinetd

ほかのサーバからのアクセスを制御する,ネットワーク制御プロセス。

ajscdinetd※1

JP1/AJS3 - Web Consoleからのアクセスを制御する,ネットワーク制御プロセス

ajsnetwd

通信制御管理

ajsagtmd

エージェント管理

ajsovstatd

JP1/Cm2/NNMまたはHP NNMと連携している場合に,JP1/Cm2/NNMまたはHP NNMからJP1/AJS3を監視する。

このプロセスは,詳細プロセスを持たない。

ajsgwmasterd

ジョブネットコネクタで異なるスケジューラーサービス間のルートジョブネットの実行順序を制御する場合に,ジョブネットコネクタと接続先のジョブネット間の通信を行うスケジューラーサービス間通信制御プロセスを管理する。

ajsagtmond

エージェント監視プロセス

実行エージェントの通信状態確認および通信状態回復確認を実施する。

このプロセスは,ジョブ配信遅延の軽減機能を使用する場合だけ生成される。

jpqman※2,※3

ジョブ実行制御 マネージャープロセス

サブミットの受け付けなど,ジョブ実行制御独自の処理のメインプロセス。

jpomanager

イベント・アクション制御マネージャープロセス

イベントジョブを管理する。

jajs_schd

ajslogd

スケジューラーログ出力プロセス

jpqman※2

ジョブ実行制御 マネージャープロセス

サブミットの受け付けなど,ジョブ実行制御独自の処理のメインプロセス。

jpomanager

イベント・アクション制御マネージャープロセス

イベントジョブを管理する。

ajsmasterd

スケジューラー

スケジューラーサービスのプロセス全体を監視する。

jajs_agtd

jpqmon

ジョブ実行制御

ジョブ実行制御のプロセス全体を監視する。

jpoagent

イベント・アクション制御エージェントプロセス

このプロセスでjpomanager以外の各監視用のプロセスを監視・制御する。JP1/AJS3 - Managerでも,jpoagentが制御する。

ajsinetd

ajsmonsvr※4

JP1/AJS3 - Viewに接続されたときに起動するプロセス

このプロセスは,詳細プロセスを持たない。

ajsrcmdsvr

リモートジョブネット実行時,コマンドのリモート実行時,およびJP1/AJS3 - ViewからのJP1/AJS3コマンド実行時に起動するプロセス

ajscdinetd※1

ajsmonsvr※1,※5

JP1/AJS3 - Web Consoleからの要求を処理するプロセス

ajsrcmdsvr

JP1/AJS3 - Web Consoleからの実行エージェント操作時に起動するプロセス

ajsgwmasterd※2

ajsgwd※6

スケジューラーサービス間通信制御プロセス

ジョブネットコネクタで異なるスケジューラーサービス間のルートジョブネットの実行順序を制御する場合に,ジョブネットコネクタと接続先のジョブネット間の通信を行うプロセス。

jpomanager※2

jpomgrsub※2

イベント・アクション制御サブマネージャープロセス

ajsmasterd

ajsschd※6

スケジュール制御プロセス

ajsschbd※6,※7

世代管理サブプロセス

ajsflowd※6

フロー制御プロセス

ajssubd※6

ジョブサブミットプロセス

ajssubwd※6

ジョブ完了待ちプロセス

jpqnfyfd※2

ジョブ実行制御 状態通知プロセス

ajsremnetcl※6

リモートジョブネット登録・登録解除要求プロセス

ajsreqd※6

キューレスジョブリクエストプロセス

このプロセスは,ajsflowdから最大8個起動される。

ajsflbd※6,※8

フロー制御サブプロセス

jpqmon※2

jpqagt※2

ジョブ実行制御 エージェントプロセス

このプロセスによってジョブが起動される。

jpqagtdmn※2

ジョブ実行制御 ジョブ監視プロセス起動プロセス

ジョブ監視プロセスを起動するためのプロセス。常時5個起動する。クラスタシステムでは,論理ホストごとに5個ずつ起動する。

jpqagtchild※2

ジョブ実行制御 ジョブ監視プロセス

ジョブプロセスの実行を監視するためのプロセス。初期状態では5個起動する。さらに,実行ジョブごとに1個ずつ起動する。クラスタシステムでは,論理ホストごとに5個ずつ起動する。

jpoagent※2

jpoagtsub※2

イベント・アクション制御サブエージェントプロセス

主に各監視用プロセスからの情報をマネージャーに通知する役割を持つ。

jpocwtflMain※2

ファイル監視用プロセス

jpocwtflSub

ファイル監視用サブプロセス

環境設定パラメーターNetworkFilewatchに「Y」が指定されているときだけ起動する。

jpocwttmMain※2

実行間隔制御用プロセス

jpoeventwatch※2

イベント(JP1イベントやログトラップなど)の監視用プロセス

jpoevsearch※2

イベント検索プロセス

実行前のイベント検索が指定されているイベント受信監視ジョブの実行時に起動し,イベントの検索を実行するプロセス。

jpocwtmlmain※2

メール監視用通信プロセス

as_player

ajsfxexec

フレキシブルジョブ実行用プロセス

ajsfxdstr

フレキシブルジョブ一斉配信用プロセス

ajsfxbcctl

フレキシブルジョブ一斉配信の宛先エージェント管理用プロセス

コマンド実行時は,コマンド名と同じ名称のプロセスが起動します。

注※1

JP1/AJS3 - Managerをバージョン10以前のバージョンからバージョンアップインストールした場合,このプロセスはデフォルトでは起動されません。自動で起動する場合は,JP1/AJS3用起動プロセス定義ファイル(jp1ajs_hstd.conf)を変更する必要があります。

詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 3.4.1 JP1/AJS3 - Managerのセットアップ」(Windowsの場合)またはマニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 13.3.1 JP1/AJS3 - Managerのセットアップ」(UNIXの場合)を参照してください。

注※2

論理ホスト対応のプロセス名は,「プロセス名 論理ホスト名」です。

例えば,論理ホスト名が「hostA」の場合,hostA対応のajsmasterdプロセスは,「ajsmasterd hostA」です。

注※3

HP-UX,AIX,およびLinuxの場合,詳細プロセス名は「jpqman32」です。

注※4

このプロセスは,JP1/AJS3 - Viewウィンドウのツリーエリアで,スケジューラーサービスを選択した際に,選択したスケジューラーサービスに対して一つ起動されます。

最大プロセス起動数は,「スケジューラーサービス数JP1/AJS3 - Viewの接続数」です。

注※5

このプロセスは,JP1/AJS3 - Web Consoleで参照するスケジューラーサービスに対して一つ起動されます。

最大プロセス起動数は,「スケジューラーサービス数JP1/AJS3 - Web Consoleの接続数」です。

注※6

物理ホストに対応したプロセスと,論理ホストに対応したプロセスとを区別できます。論理ホスト対応のプロセス名は,「プロセス名_論理ホスト名」です。

例えば,論理ホスト名が「hostA」の場合,hostA対応のajsschdプロセスは,「ajsschd_hostA」です。

注※7

マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 15.1.7 登録解除や保存世代数管理による世代削除処理方式の変更」の環境設定をした場合だけ,起動されます。

注※8

マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 15.1.8 待ち合わせ条件を使用するための設定」の環境設定をした場合だけ,起動されます。

(2) UNIX版JP1/AJS3 - Agentのプロセス一覧

UNIX版JP1/AJS3 - Agentは,次に示す3種類のプロセスで構成されます。

jajs_spmdの子プロセスの状態は,jajs_spmd_statusコマンドで確認できます。詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド jajs_spmd_status」の説明を参照してください。

親プロセス,子プロセス,および詳細プロセスの状態は,psコマンドで確認できます。

親プロセスおよび子プロセスの一覧を表B-10に,子プロセスおよび詳細プロセスの一覧を表B-11に示します。

なお,表中の親プロセス名および子プロセス名の後ろに記載されている値は,同時に起動できるプロセス数です。

表B‒10 UNIX版JP1/AJS3 - Agentの親プロセスおよび子プロセス一覧

親プロセス名

(プロセス数)

機能

子プロセス名

(プロセス数)

機能

jajs_spmd(1)

JP1/AJS3サービス

jpoagent(1)

イベント・アクション制御エージェントプロセス

jpqmon(1)

ジョブ実行制御

ジョブ実行制御のプロセス全体を監視する。

ajsqlagtd(1)

JP1/AJS3 Queueless Agentサービス(キューレスエージェントプロセス)

JP1/AJS3 - Manager(スケジューラーサービス)からのキューレスジョブの実行要求を受け付ける。

ajsqlagtd実行するジョブ数

キューレスジョブ管理プロセス。

キューレスジョブを実行する。

JP1/AJS3 Queueless Agentサービス(キューレスエージェントプロセス)から,同名のプロセス名が実行するジョブごとに生成される。

キューレスジョブの実行が終了すると消滅する。

このプロセスは,詳細プロセスを持たない。

ajschkagtd(1)

JP1/AJS3 Check Agentサービス

ajschkagtd(5)

定義内容の事前チェックの制御(エージェントプロセス)

as_manager(1)

JP1/AJS3 Autonomous Agentサービス用プロセス

as_player(実行するジョブ数+1)

フレキシブルジョブ実行用プロセス

as_iescsvr(1)

JP1/AJS3 Autonomous Agent Messengerサービス用プロセス

注※

コマンドラインで論理ホスト名を指定した場合には,物理ホストに対応したプロセスと論理ホストに対応したプロセスとを区別できます。

論理ホスト対応のプロセス名は,「プロセス名 -h 論理ホスト名」となります。例えば,論理ホスト名が「hostA」の場合,hostA対応のjajs_spmdプロセスは,「jajs_spmd -h hostA」となります。

表B‒11 UNIX版JP1/AJS3 - Agentの子プロセスおよび詳細プロセス一覧

子プロセス名

詳細プロセス名

機能

jpoagent

jpoagtsub

イベント・アクション制御サブエージェントプロセス

主に各監視用プロセスからの情報をマネージャーに通知する役割を持つ。

jpocwtflMain

ファイル監視用プロセス

jpocwtflSub

ファイル監視用サブプロセス

環境設定パラメーターNetworkFilewatchに「Y」が指定されているときだけ起動する。

jpocwttmMain

実行間隔制御用プロセス

jpocwtmlmain

メール監視用通信プロセス

jpoeventwatch

イベント(JP1イベントやログトラップなど)の監視用プロセス

jpoevsearch

イベント検索プロセス。

実行前のイベント検索が指定されているイベント受信監視ジョブの実行時に起動し,イベントの検索を実行するプロセス。

jpqmon

jpqagt

ジョブ実行制御 エージェントプロセス

このプロセスによってジョブが起動される。

jpqagtdmn

ジョブ実行制御 ジョブ監視プロセス起動プロセス

ジョブ監視プロセスを起動するためのプロセス。常時5個起動する。クラスタシステムでは,論理ホストごとに5個ずつ起動する。

jpqagtchild

ジョブ実行制御 ジョブ監視プロセス

ジョブプロセスの実行を監視するためのプロセス。初期状態では5個起動する。さらに,実行ジョブごとに1個ずつ起動する。クラスタシステムでは,論理ホストごとに5個ずつ起動する。

as_player

ajsfxexec

フレキシブルジョブ実行用プロセス

ajsfxdstr

フレキシブルジョブ一斉配信用プロセス

ajsfxbcctl

フレキシブルジョブ一斉配信の宛先エージェント管理用プロセス

コマンド実行時は,コマンド名と同じ名称のプロセスが起動します。

注※

物理ホストに対応したプロセスと,論理ホストに対応したプロセスとを区別できます。

論理ホスト対応のプロセス名は,「プロセス名 論理ホスト名」となります。

例えば,論理ホスト名が「hostA」の場合,hostA対応のjpoagentプロセスは,「jpoagent hostA」となります。

(3) Linux版JP1/AJS3 - Web Consoleのプロセス一覧

Linux版JP1/AJS3 - Web Consoleは,次に示す2種類のプロセスで構成されます。

親プロセス,および子プロセスの状態は,psコマンドで確認できます。

親プロセスおよび子プロセスの一覧を表B-12に示します。なお,表中の親プロセス名および子プロセス名の後ろに記載されている値は,同時に起動できるプロセス数です。

表B‒12 Linux版JP1/AJS3 - Web Consoleの親プロセスおよび子プロセス一覧

親プロセス名

(プロセス数)

機能

子プロセス名

(プロセス数)

機能

httpsd(1)

JP1/AJS3 HTTP Serverサービス

httpsd(5〜150)

Webサービスプロセス

JP1/AJS3 - Web ConsoleへのHTTPリクエストによって増減する。

rotatelogs2(3)

Webサービス用のログ分割ユーティリティ

cjstartsv(1)

JP1/AJS3 Web Application Serverサービス

コマンド実行時は,コマンド名と同じ名称のプロセスが起動します。

注※

JP1/AJS3 - Web ConsoleがクライアントホストとSSLで通信する場合,プロセス数は4です。