1.2.1 システム障害通知ログ
システム障害通知ログとは,システム側のトラブルを通知する,システム管理者向けのログ情報のことです。
このログ情報は,共通メッセージログおよび統合トレースログに出力されます。
- 〈この項の構成〉
(2) 統合トレースログ
統合トレースログとは,各プログラムが出力するトレース情報を,統合トレース機能(HNTRLib2)を通じて,一つの出力先ファイルにまとめて採取するログ情報のことです。共通メッセージログより詳しい内容のメッセージが出力されます。
統合トレースログは,統合トレースログファイルに出力されます。
統合トレースログの採取方法については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
統合トレースログのデフォルトの出力先は次のとおりです。
- Windowsの場合
-
システムドライブ\Program Files (x86)※1,※2\HITACHI\HNTRLib2\spool\hntr2{1|2|3|4}.log
- UNIXの場合
-
/var/opt/hitachi/HNTRLib2/spool/hntr2{1|2|3|4}.log
- 注※1
-
32ビット版のWindowsの場合は,「Program Files (x86)」を「Program Files」と読み替えてください。
- 注※2
-
JP1/AJS3 - Web Consoleの場合は,「Program Files (x86)」を「Program Files」と読み替えてください。
統合トレースログに出力するシステム障害通知ログの種類を指定することもできます。出力するログの種類は,jajs_configコマンドで環境設定パラメーターHNTRLOGLEVELを設定してください。
統合トレースログファイルは,任意のテキストエディターで参照できます。統合トレースログファイルの出力例を次に示します。
統合トレースログファイルに出力されるヘッダー情報と出力項目の説明を次に示します。
ヘッダー情報 |
説明 |
---|---|
OS情報 |
統合トレース機能が起動しているOSの情報が出力されます。 |
ホスト名 |
統合トレース機能が起動しているホスト名が出力されます。 |
タイムゾーン |
|
統合トレース機能起動時刻 |
統合トレース機能を起動した時刻が出力されます。 |
出力項目 |
説明 |
---|---|
番号(4けた) |
トレースレコードの通し番号。 番号はログを出力したプロセスごとに採番されます。 |
日付(10バイト) |
トレースの取得日付:yyyy/mm/dd(年/月/日)。 |
時刻(12バイト) |
トレースの取得時刻(ローカル時刻):hh:mm:ss.sss(時:分:秒.ミリ秒)。 |
AP名 (16バイト以内) |
アプリケーションを識別するための名称(アプリケーション識別名)。 JP1/AJS3で出力される主なAP名は次のとおりです。
|
pid |
プロセスID。OSが付けるプロセスID。 16進数で出力されます。 |
tid |
スレッドID。スレッドを識別するためのID。 16進数で出力されます。 |
メッセージID |
マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 メッセージ 1.2.1 メッセージの出力形式」で説明したメッセージID。この製品で使用するメッセージID。 |
メッセージテキスト |
統合トレースログに出力されるメッセージのテキスト。この製品から出力されるメッセージテキスト。 |
- 重要
-
統合トレースログに出力されるログの時刻は,出力したプロセスのタイムゾーンでフォーマットされます。そのため,環境変数TZを変更したユーザーなどがサービスを起動したり,コマンドを実行したりすると,OSに設定されているタイムゾーンと異なる時刻が出力されることがあります。