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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド


6.4 JP1/AJS3サービス再起動時のジョブの再サブミット

ジョブ実行制御では,ジョブが実行エージェントに配信されるまでジョブの実行に必要な情報をメモリー上で管理します。ジョブの実行に必要な情報は,次のとおりです。

ジョブの配信前にJP1/AJS3サービスが停止すると,実行に必要なメモリー上の情報は破棄されます。そのため,JP1/AJS3サービスの再起動(ホットスタート)時には,サービスの停止時点で「実行待ち」状態または「キューイング」状態であったジョブを破棄して「先行終了待ち」状態に戻し,自動的にジョブを再度サブミットすることでジョブネットの運用を継続します。この動作をジョブの再サブミットと呼びます。

ジョブが破棄された際には,メッセージKAVS0266-Iが出力されます。破棄されたジョブは,ジョブ実行制御によってキューイングをキャンセルされ,「先行終了待ち」状態に戻ります。そのあと,再サブミットによって,いったん「実行待ち」状態になったあと「キューイング」状態になります。ただし,先行に異常終了しているユニットがある場合は,再サブミットされないで「未実行終了」状態になります。

JP1/AJS3サービスの再起動(ホットスタート)時のジョブの再サブミット動作について,次の図に示します。

図6‒3 JP1/AJS3サービスの再起動(ホットスタート)時のジョブの再サブミット動作

[図データ]

バージョン11-50以降のJP1/AJS3 - Managerでは,サービスの停止時点で「キューイング」状態であったジョブに加えて,「実行待ち」状態であったジョブも,再サブミットすることでジョブネットの運用を継続します。サービス停止時点で「実行待ち」状態または「キューイング」状態であったジョブはサービス再起動時に再サブミットされるため,サービス停止時点のジョブ実行状況によって,サービス起動後のジョブ実行性能やジョブ実行多重度に影響を及ぼすおそれがあります。

なお,ウォームスタートした場合は,「未実行終了」状態に遷移します。また,コールドスタートした場合は「未登録」状態になります。ディザスターリカバリースタートした場合は「終了状態不明」状態になります。