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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド


4.1.1 ジョブネットの実行結果を確認する

JP1/AJS3で自動化して運用している業務(ジョブネット)が正常に運用されているかを判断するには,ジョブネットの実行結果を確認する必要があります。

〈この項の構成〉

(1) ジョブネットの実行結果の確認

ジョブネットの実行結果の確認は,次の表に示す方法で実施できます。

表4‒1 実行結果の確認方法

確認の種類

確認方法

画面(JP1/AJS3 - View)

次に示すウィンドウで,正常終了を表す色(デフォルトでは,薄い緑)が表示されていれば,そのジョブネットやジョブは正常に終了しています。

  • [JP1/AJS3 - View]ウィンドウ(サマリー監視画面)

  • [ジョブネットモニタ]ウィンドウ(定義ウィンドウ形式)

  • [マンスリースケジュール]ウィンドウ(カレンダー形式)

  • [デイリースケジュール]ウィンドウ(チャート形式)

画面(Web GUI)

JP1/AJS3 - Web Consoleを使用すると,ジョブネットやジョブの実行状態をWebブラウザーで確認できます。

ユーザーアプリケーション

JP1/AJS3が公開しているAPIを使用して独自のアプリケーション(ユーザーアプリケーション)を開発・実装している場合,ジョブネットやジョブの実行状態などをユーザーアプリケーションで確認できます。

コマンド

ajsshowコマンド

実行登録済みのジョブネットまたはジョブの,前回までの実行結果,現在の状態,および次回の実行予定などの情報を標準出力ファイルに出力します。

ログ

JP1/AJS3のスケジューラーログファイル中に,ジョブネットが正常終了したか,または異常終了したか,などの情報が出力されます。ログファイルをテキストエディターなどで確認します。ログファイルのデフォルトの格納場所を次に示します。

スケジューラーサービス単位でログファイルを出力している場合

Windowsで,インストール先フォルダがデフォルトまたはシステムで保護されたフォルダ配下のとき
  • %ALLUSERSPROFILE%\Hitachi\JP1\JP1_DEFAULT\JP1AJS2\log\schedule\スケジューラーサービス名\ajs-log1.log

  • %ALLUSERSPROFILE%\Hitachi\JP1\JP1_DEFAULT\JP1AJS2\log\schedule\スケジューラーサービス名\ajs-log2.log

%ALLUSERSPROFILE%」のデフォルトは「システムドライブ\ProgramData」です。

「システムで保護されたフォルダ」とは,次のフォルダを指します。

・「システムドライブ\Windows」配下

・「システムドライブ\Program Files」配下

・「システムドライブ\Program Files (x86)」配下

Windowsで,インストール先フォルダが上記以外のとき
  • JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ\log\schedule\スケジューラーサービス名\ajs-log1.log

  • JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ\log\schedule\スケジューラーサービス名\ajs-log2.log

UNIXのとき
  • /var/opt/jp1ajs2/log/schedule/スケジューラーサービス名/ajs-log1.log

  • /var/opt/jp1ajs2/log/schedule/スケジューラーサービス名/ajs-log2.log

ホスト単位でログファイルを出力している場合

Windowsで,インストール先フォルダがデフォルトまたはシステムで保護されたフォルダ配下のとき
  • %ALLUSERSPROFILE%\Hitachi\JP1\JP1_DEFAULT\JP1AJS2\log\ajs-host-log1.log

  • %ALLUSERSPROFILE%\Hitachi\JP1\JP1_DEFAULT\JP1AJS2\log\ajs-host-log2.log

%ALLUSERSPROFILE%」のデフォルトは「システムドライブ\ProgramData」です。

「システムで保護されたフォルダ」とは,次のフォルダを指します。

・「システムドライブ\Windows」配下

・「システムドライブ\Program Files」配下

・「システムドライブ\Program Files (x86)」配下

Windowsで,インストール先フォルダが上記以外のとき
  • JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ\log\ajs-host-log1.log

  • JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ\log\ajs-host-log2.log

UNIXのとき
  • /var/opt/jp1ajs2/log/ajs-host-log1.log

  • /var/opt/jp1ajs2/log/ajs-host-log2.log

Windowsイベントログまたはsyslog

環境設定パラメーターNETSYSLOGを設定している場合,Windowsイベントログまたはsyslogに,ジョブネットが正常終了したか,異常終了したか,などの情報が出力されます。

ジョブネットの正常終了および異常終了のイベントID(ファシリティ)とメッセージIDを次に示します。

ジョブネット正常終了イベント

イベントID:30261

ファシリティ:LOG_DAEMON

メッセージID:KAVS0261-I

ジョブネット異常終了イベント

イベントID:30262

ファシリティ:LOG_DAEMON

メッセージID:KAVS0262-E

ジョブネットが異常終了していた場合,リカバリーユニットが実行されているか確認したり,ジョブネットを再実行したりしてください。

画面の表示項目や操作手順の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド」を参照してください。

ajsshowコマンドのオプションの詳細や出力例については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド ajsshow」を参照してください。

スケジューラーログの出力形式については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 トラブルシューティング 付録C ログ情報」を参照してください。

(2) ジョブネットコネクタの状態監視と実行結果の確認

ジョブネットコネクタや接続先のジョブネットの実行状態および実行結果は,JP1/AJS3 - Viewやコマンドで確認できます。

ジョブネットコネクタや接続先のジョブネットの実行状態については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 6.1 ジョブネット・ジョブ・ジョブネットコネクタの状態」を参照してください。また,コマンドでの実行状態および実行結果の確認方法については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス」を参照してください。

ここでは,ジョブネットコネクタや接続先のジョブネットの,JP1/AJS3 - Viewでの監視について説明します。

ジョブネットコネクタや接続先のジョブネットの,実行状態および実行結果を確認できるJP1/AJS3 - Viewの画面を,次に示します。

各ウィンドウでの監視の概要について説明します。

(a) [ジョブネットモニタ]ウィンドウでの監視

[ジョブネットモニタ]ウィンドウでは,通常のジョブネットと同様にジョブネットコネクタの実行状態および実行結果を,ジョブネットを定義したときと同じイメージで監視・確認できます。マップエリアでジョブネットコネクタをダブルクリックすると,接続先のジョブネットを別ウィンドウの[ジョブネットモニタ]ウィンドウで確認できます。また,ジョブネットコネクタを選択して[表示]−[接続先のジョブネット]を選択することで,接続先のジョブネットを次のウィンドウからも確認できます。

  • [デイリースケジュール(階層表示/全ジョブ表示)]ウィンドウ

  • [マンスリースケジュール]ウィンドウ

  • [ジョブネットモニタ]ウィンドウ

[ジョブネットモニタ]ウィンドウでの監視について,次の図に示します。

図4‒1 [ジョブネットモニタ]ウィンドウでの監視

[図データ]

さらに,[表示]−[詳細情報]で表示される[モニタ詳細 −[アイコン名]]ダイアログボックスでは,ジョブネットコネクタの場合は接続先のジョブネットの実行IDを,接続先のジョブネットの場合はジョブネットコネクタの実行IDや実行順序制御方式の設定値を確認できます。

補足事項

  • 接続先のジョブネットの実行予定がない,または接続先のジョブネットが閉塞状態の場合は,接続先のジョブネットの[ジョブネットモニタ]ウィンドウを表示できません。

  • ジョブネットコネクタと接続先のジョブネットが異なる認証圏のホストにある場合,次の操作をするにはログインが必要です。

    • ジョブネットコネクタから接続先のジョブネットを表示させる場合,接続先のジョブネットがあるホストに対してログインが必要です。

    • ジョブネットコネクタに対して[モニタ詳細]ダイアログボックスを表示させる場合,接続先のジョブネットがあるホストに対してログインが必要です。

    • 接続先のジョブネットに対して[モニタ詳細]ダイアログボックスを表示させる場合,ジョブネットコネクタがあるホストに対してログインが必要です。

    詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド 12.3.38 [モニタ詳細−[ジョブネット]]ダイアログボックス」またはマニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド 12.14.6 [ジョブネットモニタ]ウィンドウの注意事項」を参照してください。

(b) [デイリースケジュール]ウィンドウおよび[マンスリースケジュール]ウィンドウでの監視

[デイリースケジュール]ウィンドウおよび[マンスリースケジュール]ウィンドウで監視する場合,ツリーエリアでジョブネットコネクタを選択して[表示]−[接続先のジョブネット]を選択することで,接続先のジョブネットを次のウィンドウから確認できます。

  • [デイリースケジュール(階層表示/全ジョブ表示)]ウィンドウ

  • [マンスリースケジュール]ウィンドウ

  • [ジョブネットモニタ]ウィンドウ

[デイリースケジュール]ウィンドウおよび[マンスリースケジュール]ウィンドウでの監視について,次の図に示します。

図4‒2 [デイリースケジュール]ウィンドウおよび[マンスリースケジュール]ウィンドウでの監視

[図データ]

さらに,[表示]−[詳細情報]で表示される[詳細スケジュール]ダイアログボックスでは,詳細なスケジュール情報のほか,ジョブネットコネクタの場合は接続先のジョブネットの実行IDを,接続先のジョブネットの場合はジョブネットコネクタの実行IDや実行順序制御方式の設定値を確認できます。

各操作方法の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド」を参照してください。

補足事項

  • 接続先のジョブネットの実行予定がない,または接続先のジョブネットが閉塞状態の場合は,接続先のジョブネットの[ジョブネットモニタ]ウィンドウを表示できません。

  • ジョブネットコネクタと接続先のジョブネットが異なる認証圏のホストにある場合,次の操作をするにはログインが必要です。

    • ジョブネットコネクタから接続先のジョブネットを表示させる場合,接続先のジョブネットがあるホストに対してログインが必要です。

    • ジョブネットコネクタに対して[詳細スケジュール]ダイアログボックスを表示させる場合,接続先のジョブネットがあるホストに対してログインが必要です。

    • 接続先のジョブネットに対して[詳細スケジュール]ダイアログボックスを表示させる場合,ジョブネットコネクタがあるホストに対してログインが必要です。

    詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド 12.7.7 [詳細スケジュール]ダイアログボックス」またはマニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド 12.14.7 [デイリースケジュール/マンスリースケジュール]ウィンドウの注意事項」を参照してください。