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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド


15.2.5 ジョブの結果ファイルの再送間隔・再送回数の変更

エージェントホストはジョブが終了したとき,マネージャーホストに対してジョブの結果ファイルを転送し,結果ファイルの転送が成功すると終了通知を行います。エージェントホストでは結果ファイルの転送時に一時的な通信障害などでファイルの転送に失敗したときでも,確実に終了状態を通知するために,このファイルの転送を通常は5分おきにリトライしています。一方でこの結果ファイルのサイズが大きいと,マネージャーホストではファイルの解析を行うのに非常に負荷が掛かります。通常,ファイルの転送を行ったとき,エージェントホスト側では10分間マネージャーホストからの応答がないと,タイムアウトエラーが発生したものとして結果ファイルを再送します。マネージャーホストでは結果ファイルの再送が繰り返されることによって負荷の掛かるファイル解析処理を多重に行うことになり,結果としてCPUの使用率が非常に高くなり,ほかの要求を受け付けられなくなるといった問題が発生します。

次の設定を行うと,結果ファイルの転送に失敗したときの,再送までの間隔を変更したり,再送する回数を制限したりでき,マネージャーホストに掛かる負荷を抑えることができます。

ジョブの結果ファイルの再送間隔・再送回数の設定手順を次に示します。

なお,キューレスジョブ実行機能では,次に示す設定は必要ありません。キューレスジョブ実行機能では結果ファイルを再送していません。

〈この項の構成〉

(1) 定義手順

  1. JP1/AJS3のサービスを停止する。

    次のコマンドを実行して,プロセスがすべて停止していることを確認します。

    # /etc/opt/jp1ajs2/jajs_stop
    # /opt/jp1ajs2/bin/jajs_spmd_status
    注※

    自動停止の設定がされていることを確認してください。

  2. 次のコマンドを実行して,「(2) 環境設定パラメーター一覧」の環境設定パラメーターを設定する。

    jajs_config -k "定義キー名" "環境設定パラメーター名1"=定義内容1 ["環境設定パラメーター名2"=定義内容2]
  3. JP1/AJS3を再起動する。

    設定した内容が反映されます。

(2) 環境設定パラメーター一覧

表15‒16 ジョブの結果ファイルの再送間隔・再送回数環境設定パラメーター

定義キー

環境設定パラメーター

定義内容

[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1NBQAGENT\Network]

"NotfyJobStateInterval"=

ジョブの結果ファイルの再送間隔

"NotfyJobStateCount"=

ジョブの結果ファイルの再送回数

注※

{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定します。

環境設定パラメーターの定義内容の詳細については,次の個所を参照してください。