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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド


6.2.24 ジョブの結果ファイル転送失敗時の動作の設定

JP1/AJS3では,ジョブプロセスの終了後に,ジョブの結果ファイル(標準出力ファイル・標準エラー出力ファイル)をエージェントホストからマネージャーホストに転送します。

結果ファイルの転送に失敗した場合,マネージャーホスト上でジョブの結果ファイルの内容が確認できないため,ジョブの状態を「異常検出終了」としています。このため,ジョブプロセスが正常終了していても,結果ファイル転送に失敗するとジョブの状態が「異常検出終了」となります。ただし,ジョブの結果ファイル転送失敗時の動作を変更することで,ジョブプロセスが正常終了したときに結果ファイル転送に失敗しても,ジョブの状態を「正常終了」とすることができます。

設定方法について次に説明します。

〈この項の構成〉

(1) 定義手順

  1. Windowsの[コントロールパネル]の[管理ツール]で[サービス]を選択し,次に示すサービスを停止する。

    • ジョブの実行先サービスに[標準]を指定している場合

      JP1/AJS3サービス

    • ジョブの実行先サービスに[キューレス]を指定している場合

      JP1/AJS3 Queueless Agentサービス

    注意事項

    クラスタシステムの場合はクラスタの設定を確認し,論理ホストのJP1/AJS3サービスも停止してください。

  2. 次のコマンドを実行して,「(2) 環境設定パラメーター一覧」の環境設定パラメーターを設定する。

    jajs_config -k 定義キー名 "環境設定パラメーター名"=定義内容

    定義キー名に指定できる定義キーは一つです。異なる定義キーの環境設定パラメーターを設定する場合は,定義キーごとにjajs_configコマンドを実行する必要があります。

  3. 手順1で停止したサービスを再起動する。

    設定した内容が反映されます。

(2) 環境設定パラメーター一覧

表6‒44 ジョブの結果ファイル転送失敗時の動作を設定するための環境設定パラメーター

定義キー

環境設定パラメーター

定義内容

[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1NBQAGENT\Job]※1

"IgnoreResultFileError"=

ジョブの実行先サービスに[標準]を指定している場合に,ジョブの結果ファイルの転送処理でエラーが発生したときの動作

[JP1_DEFAULT\JP1QLAGENT]※2

"IgnoreResultFileError"=

ジョブの実行先サービスに[キューレス]を指定している場合に,ジョブの結果ファイルの転送処理でエラーが発生したときの動作

注※1

{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定します。

注※2

この設定は,物理ホストと論理ホストの両方に有効です。

環境設定パラメーターの定義内容の詳細については,次の個所を参照してください。

(3) 注意事項