Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編)


7.6.1 JP1イベント受信監視ジョブの注意事項

JP1イベント受信監視ジョブの注意事項(使用する前に知っておいた方がよいこと)を次に示します。

JP1イベントはJP1/Baseで管理されるイベントで,JP1シリーズプログラムで発生した事象を契機として発行されます。JP1イベントは,エラー,警告,通知などの重大度やメッセージなどの情報を持っているので,重大度ごとに異なる後続ジョブを実行したり,特定のメッセージを受け取ったときだけ後続ジョブを実行したりできます。JP1イベント中のメッセージや詳細情報の一部分を正規表現で切り出して,後続ジョブに引き継ぐこともできます。

JP1イベント受信監視ジョブを使った例を次に示します。

〈この項の構成〉

(1) JP1イベントが発生するタイミングに関する注意事項

JP1イベント受信監視ジョブで監視できるJP1イベントは,JP1イベント受信監視ジョブが実行状態になったあとに発生したJP1イベントが対象です。そのため,次のタイミングで発生したJP1イベントは,JP1/AJS3では検知されません。

JP1イベント受信監視ジョブで監視する対象となるJP1イベントは,JP1/AJS3のイベントジョブが監視状態になるまで発行されないJP1イベントを監視対象にしてください。

JP1イベント受信監視ジョブが検知できないタイミングを次の図に示します。

図7‒1 JP1イベント受信監視ジョブが検知できないタイミング

[図データ]

(2) JP1イベント受信監視ジョブのオプション

JP1イベント受信監視ジョブには,JP1イベント受信監視ジョブがJP1イベントの監視を開始する前に発生したJP1イベントを受信監視の対象とするかどうかを指定するJP1イベント受信監視実行前のイベント検索オプションを設定できます。このオプションは,イベントIDを指定し,かつJP1イベントの監視を開始した時刻を基準に何分前まで検索するかを指定した場合に有効になります。指定できる値は1〜720(単位:分)の間です。なお,このオプションを指定した場合に基準となる時刻は,JP1イベント受信監視ジョブが実行されるホストで設定されている時刻です。

このオプションを指定しない場合は,通常のJP1イベント受信監視だけになり,JP1イベントの監視を開始した時刻以前のJP1イベントは検索しません。

このオプションを指定するには,次の注意事項があります。

(3) JP1イベント受信監視ジョブ定義時の注意事項

JP1イベント受信監視ジョブを定義するときの注意事項を次に示します。