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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編)


付録E.1 AJS管理者でのJP1/AJS3の運用

AJS管理者は,スーパーユーザー権限が必要な一部の操作を除き,JP1/AJS3のシステム管理・運用操作を実施できます。そのため,AJS管理者を設定することで,AJS管理者とスーパーユーザー権限を持つユーザー(システム管理者)が作業を分担してJP1/AJS3のシステムを管理・運用できるようになります。

例えば,AJS管理者はJP1/AJS3の環境設定や日々の運用に関する操作を担当し,システム管理者はインストール作業などスーパーユーザー権限が必要な一部の操作だけを担当する,という運用を実現できます。

AJS管理者とシステム管理者が,作業を分担してJP1/AJS3を構築・運用する例を,次の図に示します。

図E‒1 JP1/AJS3を構築・運用する作業の分担の例

[図データ]

この例の場合,構築時と運用時で,AJS管理者とシステム管理者は次のように作業を分担します。

構築時の作業の分担

AJS管理者は,システム管理者に,JP1/AJS3やJP1/Baseなどのプログラムのインストールや,OSリソースの割り当てを依頼します。システム管理者は,依頼された内容に従ってプログラムをインストールし,OSリソースを割り当てます。システム管理者の作業が完了したら,AJS管理者はJP1/AJS3のセットアップを行います。また,クラスタ運用する場合,システム管理者などクラスタソフトの操作権限を持つユーザーにクラスタソフトの操作を実施してもらいます。

運用時の作業の分担

日々の運用で必要な作業は,AJS管理者が担当します。必要に応じてJP1/AJS3を起動・停止したり,定義情報をバックアップしたり,DBをメンテナンスしたりします。ただし,AJS管理者にクラスタソフトの操作権限がない場合,システム管理者などクラスタソフトの操作権限を持つユーザーにクラスタを運用してもらいます。

トラブル発生時には,システム管理者が,トラブルの原因調査のために必要な資料を採取します。