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JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation サービステンプレートリファレンス


5.11.41 仮想サーバのリソース変更の事前判定

機能

VMware vCenter Serverで管理される仮想サーバについて,リソース(CPU数,メモリ容量)の設定の事前確認を行います。

CPU数とは,VMware vCenter Server 4.1以前では仮想プロセッサ数,VMware vCenter Server 5.0以降では仮想ソケット数×ソケット当たりのコア数を指します。11-11以前では「ソケット当たりのコア数」は1固定のため,CPU数は仮想ソケット数と同じ値でしたが,11-12以降では「ソケット当たりのコア数」を変更可能です。

また,上記の理由によって,VMware.cpuNumプロパティの表示名を変更しています。11-11以前では「CPU数」でしたが,11-12以降では「CPUソケット数」としています。

この部品が前提とするサーバを次に示します。

・vCenterサーバ

 VMware vCenter Serverがインストールされているサーバです。

・vCenter操作サーバ(実行対象サーバ)

 VMware vSphere PowerCLIがインストールされているサーバです。JP1/AOによってこのサーバに部品が転送され,実行されます。

・仮想サーバ

 vCenterサーバおよびVMware vSphere ESXi(またはVMware ESX Server)によって管理されている仮想サーバです。

利用場面

サービステンプレートに指定されたプロパティから,次の判定を行います。

・CPU,メモリの設定の変更を行うかの判定。

前提条件

【システム内前提製品】/【実行対象システム内前提製品】/【実行対象サーバ内前提製品】/【実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】の最新のサポート状況については,リリースノートを参照してください。

【システム内前提製品】

 JP1/Automatic Operation 12-00以降

【実行対象システム内前提製品】

(1)vCenterサーバの前提製品

 ・VMware vCenter Server 7.0,6.7,6.5,6.0,5.5,5.1,5.0,4.1,4.0

(2)仮想サーバを管理するVMware vSphere ESXi(またはVMware ESX Server)

 ・VMware vSphere ESXi 7.0,6.7,6.5,6.0,5.5,5.1,5.0 またはVMware ESX Server 4.1,4.0

(3)仮想サーバの前提OS

vCenterサーバの前提製品/仮想サーバを管理するVMware vSphere ESXi(またはVMware ESX Server)/vCenter操作サーバの前提製品がサポートする構成の範囲で,次のOSがサポート範囲です。

 ・Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter

 ・Windows Server 2012 Standard/Datacenter,Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter

 ・Windows Server 2016 Standard/Datacenter

 ・Windows Server 2019 Standard/Datacenter

 ・Red Hat Enterprise Linux Server 6 (32-bit x86),Red Hat Enterprise Linux Server 6 (64-bit x86_64)

 ・Red Hat Enterprise Linux Server 7 (64-bit x86_64)

 ・Red Hat Enterprise Linux Server 8 (64-bit x86_64)

 ・CentOS 6 (64-bit x86_64)

 ・CentOS 7 (64-bit x86_64)

 ・CentOS 8 (64-bit x86_64)

【実行対象システム内前提製品の使用条件】

(1)VMware vSphere ESXi(またはVMware ESX Server)がVMware vCenter Serverで管理されていること。

(2)仮想サーバに関する条件

 ・同一のvCenterの管理下で,仮想サーバ名が重複しないこと。

 ・仮想サーバが停止していること。

 ・仮想サーバに,VMwareToolsがインストールされていること。

【実行対象サーバ内前提製品】

 ・VMware vSphere PowerCLI 6.3 Release1,6.0 Release3,6.0 Release1,5.8 Release1,5.5 Release2,5.5 Release1,5.1 Release2,5.0

 ・VMware PowerCLI 6.5 Release1

 ・VMware PowerCLI 6.5.1,6.5.4

 ・VMware PowerCLI 10.1.0,10.1.1,11.3.0,12.0.0,12.1.0

【実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】

 ・Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter

 ・Windows Server 2012 Standard/Datacenter,Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter

 ・Windows Server 2016 Standard/Datacenter

 ・Windows Server 2019 Standard/Datacenter

注意事項

(1)この部品と「仮想サーバのリソース設定」部品のバージョンは同じにしてください。

実行権限

(1)VMware vCenter Serverに接続するユーザーに,次の権限が必要です。

システム管理者ロール

バージョン

03.00.01

部品のタグ

Gather VM information,VMware vSphere

タスクログに表示される部品の名称

vsphereCheckResource

戻り値

戻り値

説明

0

正常

12

異常(ユーザーミス) プロパティ不正

23

異常(環境不正) 前提環境不正

27

異常(エラー内容はタスクログで確認)

41

異常(部品内でエラーを検知) プロパティ未入力(部品スクリプトでエラーを検知)

プロパティ一覧

プロパティ一覧を次の表に示します。

プロパティキー

プロパティ名

説明

デフォルト値

入出力種別

必須区分

VMware.vCenterServerName

vCenterサーバ名

VMware vCenter Serverのホスト名,またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

○ 

VMware.userName

VMware vCenter Serverに接続するためのユーザー名

VMware vCenter Serverに接続するためのユーザー名を指定します。

− 

入力

○ 

VMware.password

VMware vCenter Serverに接続するためのパスワード

VMware vCenter Serverに接続するためのパスワードを指定します。

− 

入力

○ 

VMware.portNumber

VMware vCenter Server接続用ポート番号

VMware vCenter Serverに接続するためのポート番号(VMware vCenter ServerのWebサービス用)を指定します。指定しなかった場合には,VMware vCenter Serverで設定されているデフォルト値で接続します。

443

入力

△ 

VMware.protocol

VMware vCenter Server接続用プロトコル

VMware vCenter Serverに接続するためのプロトコルを指定します。

https

入力

○ 

VMware.vmName

仮想サーバ名

仮想サーバの名称を指定します(VMware vCenter Serverにおける仮想サーバの表示名称です。OS上のホスト名ではありません)。

− 

入力

○ 

VMware.cpuNum

CPUソケット数

仮想サーバに設定するCPUの仮想ソケット数を指定します。CPUソケット数・メモリ容量は,少なくともどちらか一つは指定してください。CPUソケット数とソケット当たりのコア数を掛けた値が仮想サーバのCPU数となります。

− 

入力

△ 

VMware.setCoresOption

コア数設定オプション

仮想サーバのCPUのソケット当たりのコア数を設定する場合に"true"を指定します。"true"以外の場合はコア数を設定しません。「仮想サーバスペック変更(CPU,メモリ)」サービスのサービス詳細説明の注意事項を参照してください。

false

入力

△ 

VMware.numCoresPerSocket

ソケット当たりのコア数

コア数設定オプションに"true"を指定した場合に,仮想サーバに設定するCPUのソケット当たりのコア数を指定します。このプロパティを指定する場合は,CPUソケット数も指定してください。CPUソケット数とソケット当たりのコア数を掛けた値が仮想サーバのCPU数となります。

− 

入力

△ 

VMware.memoryMB

メモリ容量

仮想サーバに設定するメモリ容量をMB単位で指定します。CPUソケット数・メモリ容量は,少なくともどちらか一つは指定してください。

− 

入力

△ 

plugin.destinationHost

実行対象サーバのホスト名

この部品を実行するサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

○ 

common.returnValue

部品の戻り値

この部品の戻り値が格納されます。

− 

出力

△ 

VMware.checkResourceResult

仮想サーバのリソース変更の事前判定結果

仮想サーバのリソース変更要否を判定し,変更する場合はTRUE,変更しない場合はFALSEを格納します。

− 

出力

△