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JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation サービステンプレートリファレンス


5.11.8 HAクラスタの仮想サーバの監視設定

機能

VMware vSphere環境で,vSphere HAクラスタに属している仮想サーバに対し,仮想サーバの監視を設定します。

設定できる項目は「仮想サーバの監視」および「監視感度」です。

この部品が前提とするサーバを次に示します。

・vCenterサーバ

 VMware vCenter Serverがインストールされているサーバです。

・vCenter操作サーバ(実行対象サーバ)

 VMware vSphere PowerCLIがインストールされているサーバです。JP1/AOによってこのサーバに部品が転送され,実行されます。

・HAクラスタ

 vSphere HAクラスタまたはvSphere HAクラスタを構成しているサーバです。

・仮想サーバ

 vCenterサーバおよびVMware vSphere ESXiによって管理されている仮想サーバです。

仮想サーバの監視(VMware.vmMonitoringプロパティ)について次に示します。

・仮想サーバに設定する仮想サーバの監視ステータスを指定します。

・指定できる値を次に示します。

 設定値          意味

  vmMonitoringDisabled   無効

  vmMonitoringOnly     仮想サーバの監視のみ

  vmAndAppMonitoring    仮想サーバとアプリケーションの監視

  clusterSettings      クラスタ設定の使用

監視感度(障害間隔)(VMware.failureIntervalプロパティ)について次に示します。

・設定する監視感度の障害間隔を秒単位で指定してください。

・1から100000までの整数値を指定してください。

監視感度(アップタイム最小値)(VMware.minUpTimeプロパティ)について次に示します。

・設定する監視感度のアップタイム最小値を秒単位で指定してください。

・1から100000までの整数値を指定してください。

監視感度(仮想サーバごとの最大リセット回数)(VMware.maxFailuresプロパティ)について次に示します。

・設定する監視感度の仮想サーバごとの最大リセット回数を指定してください。

・1から1000までの整数値を指定してください。

監視感度(リセットの最大時間帯)(VMware.maxFailureWindowプロパティ)について次に示します。

・設定する監視感度のリセットの最大時間帯を時間単位で指定してください。

・-1または1から1000までの整数値を指定してください。"-1"を指定した場合,リセットの最大時間帯に「期間なし」を設定します。

利用場面

構築済みのHAクラスタに追加した仮想サーバに対して「仮想サーバの監視」を設定する場合に使用できます。

前提条件

【システム内前提製品】/【実行対象システム内前提製品】/【実行対象サーバ内前提製品】/【実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】の最新のサポート状況については,リリースノートを参照してください。

【システム内前提製品】

 JP1/Automatic Operation 11-10以降

【実行対象システム内前提製品】

(1)vCenterサーバの前提製品

 ・VMware vCenter Server 7.0,6.7,6.5,6.0,5.5,5.1,5.0

(2)仮想サーバを管理するVMware vSphere ESXの前提製品

 ・VMware vSphere ESXi 7.0,6.7,6.5,6.0,5.5,5.1,5.0

【実行対象システム内前提製品の使用条件】

(1)VMware vSphere ESXiがVMware vCenter Serverで管理されていること。

(2)VMware vCenter Server上の設定に関する条件

 ・仮想サーバの名称が一意であること。

 ・VMwareに関連する次の名称について,VMware上では英字の大文字・小文字は区別されますが,この部品が実行するvSphere Power CLIからは,指定した名称の英字の大文字・小文字を区別できません。

  そのため,英字の大文字・小文字が異なる同名の名称を使用している環境に対して,この部品を使用することはできません。

  - 仮想サーバ名

(3)仮想サーバがvSphere HAクラスタに所属していること。

【実行対象サーバ内前提製品】

 ・VMware vSphere PowerCLI 6.3 Release1,6.0 Release3,6.0 Release1,5.8 Release1,5.5 Release2,5.5 Release1,5.1 Release2,5.0

 ・VMware PowerCLI 6.5 Release1

 ・VMware PowerCLI 6.5.1,6.5.4

 ・VMware PowerCLI 10.1.0,10.1.1,11.3.0,12.0.0,12.1.0

【実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】

 ・Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter

 ・Windows Server 2012 Standard/Datacenter,Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter

 ・Windows Server 2016 Standard/Datacenter

 ・Windows Server 2019 Standard/Datacenter

注意事項

(1)この部品のプロパティには「"」(ダブルクォーテーション)および「'」(シングルクォーテーション)を含む文字列は指定しないでください。

(2)仮想サーバに対する「仮想サーバの監視」設定は,HAクラスタに設定されている「仮想サーバの監視」設定に依存します。

  HAクラスタの設定が「無効」の場合,仮想サーバに対する設定はすべて無効になります。

  HAクラスタの設定が「仮想サーバの監視のみ」の場合,仮想サーバに対する設定は「無効」または「仮想サーバの監視のみ」だけ有効になります。

実行権限

(1)VMware vCenter Serverに接続するユーザーに,システム管理者ロールの権限が必要です。

バージョン

02.11.00

部品のタグ

Modify VM,VMware vSphere

タスクログに表示される部品の名称

vsphereSetVMMonitoring

戻り値

戻り値

説明

0

正常

12

異常(ユーザーミス) プロパティ不正

27

異常(エラー内容はタスクログで確認)

41

異常(部品内でエラーを検知) プロパティ未入力(部品スクリプトでエラーを検知)

プロパティ一覧

プロパティ一覧を次の表に示します。

プロパティキー

プロパティ名

説明

デフォルト値

入出力種別

必須区分

plugin.destinationHost

実行対象サーバのホスト名

この部品を実行するサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

○ 

VMware.vCenterServerName

vCenterサーバ名

VMware vCenter Serverのホスト名,またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

○ 

VMware.userName

VMware vCenter Serverに接続するためのユーザー名

VMware vCenter Serverに接続するためのユーザー名を指定します。

− 

入力

○ 

VMware.password

VMware vCenter Serverに接続するためのパスワード

VMware vCenter Serverに接続するためのパスワードを指定します。

− 

入力

○ 

VMware.portNumber

VMware vCenter Server接続用ポート番号

VMware vCenter Serverに接続するためのポート番号(VMware vCenter ServerのWebサービス用)を指定します。指定しなかった場合には,VMware vCenter Serverで設定されているデフォルト値で接続します。

443

入力

△ 

VMware.protocol

VMware vCenter Server接続用プロトコル

VMware vCenter Serverに接続するためのプロトコルを指定します。

https

入力

○ 

VMware.vmName

仮想サーバ名

仮想サーバの名称を指定します(VMware vCenter Serverにおける仮想サーバの表示名称です。OS上のホスト名ではありません)。

− 

入力

○ 

VMware.vmMonitoring

仮想サーバの監視

仮想サーバの監視ステータスを指定します。指定可能な値は,"vmMonitoringDisabled","vmMonitoringOnly","vmAndAppMonitoring","clusterSettings"です。

− 

入力

○ 

VMware.failureInterval

監視感度(障害間隔)

監視感度の障害間隔を秒単位で指定します。

− 

入力

△ 

VMware.minUpTime

監視感度(アップタイム最小値)

監視感度のアップタイム最小値を秒単位で指定します。

− 

入力

△ 

VMware.maxFailures

監視感度(仮想サーバごとの最大リセット回数)

監視感度の仮想サーバごとの最大リセット回数を指定します。

− 

入力

△ 

VMware.maxFailureWindow

監視感度(リセットの最大時間帯)

監視感度のリセットの最大時間帯を時間単位で指定します。

− 

入力

△ 

common.returnValue

部品の戻り値

この部品の戻り値が格納されます。

− 

出力

△