Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation サービステンプレートリファレンス


5.6.1 応答ファイルの作成

機能

この部品は,Hyper-V環境の仮想サーバ(Windows)に対してOSの初期設定,およびIPアドレス設定を行うための応答ファイルを作成します。

この部品が前提とするサーバを次に示します。

・Hyper-Vサーバ(実行対象サーバ)

 Hyper-VがインストールされているWindowsサーバです。

・仮想サーバ

 Hyper-Vによって管理されている仮想サーバです。

設定できるIPアドレスは1個だけで,仮想サーバがNICを2個以上持つ場合は,1個目のNICにIPの設定を行い,2個目以降のNICはすべて無効になります。

NICには,IPアドレス(管理用)>IPアドレス(2個目用)>IPアドレス(3個目用)>IPアドレス(4個目用)の順で最初に指定されていたIPアドレスを設定します。その他のIPアドレスは破棄されますのでご注意ください。

指定可能なタイムゾーンは次のとおりです。

 Tokyo Standard Time

 China Standard Time

 GMT Standard Time

 Pacific Standard Time

 Eastern Standard Time

 US Eastern Standard Time

 Central Standard Time

 Central America Standard Time

 US Mountain Standard Time

 Mountain Standard Time

 Alaskan Standard Time

 Hawaiian Standard Time

 Singapore Standard Time

 India Standard Time

指定がない場合,エクスポート済みの仮想サーバに設定されているタイムゾーンが引き継がれます。

指定可能なロケールは次のとおりです。

 ja-JP

 en-US

 zh-CN

指定可能なOS名は次のとおりです。

 Windows Server 2012

 Windows Server 2012 R2

 Windows Server 2016

利用場面

この部品は,Hyper-V環境の仮想サーバ(Windows)に対してOSの初期設定,およびIPアドレス設定を行うための応答ファイルを作成する場合に使用できます。

前提条件

【システム内前提製品】/【実行対象サーバ内前提製品】/【実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】の最新のサポート状況については,リリースノートを参照してください。

【システム内前提製品】

 JP1/Automatic Operation 11-00以降

【実行対象サーバ内前提製品】

(1)Hyper-Vサーバの前提製品

 ・Windows Server 2016 Hyper-V

(2)仮想サーバの前提OS

 ・Windows Server 2012 Standard/Datacenter,Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter

 ・Windows Server 2016 Standard/Datacenter

  ただし,Server Core/Nano Serverインストール環境は除く。

【実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】

 ・Windows Server 2016 Standard/Datacenter

  ただし,Server Core/Nano Serverインストール環境は除く。

【実行対象サーバ内前提製品の使用条件】

(1)仮想サーバ名はHyper-Vサーバ内で一意であること。

注意事項

(1)作成する仮想サーバがWindowsの場合,組織名と所有者名は必須となります。組織名の指定がない場合は,"Organization"が設定されます。所有者名の指定がない場合は,"Owner"が設定されます。

(2)作成する仮想サーバがWindowsの場合,OSユーザーパスワードとOSユーザーパスワード再入力は必須となります。どちらかの指定がない場合,"Password123"がパスワードに設定されます。また,2つの値が合致しない場合も"Password123"がパスワードに設定されます。

(3)作成する仮想サーバがWindowsの場合,OS.selectWorkgroupDomainの選択リストで,WORKGROUPかDOMAINの指定が必須となります。どちらの指定もない場合,ワークグループとして"WORKGROUP"が設定されます。また,ワークグループ名/ドメイン名の入力がない場合も,ワークグループとして"WORKGROUP"が設定されます。

(4)作成する仮想サーバがWindowsの場合,OS.selectWorkgroupDomainの選択リストで,WORKGROUPを選択したとき,指定できるワークグループ名は最大15文字までとなります。15文字を超えると"WORKGROUP"が設定されます。

(5)作成する仮想サーバがWindowsの場合,OS.selectWorkgroupDomainの選択リストで,DOMAINを選択したとき,ドメイン名,ドメイン ユーザー名,ドメイン パスワードが必須となります。どれかの指定がない場合,または値が誤っている場合,ワークグループとして"WORKGROUP"が設定されます。

(6)IPアドレス,サブネットマスクは,2つの情報をすべて指定してください。どれかの指定がない場合,IPアドレス,サブネットマスク,およびデフォルトゲートウェイの設定は行われません。

バージョン

02.12.00

部品のタグ

Modify VM,Hyper-V 2016

タスクログに表示される部品の名称

hyperv2016CreateAnsFile

戻り値

戻り値

説明

0

正常

12

異常(ユーザーミス) プロパティ不正

23

異常(環境不正) 前提環境不正

27

異常(エラー内容はタスクログで確認)

41

異常(部品内でエラーを検知) プロパティ未入力(部品スクリプトでエラーを検知)

プロパティ一覧

プロパティ一覧を次の表に示します。

プロパティキー

プロパティ名

説明

デフォルト値

入出力種別

必須区分

plugin.destinationHost

実行対象サーバのホスト名

この部品を実行するサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

○ 

hyperv.vmName

仮想サーバ名

仮想サーバの名称を指定します(Hyper-Vにおける仮想サーバの表示名称です。OS上のホスト名ではありません)。

− 

入力

○ 

hyperv.ansFileStoreFolderPath

応答ファイルの格納フォルダパス

応答ファイルを格納するフォルダパスをフルパスで指定します。

− 

入力

○ 

common.computerName

コンピュータ名/ホスト名

OSのコンピュータ名(ホスト名)を指定します。

− 

入力

○ 

Windows.orgName

組織名(会社名)

仮想サーバのOSに設定する組織名を指定します。

− 

入力

○ 

Windows.ownerName

名前(所有者名)

仮想サーバのOSに設定する名前(所有者名)を指定します。

− 

入力

○ 

OS.ipAddressMan

IPアドレス(VM1個目用)

仮想サーバに設定する1個目のIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.subnetMaskMan

サブネットマスク(VM1個目用)

仮想サーバに設定する1個目のサブネットマスクを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.defaultGWMan

デフォルトゲートウェイ(VM1個目用)

仮想サーバに設定する1個目のデフォルトゲートウェイを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.dnsMan

DNSサーバのIPアドレス(VM1個目用)

仮想サーバに設定する1個目のDNSサーバのIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.ipAddress2

IPアドレス(2個目用)

仮想サーバのOSが認識する2個目のNICに設定するIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.subnetMask2

サブネットマスク(2個目用)

仮想サーバのOSが認識する2個目のNICに設定するサブネットマスクを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.defaultGW2

デフォルトゲートウェイ(2個目用)

仮想サーバのOSが認識する2個目のNICに設定するデフォルトゲートウェイを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.dns2

DNSサーバのIPアドレス(2個目用)

仮想サーバのOSが認識する2個目のNICに設定するDNSサーバのIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.ipAddress3

IPアドレス(3個目用)

仮想サーバのOSが認識する3個目のNICに設定するIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.subnetMask3

サブネットマスク(3個目用)

仮想サーバのOSが認識する3個目のNICに設定するサブネットマスクを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.defaultGW3

デフォルトゲートウェイ(3個目用)

仮想サーバのOSが認識する3個目のNICに設定するデフォルトゲートウェイを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.dns3

DNSサーバのIPアドレス(3個目用)

仮想サーバのOSが認識する3個目のNICに設定するDNSサーバのIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.ipAddress4

IPアドレス(4個目用)

仮想サーバのOSが認識する4個目のNICに設定するIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.subnetMask4

サブネットマスク(4個目用)

仮想サーバのOSが認識する4個目のNICに設定するサブネットマスクを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.defaultGW4

デフォルトゲートウェイ(4個目用)

仮想サーバのOSが認識する4個目のNICに設定するデフォルトゲートウェイを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.dns4

DNSサーバのIPアドレス(4個目用)

仮想サーバのOSが認識する4個目のNICに設定するDNSサーバのIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.workgroupNameDomainName

ワークグループ名/ドメイン名

仮想サーバが所属するワークグループ名/ドメイン名を指定します。ワークグループ名は,最大15文字まで指定します。ドメイン名は,最大63文字まで指定します。

− 

入力

○ 

OS.domainUserName

ドメインのユーザー名

仮想サーバが所属するドメインのユーザー名を指定します。ワークグループ/ドメインの選択で"DOMAIN"を選択した場合,入力する必要があります。

− 

入力

△ 

OS.domainUserPassword

ドメインのパスワード

仮想サーバが所属するドメインのパスワードを指定します。ワークグループ/ドメインの選択で"DOMAIN"を選択した場合,入力する必要があります。

− 

入力

△ 

OS.selectWorkgroupDomain

ワークグループ/ドメインの選択

仮想サーバがワークグループまたはドメインのどちらに所属するかを指定します。

− 

入力

○ 

common.osUserPassword

Administratorのパスワード

OSに設定するAdministratorのパスワードを指定します。入力がない場合は,"Password123"が設定されます。

− 

入力

△ 

common.osUserPasswordReEnter

Administratorのパスワード再入力

OSに設定するAdministratorのパスワードを再入力してください。入力がない場合は,"Password123"が設定されます。

− 

入力

△ 

OS.productKey

Windowsのプロダクトキー

Windowsのプロダクトキーを指定します。入力の形式は「XXXXX-XXXXX-XXXXX-XXXXX-XXXXX」です。

− 

入力

△ 

OS.operatingSystem

OS名

仮想サーバのOS名を指定します。

− 

入力

○ 

OS.timeZone

タイムゾーン

仮想サーバのOSに設定するタイムゾーンを指定します。

− 

入力

△ 

OS.systemLocale

システムロケール

仮想サーバのOSに設定されているシステムロケールを指定します。

− 

入力

○ 

common.returnValue

部品の戻り値

この部品の戻り値が格納されます。

− 

出力

− 

common.flag2IPsSetup

仮想サーバに2つのIPアドレスを設定したかどうか

仮想サーバに2つIPアドレスを設定したとき(TRUE),それ以外のとき(FALSE)を格納するプロパティです。

− 

出力

− 

common.flagJoinDomain

ドメイン参加処理の要否

ドメインに参加するとき(TRUE),ドメインに参加しないとき(FALSE)を格納します。

− 

出力

− 

OS.mngIpaddr

IPアドレス(管理用)

IPアドレス(管理用)を格納します。

− 

出力

−