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JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation サービステンプレートリファレンス


4.16.13 ファイルの印刷(Windows)

機能

この部品は,実行対象サーバ上の指定されたファイルをコピーして,コピーしたファイルの印刷ジョブを印刷キューに投入します。

JP1/AOのローカル実行機能が有効になっている場合は,実行対象サーバとJP1/AOサーバは,別のサーバとしてください。

印刷キューに投入するときに,実行対象サーバの印刷に使用するOSのユーザー名(Windows.osPrintUserNameプロパティ)のデフォルトプリンタを使用します。指定したユーザーのデフォルトプリンタの設定が正しいことを確認したあと,この部品を使用してください。

印刷キューに投入するファイルは対象ファイルパス(common.targetFilePathプロパティ)で指定します。指定されたファイルを印刷ファイルのコピー先フォルダ(Windows.printCopyFolderPathプロパティ)にコピーしてから,コピー先のファイルの印刷ジョブを印刷キューに投入します。コピー元のオリジナルのファイルは使用しません。コピー先のフォルダに既に同名のファイルがある場合は上書きせず,異常終了します。

指定可能なファイルの拡張子は,「.txt」,「.xlsx」,「.xls」,「.doc」,「.docx」です。

対象ファイルパス(common.targetFilePathプロパティ)には,ワイルドカードを使用したファイルのパスは指定できません。それぞれの拡張子にはOSのユーザー名(Windows.osPrintUserNameプロパティ)に指定したユーザーで,ファイルの拡張子に印刷に使用するアプリケーションが関連付けられていることが必要です。

ファイルを印刷キューに投入するプロセスが終了するまで監視するための待ち時間と回数を指定します。プロセス監視間隔(Windows.checkProcessStateIntervalStartProcessプロパティ)に指定した秒数を待つことを,プロセス監視回数(Windows.checkProcessStateCountStartProcessプロパティ)に指定した回数実行します。指定した回数の実行までに印刷キューに投入するプロセスが終了しなかった場合,部品が異常終了します。

使用するコマンドは次の通りです。

printコマンドを使用します。

印刷は上記コマンドに依存します。

利用場面

ファイルを印刷する場合に使用します。

前提条件

【システム内前提製品】/【実行対象サーバ内前提製品】/【実行対象サーバの稼働OS】の最新のサポート状況については,リリースノートを参照してください。

【システム内前提製品】

 JP1/Automatic Operation 11-00以降

【実行対象サーバ内前提製品】

なし。

【実行対象サーバの稼働OS】

(1) Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter

(2) Windows Server 2012 Standard/Datacenter,Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter

(3) Windows Server 2016 Standard/Datacenter

(4) Windows Server 2019 Standard/Datacenter

【実行対象サーバの使用条件】

・プリンタが登録されていること。

・印刷に使用するユーザー(Windows.osPrintUserNameプロパティ)でファイルの拡張子とアプリケーションが関連付けられていること。

注意事項

(1)この部品のプロパティには「"」(ダブルクォーテーション)および「'」(シングルクォーテーション)を含む文字列は指定しないでください。

(2)印刷ファイルのコピー先フォルダ(Windows.printCopyFolderPathプロパティ)に指定したフォルダが存在しない場合,作成されます。

(3)実行対象サーバで指定したファイルの拡張子がアプリケーションに関連付けされていない場合は,印刷キューへの投入に失敗します。投入が失敗した場合は,実行対象サーバで指定したファイルがアプリケーションに関連付けされているか確認してください。

(4)実行対象サーバで,関連付けられたアプリケーションが印刷キューに投入するファイルを開いたときにユーザーへの確認ダイアログなどが表示されて部品が実行中のままになる場合があります。あらかじめ,関連付けられたアプリケーションでファイルを開いたときにダイアログなどが表示されないことを確認してください。

(5)部品が実行中のままになる場合,JP1/AOサーバからこの部品を使用しているタスクを強制終了する操作をしたあと,実行先サーバ上でタスクマネージャーを起動し,タスクログに出力されているプロセスIDと同じプロセスが実行されていないことを確認してください。実行されていた場合は,終了させてください。

(6)印刷キューに投入したあと,印刷に使用したコピーファイルを削除しますが削除に失敗しても部品は正常終了します。印刷ファイルのコピー先フォルダにファイルが残っていないか定期的に確認してください。

(7)印刷に使用するOSのユーザー名(Windows.osPrintUserNameプロパティ)には,Guestユーザーを指定しないでください。

(8)戻り値が28の場合,次の原因が考えられます。

 (a)前回この部品を実行して異常終了したあとも,拡張子に関連付けられたアプリケーションのプロセスが残っている。

 (b)印刷に使用するOSユーザーにGuestなどプロファイルを持たないアカウントを指定している。

(9)Excelファイルを印刷キューに投入する場合,同じ実行対象サーバに対して多重実行できません。実行順序をシリアライズしてください。

バージョン

02.00.00

部品のタグ

Control OS,Windows

タスクログに表示される部品の名称

osPrintFile

戻り値

戻り値

説明

0

正常

12

異常(ユーザーミス) プロパティ不正

27

異常(エラー内容はタスクログで確認)

28

異常(取得情報なし) start-processの実行に失敗した

41

異常(部品内でエラーを検知) プロパティ未入力(部品スクリプトでエラーを検知)

プロパティ一覧

プロパティ一覧を次の表に示します。

プロパティキー

プロパティ名

説明

デフォルト値

入出力種別

必須区分

plugin.destinationHost

実行対象サーバのホスト名

この部品を実行するサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

○ 

common.targetFilePath

対象ファイルのパス

対象ファイルをフルパスで指定します。

− 

入力

○ 

Windows.printCopyFolderPath

印刷ファイルのコピー先フォルダ

印刷キューに投入するファイルのコピー先のフォルダを指定して下さい。

− 

入力

○ 

Windows.osPrintUserName

印刷に使用するOSユーザー名

印刷に使用するOSユーザーのユーザー名を指定します。

− 

入力

○ 

Windows.osPrintUserPassword

印刷に使用するOSユーザーのパスワード

印刷に使用するOSユーザーのパスワードを指定します。

− 

入力

○ 

Windows.checkProcessStateCountStartProcess

プロセス監視回数

Windowsに要求した印刷ジョブを印刷キューに投入する処理が完了したかを確認する際の,確認回数を指定します。プロセス監視間隔と組み合わせて最大待ち時間となります。

30

入力

○ 

Windows.checkProcessStateIntervalStartProcess

プロセス監視間隔

Windowsに要求した印刷ジョブを印刷キューに投入する処理が完了したかを確認する際の,確認間隔を秒単位で指定します。

10

入力

○ 

common.returnValue

部品の戻り値

この部品の戻り値が格納されます。

− 

出力

−